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宮城県の地域経済

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基本情報

概要

 宮城県の県庁所在地は仙台で、面積は6,862.1k㎡(全国16位)と中規模の県である。
 また、宮城県は、同じ東北地方の山形県福島県岩手県秋田県の4県と隣接している。

面積(※) 6,862.1k㎡ (1.8%)
(全国 16位)
県庁所在地 仙台
旧令制国 陸奥国の一部
隣接都道府県 山形県福島県岩手県秋田県
 (※)国土地理院「平成24年全国都道府県市区町村別面積調」、パーセントは全国比率、順位は全国順位
宮城県の地図


県内市町村

 宮城県は、13市31町1村の計35市町村から構成されており、平均的な市町村数である。中核市・特例市はないが、指定都市としては県庁所在地の仙台市が指定されており、町の比率が60.0%と非常に高くなっている。

参考指定都市等については「市の区分

宮城県の市町村の比率(平成25年1月1日現在)

宮城県の市町村の比率


政令市 仙台市(青葉区、宮城野区、若林区、太白区、泉区)
中核市
特例市
石巻市、竈市、気仙沼市、白石市、名取市、角田市、多賀城市、岩沼市、登米市、栗原市、東松島市、大崎市
蔵王町、七ヶ宿町、大河原町、村田町、柴田町、川崎町、丸森町、亘理町、山元町、松島町、七ヶ浜町、利府町、大和町、大郷町、富谷町、色麻町、加美町、涌谷町、美里町、女川町、本吉町、南三陸町
大衡村


インフラ

港湾

 宮城県には、国際拠点港湾として仙台釜港が、重要港湾として石巻港があり、その他地方港湾が8港ある。

国際戦略港湾 (0)
国際拠点港湾 (1) 仙台塩釜港
重要港湾 (1) 石巻港
地方港湾 (8) 雄勝港(※)、荻浜港、女川港、松島港、金華山港、気仙沼港、御崎港、表浜港
(※)は、避難港湾


空港

拠点空港 会社管理空港
国管理空港 仙台空港
特定地方管理空港
地方管理空港
共用空港
その他空港


地域鉄道事業

 宮城県には、地域鉄道事業者はいない。


人口

 宮城県は、戦前より人口を伸ばしていたが、戦争中の疎開などで大きく人口を伸ばす。1960年代には人口流出により人口増加は鈍化するが、1970年代中頃からは人口流入もあり、一貫して人口増加を示す。しかし、2000年代からは人口流出などもおこり、減少傾向を示している。

宮城県の人口

宮城県の人口

宮城県の人口増加率

宮城県の人口増加率


県内GDP

名目GDP

 宮城県の名目GDPは、1990年後半には約8.7兆円あったが、現在では約4兆円で全国15位(2009年度)の経済規模である。
 名目GDPの比率(2009年)を見ると、最も大きいのが民間消費の54.2%、次に政府支出の26.7%となっている。全県計と比較すると、若干移出入等が低く、政府支出が大きいものの全県計に近く、全国平均的な経済構造といえる。

宮城県の名目GDP

宮城県の名目GDP

宮城県の名目GDP比率

の宮城県名目GDP比率

 成長率で見ると、2000年代中頃にプラス成長になり、2000年代後半にはマイナスになるという全県計と同様の傾向がうかがえる。寄与度を見ると、2000年代初めは政府支出のマイナスが、2000年代後半は民間投資のマイナスが大きな影響を与えていることが分かる。
 

宮城県の名目GDP増加率

宮城県の名目GDP増加率

宮城県の名目GDP増加率(寄与度)

宮城県の名目GDP増加率(寄与度)


 産業別比率では、サービス業の比率が最も大きく(22.4%)、次に不動産業(15.6%)、卸・保険業(12.6%)となっている。しかし特化係数で見ると、農林水産業と運輸・通信業が比較的特化していることが分かる。

宮城県の産業別GDP比率(平成21年度)

宮城県の産業別GDP比率

宮城県の産業別特化係数(平成21年度)

宮城県の産業別特化係数
 参考特化係数


1人当たり県民所得

 宮城県の1人当り県民所得は、全県計よりも一貫して低く、2009年度には248万円で全国29位である。
 増加率で見ると、2000年代中頃にはプラスになり、2000年代後半にはマイナスになるという全県計と同様の傾向が見られる。

宮城県の1人当たり所得

宮城県の1人当たり所得

宮城県の1人当たり所得(増加率)

宮城県の1人当たり所得(増加率)


所得乗数

 地域所得モデルを用いて乗数を計算すると、2009年度の岩手県の県民所得に対する乗数は1.44で、全国36位である。推移を見ると、1990年代後半より上昇傾向を見せている。ただ、2008年度・2009年度には、移出入比率(移出÷移入)の低下もあり、やや減少している。なお、1996年度から2009年度の間、全県計よりも乗数は小さい。

参考地域所得モデル

岩手県の所得乗数の推移

岩手県の所得乗数の推移


物価

 仙台市の消費者物価指数は、全国平均と同様に低下傾向にあり、全国平均に比べ下落幅は大きい。また、地域差指数で全国平均と比較すると、仙台市は全国平均よりも若干高かったが、平成17年より全国平均よりも下回っている。

仙台市の消費者物価指数(平成22年基準)

仙台市の消費者物価指数

仙台市と全国平均の比較(地域差指数)(※)

仙台市と全国平均の比較(地域差指数)

 (※)平成12年~平成16年は平成12年基準、平成17年~平成21年は平成17年基準、平成22年は平成22年基準


労働

失業率・有効求人倍率

 宮城県では、失業率は5~6%で全国平均を上回り、有効求人倍率は全国平均と動揺の動きだが、近年は全国平均を下回って推移しており、雇用環境は悪い都道府県である。

宮城県の完全失業率

宮城県の完全失業率

宮城県の有効求人倍率

宮城県の有効求人倍率


産業

農業

 宮城県の農業産出額は、平成23年には1,641億円で全国20位である。
 指数を見ると、全国的には低下を見せる中、宮城県ではここ数年落ち込みが大きく、平成23年には平成15年に比べ、全国よりも産出額の水準低下は著しくなっている。

(注)2000年代以降、農業産出額は一般的に減少が続いているため、どれだけ減少したかを見るため、増加率ではなく、指数をとっている。
宮城県の農業産出額

宮城県の農業産出額

宮城県の農業産出額(指数)

宮城県の農業産出額(指数)

 農業産出額の比率については、穀類の比率が45.8%で最も高く、次に畜産の35.6%となっている。
 特化係数で見ても、穀類の2.01が最も高く、次に畜産の1.13となっている。

宮城県の農業産出額(比率)(平成23年)

宮城県の農業産出額(比率)(平成23年)

宮城県の農業産出額(特化係数)

宮城県の農業産出額(特化係数)
 参考特化係数


林業

 2011年の宮城県の林業産出額は、548千万円で全国26位である。2000年代始めには800千万円あった産出額は、2000年代中頃から増加し、2007年には900千万円まで達する。しかし、その後低下し続け、2011年には更に大きな落ち込みを見せている。これを、2001年を100とした指数でみると、2000年代中頃は全国を上回る水準で推移していたが、2000年代後半の落ち込みで、2011年には全国以下の減少水準となっている。

(注)2000年代以降、林業産出額は一般的に減少が続いているため、どれだけ減少したかを見るため、増加率ではなく、指数をとっている。
宮城県の林業産出額

宮城県の林業産出額

宮城県の林業産出額(指数)

宮城県の林業産出額(指数)

 宮城県の林業産出額の比率(平成23年)は、木材生産が最も高く52.6%、次に栽培きのこ類生産の46.4%となっている。特化係数で見ると、林野副産物採取を除けば、おおよそ1であり、全国平均並みの比率となっている。

宮城県の林業産出額の比率(平成23年)

宮城県の林業産出額の比率(平成23年)

参考林産物の種類

宮城県の林業産出額の特化係数

宮城県の林業産出額の特化係数
 参考特化係数


漁業

 2010年の宮城県の漁業生産額(海面)は約520億円で、39都道府県中4位である。2000年代、500億円台を上昇傾向で推移していたが、2009年・2010年に大きく落ち込み、現在に至っている。なお、2003年を100とした指数でみると、全国と同様に推移しているが、2009年・2010年の落ち込みは全国よりも大きい。

(注)2000年代以降、漁業産出額は一般的に減少が続いており、どれだけ減少したかを見るため、増加率ではなく、指数をとっている。
宮城県の漁業生産額(海面漁業)

宮城県の漁業生産額(海面漁業)

宮城県の漁業生産額(海面漁業)(指数)

宮城県の漁業生産額(海面漁業)(指数)

 また、2010年の宮城県の内訳を見ると、魚類が84.9%でトップで、それ以外はあまり大きくない。そのため、全国の比率と比較するため特化係数で見ても、魚類が1.2と特化しているが、それ以外は全国の比率よりも小さくなっている。

宮城県の漁業生産額(海面漁業)の比率(2010年)

宮城県の漁業生産額(海面漁業)の比率(2010年)

宮城県の漁業生産額(海面漁業)の特化係数

宮城県の漁業生産額(海面漁業)の特化係数
 参考特化係数


製造業

宮城県の製造業については、別途まとめています。

宮城県の製造業


商業

卸売業

 宮城県の卸売業の販売額は、2007年には約8兆円で、全国9位である。1990年代以降、減少が続いていたが、2007年には若干回復している。
 1991年を100とした指数を見ると、1990年代は全国に比べ落ち込みは低かったが、2000年代には全国以下の落ち込みとなっている。

(注)1990年代以降、卸売業の販売額は一般的に減少が続いており、どれだけ減少したかを見るため、増加率ではなく、指数をとっている。
宮城県の卸売業の年間商品販売額

宮城県の卸売業の年間商品販売額

宮城県の卸売業の年間商品販売額(指数)

宮城県の卸売業の年間商品販売額(指数)


小売業

 宮城県の小売業の販売額は、2007年には約2.5兆円で、全国15位である。1990年代中頃までは増加していたが、1990年代後半より減少し、2000年代はほぼ一定している。
 1991年を100とした指数を見ると、全国と同様の動きを示しているが、全国以上の水準で推移している。

(注)1990年代以降、小売業の販売額は一般的に減少が続いており、どれだけ減少したかを見るため、増加率ではなく、指数をとっている。
宮城県の小売業の年間商品販売額

宮城県の小売業の年間商品販売額

宮城県の小売業の年間商品販売額(指数)

宮城県の小売業の年間商品販売額(指数)


W/R比率

 宮城県のW/R比率は、2007年には3.19で全国44位の低さとなっている。全国同様に低下傾向を示しているが、全国よりもW/R比率は高く、その低下幅も大きい。
宮城県のW/R比率

宮城県のW/R比率

 参考W/R比率


地域金融

金融機関

地方銀行 七十七銀行
第二地銀 仙台銀行
信用金庫 杜の都信用金庫、宮城第一信用金庫、石巻信用金庫、仙南信用金庫、気仙沼信用金庫庫
信用組合 石巻商工信用組合、古川信用組合、仙北信用組合、五城信用組合


預貸率

 預金は上昇傾向にあり、貸出は2000年代中頃から緩やかに増加傾向を見せている。預貸率は、全国平均よりも低く、全国平均と同様の動きを見せていたが、2011年に大きく預金が伸びたため、55%まで低下している。

宮城県の預金・貸出額

宮城県の預金・貸出額

宮城県の預貸率

宮城県の預貸率
 参考預貸率


民放メディア

テレビ局

 民放テレビ局は、日本テレビ系・TBS系・フジテレビ系・テレビ朝日系の4局となっている。

日本テレビ系 TBS系 フジテレビ系 テレビ朝日系 テレビ東京系 独立系
宮城テレビ(MMT)
東北放送(TBC)
仙台放送(OX)
東日本放送(KHB)


その他のメディア

 新聞については、ブロック(販売地域が複数の都道府県に跨る地方)である河北新報が約5割の世帯普及率を誇っており、地方紙が高いシェアを有している。また、石巻日日新聞などの地域新聞も発行されている。
 民放のラジオ局・FM局については、他の多くの都道府県と同様にそれぞれ1局ずつとなっている。
宮城県の新聞シェア

宮城県の新聞シェア
(朝刊、世帯普及率、2012年7月~12月平均)


地方紙 河北新報(ブロック紙)、石巻日日新聞(石巻地域)、三陸新報(気仙沼本吉地域)、石巻かほく(石巻地域、発行元:河北新報社の子会社)、リアスの風(気仙沼本吉地域・岩手県気仙地域、発行元:河北新報社の子会社)、大崎タイムス(北部地域・登米市・黒川郡)
ラジオ局 東北放送(TBC)
FM局 エフエム仙台(FMS)


文化・教育機関

美術館

国立美術館
公立美術館 宮城県美術館、サトル・サトウ・アート・ミュージアム
私立美術館


大学

 宮城県には、国立大学が2校、公立大学が1校、私立大学が1校、短期大学が4校、計8校の大学がある。

国立大学
(2)
東北大学、宮城教育大学
公立大学
(1)
宮城大学
私立大学
(11)
石巻専修大学、尚絅学院大学、仙台大学、仙台白百合女子大学、東北学院大学、東北工業大学、東北生活文化大学、東北福祉大学、東北文化学園大学、東北薬科大学、宮城学院女子大学
短期大学
(4)
聖和学園短期大学、仙台青葉学院短期大学、東北生活文化大学短期大学部、宮城誠真短期大学
(※)国立大学には文部科学省以外の省庁所管の学校や大学院大学を、公立大学には公立短期大学を含めており、短期大学は短期大学部も1校としている。
(※)大学名の後の()内は、キャンパス・サテライトなど


スポーツ施設

公営競技場

宮城県には、公営競技場は1つもない。

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