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改めて観光施設の位置づけを考える。

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 鳥取で、砂丘観光客を中心街地へ呼び込もうという取組みが行われている。


 ニュースのポイントは、砂の美術館と地元商店街などとの官民が連携した取り組みだという点だが、戦略的にもっと大きな視点で考えると、砂の美術館の重要性が読み取れる。

 鳥取の観光地といったものを考えたとき、県外の人からすると、あまり観光地がないというのが正直な感想だろう。ある旅行会社のサイトを見ると、人気1位が白兎海岸、2位が鳥取砂丘、3位が水木しげるロードである。勿論、この他にも観光地はあるが、やはり鳥取の観光地としては、砂丘と水木しげるの存在が、非常に重要だ。

 鳥取砂丘と水木しげるロードは、鳥取県の中で、それぞれ両端に位置しているので、鳥取砂丘に焦点を当てて考えると、砂の美術館というのは、非常に重要な位置づけを担う観光施設であると思う。

 鳥取砂丘に関連した施設としては、鳥取砂丘こどもの国や砂丘観光リフトなどがあるが、博物館・文化施設がほとんどなかった。その中で、砂の美術館は昨年オープンした。鳥取砂丘は全国的に有名な観光地ではあるが、鳥取砂丘だけでは当然、観光地としてはもたない。周辺の観光地や観光施設の存在が重要となる。鳥取砂丘関連の観光地として考えると、知的な欲求を満たす場として、砂の美術館は重要な位置づけを担っているのである。

 つまり、ここで考えるべきは、ある人気スポットや人気観光地があったときに、いかにその周辺観光地を生み出していくか、充実させていくかということである。逆に、そうしなければ、折角、人気観光地に人が来ても、その地域に観光客が留まることはない。

 この点で、鳥取の取組みは、戦略的に非常に正しいのだろうと思う。鳥取砂丘という人気観光地に対して、砂の美術館という周辺観光施設を充実させ、それを広めていこうとしているからである。そして、今後の戦略としても、鳥取砂丘というキラーコンテンツに対して、その周辺をいかに充実させ、鳥取砂丘地域への観光客の歩留まり率を高めることが重要となるだろう。

 全国的に見ると、折角、キラーコンテンツのような観光地があるにも関わらず、周辺観光地が充実していないため、観光客の歩留まりが悪くなっているような観光地は、多くあると思う。そのようなところは、地域全体として、しっかりと観光戦略を考える必要がある。
 特に、旅行会社の観光ツアーで、遠隔地の観光地がツアーに組み込まれているようなところは、注意が必要だ。「広域観光」などという言葉もあるが、それは言い方を代えると、狭い地域だけでは観光としてはもたないということを意味しているのである。

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