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福井県の地域経済

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基本情報

概要

 福井県の県庁所在地は福井で、面積は4,189.9k㎡(全国33位)とやや小さな県である。
 また、福井県は、京都府滋賀県岐阜県石川県の4府県と隣接している。

面積(※) 4,189.9k㎡ (1.1%)
(全国 33位)
県庁所在地 福井
旧令制国 越前国、 若狭国
隣接都道府県 京都府、 滋賀県、 岐阜県、 石川県
 (※)国土地理院「平成24年全国都道府県区町村別面積調」、パーセントは全国比率、順位は全国順位
福井県の地図


県内市町村

 福井県は、9市8町の計17市町村から構成されており、市町村数は少ない。指定都市・中核市はないが、特例市としては県庁所在地の福井市が指定されており、村がないこともあり市と町の比率がそれぞれやや高くなっている。

参考指定都市等については「市の区分

福井県の市町村の比率(平成25年1月1日現在)

福井県の市町村の比率


政令市
中核市
特例市 福井市
敦賀市、小浜市、大野市、勝山市、鯖江市、あわら市、越前市、坂井市
永平寺町、池田町、南越前町、越前町、美浜町、高浜町、おおい町、若狭町


インフラ

港湾

 福井県には、重要港湾として福井港があり、地方港湾が4港ある。

国際戦略港湾 (0)
国際拠点港湾 (0)
重要港湾 (1) 敦賀港
地方港湾 (4) 福井港、和田港、鷹巣港(※)、内浦港
(※)は、避難港湾


空港

拠点空港 会社管理空港
国管理空港
特定地方管理空港
地方管理空港 福井空港
共用空港
その他空港


地域鉄道事業

中小民鉄 (1) 福井鉄道(21.4)
第三セクター (1) 福井鉄道(21.4)
※()内は、営業Kmである。


人口

 戦前から緩やかに人口を伸ばしていたが、太平洋戦争中に人口はいったん減少。その後、1950年代まで人口を大きく伸ばし、1960年代には人口流出で停滞するも1970年代に人口は増加する。しかしその後、人口増加率は減少し、2000年代からは人口減少となっている。

福井県の人口

福井県の人口

福井県の人口増加率

福井県の人口増加率


県内GDP

名目GDP

 福井県の名目GDPは、1990年後半には約3.4兆円あったが、現在では約3.1兆円で全国41位(2009年度)の経済規模である。
 名目GDPの比率(2009年)を見ると、最も大きいのが民間消費の48.7%、次に政府支出の29.2%となっている。全県計と比較すると、民間消費が低く、その分を政府支出で補っていることが分かる。この意味で、政府依存度の高い経済構造であることがいえる。

福井県の名目GDP

福井県の名目GDP

福井県の名目GDP比率

福井県の名目GDP比率

 成長率で見ると、2000年代以降は2005年度・2007年度にはプラス成長となったが、それ以外マイナス成長となっている。寄与度を見ると、2000年代以降、移出入等の影響も大きいが、2000年代中頃を除き、民間投資がマイナスとなっており、GDP成長率を押し下げている。

福井県の名目GDP増加率

福井県の名目GDP増加率

福井県の名目GDP増加率(寄与度)

福井県の名目GDP増加率(寄与度)


 産業別比率では、サービス業の比率が最も大きく(19.3%)、次に製造業(19.0%)、不動産業(11.8%)となっている。しかし特化係数で見ると、圧倒的に電気・ガス・水道業が特化していることが分かる。

福井県の産業別GDP比率(平成21年度)

福井県の産業別GDP比率

福井県の産業別特化係数(平成21年度)

福井県の産業別特化係数
 参考特化係数


1人当たり県民所得

 福井県の1人当り県民所得は、全県計よりも一貫して低く、2009年度には266万円で全国15位である。
 増加率で見ると、2000年代中頃には全県計がプラスとなっている中、福井県はプラスマイナスを繰り返しており、2000年代後半には全県計同様、大きな落ち込みを見せている。

福井県の1人当たり所得

福井県の1人当たり所得

福井県の1人当たり所得(増加率)

福井県の1人当たり所得(増加率)


所得乗数

 地域所得モデルを用いて乗数を計算すると、2009年度の福井県の県民所得に対する乗数は1.59で、全国24位である。推移を見ると、2000年代中ごろまでは1.4~1.6の間で推移したが、2000年代後半にはおおよそ1.6~1.7で推移している。なお、1996年度から2009年度の間、全県計よりも乗数は小さくなっている。

参考地域所得モデル

福井県の所得乗数の推移

福井県の所得乗数の推移


物価

 福井市の消費者物価指数は、全国平均と同様に低下傾向にあり、全国平均に比べ下落幅は大きい。また、地域差指数で全国平均と比較すると、福井市は全国平均よりも若干高かったが、(基準改訂もあり)平成22年には全国平均よりも下回っている。

福井市の消費者物価指数(平成22年基準)

福井市の消費者物価指数

福井市と全国平均の比較(地域差指数)(※)

福井市と全国平均の比較(地域差指数)

 (※)平成12年~平成16年は平成12年基準、平成17年~平成21年は平成17年基準、平成22年は平成22年基準


労働

失業率・有効求人倍率

 福井県では、失業率は全国平均以下の3%前後で、有効求人倍率も全国平均と同様の動きだが全国平均を上回っておおよそ0.8以上で推移しており、あくまでも全国と比較すると雇用環境は比較的よい都道府県である。

福井県の完全失業率

福井県の完全失業率

福井県の有効求人倍率

福井県の有効求人倍率


産業

農業

 福井県の農業産出額は、平成23年には458億円で全国44位である。
 指数を見ると低下傾向が見られ、平成15年に比べ、全国は約10%の落ち込みだが、福井県は約20%の落ち込みとなっており、その低下は大きい。

(注)2000年代以降、農業産出額は一般的に減少が続いているため、どれだけ減少したかを見るため、増加率ではなく、指数をとっている。
福井県の農業産出額

福井県の農業産出額

福井県の農業産出額(指数)

福井県の農業産出額(指数)

 農業産出額の比率については、米が中心で、穀類の比率が70.5%で最も高く、次に野菜の15.3%となっている。
 特化係数で見ても、穀類の3.10が最も高くなっている。

福井県の農業産出額(比率)(平成23年)

福井県の農業産出額(比率)(平成23年)

福井県の農業産出額(特化係数)

福井県の農業産出額(特化係数)
 参考特化係数


林業

 2011年の福井県の林業産出額は、185千万円で全国39位である。2000年代初めには300千万円弱あった産出額は減少し続け、200千万円弱にまで落ち込んでいる。これを2001年を100とした指数でみると、全国的に落ち込んでいるが、福井県ではより大きな減少となっている。

(注)2000年代以降、林業産出額は一般的に減少が続いているため、どれだけ減少したかを見るため、増加率ではなく、指数をとっている。
福井県の林業産出額

福井県の林業産出額

福井県の林業産出額(指数)

福井県の林業産出額(指数)

 福井県の林業産出額の比率(平成23年)は、木材生産が最も高く68.6%、次に栽培きのこ類生産の29.2%となっている。特化係数で見ると、薪炭生産が1.78と最も特化している。

福井県の林業産出額の比率(平成23年)

福井県の林業産出額の比率(平成23年)
参考林産物の種類

福井県の林業産出額の特化係数

福井県の林業産出額の特化係数
 参考特化係数


漁業

 2010年の福井県の漁業生産額(海面)は約80億円で、39都道府県中28位である。2000年代を通じて、おおよそ80億円から90億円の間で推移している。なお、2003年を100とした指数でみると、全国と類似した動きをしているが、全国よりも低い水準で推移している。

(注)2000年代以降、漁業産出額は一般的に減少が続いており、どれだけ減少したかを見るため、増加率ではなく、指数をとっている。
福井県の漁業生産額(海面漁業)

福井県の漁業生産額(海面漁業)

福井県の漁業生産額(海面漁業)(指数)

福井県の漁業生産額(海面漁業)(指数)

 また、2010年の福井県の内訳を見ると、魚類が48.0%でトップで、2位はかに類の18.8%、3位はいか類の17.3%となっている。全国の比率と比較するため特化係数を見ると、えび類やいか類も高いが、越前がにの産地であることから、かに類7.7と大きく特化している。

福井県の漁業生産額(海面漁業)の比率(2010年)

福井県の漁業生産額(海面漁業)の比率(2010年)

福井県の漁業生産額(海面漁業)の特化係数

福井県の漁業生産額(海面漁業)の特化係数

 参考特化係数


製造業

福井県の製造業については、別途まとめています。

福井県の製造業


商業

卸売業

 福井県の卸売業の販売額は、2007年には約1.3兆円で、全国38位である。1990年代より一貫して減少している。
 1991年を100とした指数を見ると、1990年代までは全国以上の水準で推移していたが、2000年代になり全国以下の落ち込みを見せている。

(注)1990年代以降、卸売業の販売額は一般的に減少が続いており、どれだけ減少したかを見るため、増加率ではなく、指数をとっている。
福井県の卸売業の年間商品販売額

福井県の卸売業の年間商品販売額

福井県の卸売業の年間商品販売額(指数)

福井県の卸売業の年間商品販売額(指数)


小売業

 福井県の小売業の販売額は、2007年には約0.9兆円で、全国41位である。1990年代中頃までは増加していたが、1990年代後半より減少、2000年代はほぼ一定となっている。
 1991年を100とした指数を見ると、全国と同様の動きを示しており、全国並の水準で推移している。

(注)1990年代以降、小売業の販売額は一般的に減少が続いており、どれだけ減少したかを見るため、増加率ではなく、指数をとっている。
福井県の小売業の年間商品販売額

福井県の小売業の年間商品販売額

福井県の小売業の年間商品販売額(指数)

福井県の小売業の年間商品販売額(指数)


W/R比率

 福井県のW/R比率は、2007年には1.47で全国30位の低さとなっている。全国同様に低下傾向を示しているが、全国よりもW/R比率は小さく、その低下幅も小さい。
福井県のW/R比率

福井県のW/R比率

 参考W/R比率


地域金融

金融機関

地方銀行 福井銀行
第二地銀 福邦銀行
信用金庫 福井信用金庫、敦賀信用金庫、武生信用金庫、小浜信用金庫、越前信用金庫
信用組合 福泉信用組合、福井県医師信用組合


預貸率

 預金は増加傾向、貸出は2000年代中頃に低下したが、近年は若干回復し約1.7兆円で推移している。預貸率は低下傾向にあり、約60%で推移している。

福井県の預金・貸出額

福井県の預金・貸出額

福井県の預貸率

福井県の預貸率
 参考預貸率


民放メディア

テレビ局

 民放テレビ局は、日本テレビ系・フジテレビ系の2局となっている。

日本テレビ系 TBS系 フジテレビ系 テレビ朝日系 テレビ東京系 独立系
福井放送(FBC)
福井テレビ(FTB)


その他のメディア

 新聞については、福井新聞が約7~8割の世帯普及率を誇っており、地方が高いシェアを有している。
 民放のラジオ局・FM局については、他の多くの都道府県と同様にそれぞれ1局ずつとなっている。
福井県の新聞シェア

福井県の新聞シェア
(朝刊、世帯普及率、2012年7月~12月平均)


地方 福井新聞、日刊県民福井(中日新聞福井支社)
ラジオ局 福井放送(FBC)
FM局 福井エフエム放送(FM FUKUI)


文化・教育機関

美術館

国立美術館
公立美術館 福井県立美術館、福井市美術館、福井市愛宕坂道美術館
私立美術館


大学

 福井県には、国立大学が1校、公立大学が1校、私立大学が2校、短期大学が2校、計6校の大学がある。

国立大学
(1)
福井大学
公立大学
(1)
福井県立大学
私立大学
(2)
仁愛大学、福井工業大学
短期大学
(2)
仁愛女子短期大学、福井医療短期大学
(※)国立大学には文部科学省以外の省庁所管の学校や大学院大学を、公立大学には公立短期大学を含めており、短期大学は短期大学部も1校としている。
(※)大学名の後の()内は、キャンパス・サテライトなど


スポーツ施設

公営競技場

福井県には、競輪場が1つ、競艇場が1つある。

競馬場
競輪場 福井競輪場
競艇場 三国競艇場
オートレース場
(*)は中央競馬場

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