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気になる福井県の植物工場技術の導入

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 先日のニュースで、植物工場に関して気になるニュースがあった。
 それは、福井県が、オランダから農業技術の導入が了解されたというものだ。

ニュース2014年5月9日 産経ニュース
「オランダの農業技術導入へ 西川知事要請に政府了承 福井」


 オランダといえば、植物工場の先進国である。

 日本でも植物工場は広がっているが、その規模はオランダには遥かに及ばない。福井県知事がオランダで視察した植物工場は20haあるという。東京ドーム4個分の大きさだ。日本では2017年まで完成する10haの植物工場で国内最大といわれている。実際は、日本の植物工場の規模の平均はデータがないので分からないが、1haもないところがほとんどだろう。

ニュース2014年3月15日 山梨日日新聞
「北杜に最大級トマト工場 太陽熱利用し栽培 」


 また、その植物工場といえば、気温・熱・湿度などを管理するIT技術がポイントになるが、オランダの場合には更に進んでおり、生産・栽培過程におけるオートメーション化も進んでいる(逆に言えば、大規模化が進んでいるからこそ、自動化のメリットが出てくるともいえる)。例えば、農作物にもよるが、種付から収穫まで、ほとんど自動化が進んでいるような物もある。

 他方、日本の自治体の動向をみると、例えば青森県では「あおもり植物工場関連産業推進研究会」といったものを行ってたりもするが、ほとんど自治体は植物工場にあまり熱心ではない。
 このような中、植物工場の先進国オランダから技術導入をしようというのだから、福井県の今回のことは、日本・地域の農業の未来を考える上で、1歩・2歩先を見据えた取り組みだろう。

 もちろん、技術導入のレベル・内容や、その後の工場・生産などをどうするかなどは不明であり、実際にどうなるか分からない面が多い。

 ただ、福井県といえば、コシヒカリの発祥で米中心の農業。それゆえ、農業産出額も小さく、農業後進国である。
 しかし、福井県の地理的な要素として関西という一大消費地に近いことも考えると、大規模な植物工場というものを通じて、福井県が野菜大国になる日が来るかもしれない。

 そしてそれには、単なる技術導入だけはなく、金融面や企業誘致のような要素など、多面的な取り組みが必要となるが、非常に注目に値するニュースである。

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