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道州制を論議するならば、まずは北海道民の意見を聞くべきだ。

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 私自身は道州制に反対だが、道州制を進める場合、国・地方ともに、障害がある。

 国においては、「道州制法案提出の前にやることがある。」で述べたように、地方分権が進むかという問題もあるが、霞が関サイドからすると、省庁間のセクショナリズムで、道州制の区割りが大きな論点となる。すべてではないが各省庁は、地方局というものを持っている。国の出先機関として、複数都道府県に跨って、事務所があるのだ。このとき各省庁で、(中国地方や四国地方などのように、同じ地域もあるが)地方局の担当している都道府県が異なっている。道州制の区割りとしては、各省庁がこの地方局をベースとした案を出しているため、国においても、各省庁でまとまりにくい面がある。

(例)新潟県は、どこの道州になるのか?

   (経済産業省)関東経済産業局
    茨城県栃木県群馬県埼玉県千葉県東京都神奈川県新潟県山梨県長野県静岡県

   (国土交通省)北信越運輸局
    新潟県、長野県富山県石川県

   経済産業省としては新潟県は関東州に入るが、国土交通省としては北信越州に該当する。

 また、地方においても、「道州制はやめたほうがいい!」で述べたように、都道府県間でまとまらない可能性がある。

 すなわち、道州制を進めるにあたって、区割りをどうするかが大きなポイントになるのである。

 このとき、区割りについて問題にならないところがある。それは、北海道だ。すでに、現状の都道府県単位で北海道という広い地域を担当しており、国においても区割りの問題は生じない。
 ゆえに道州制を導入しやすいのは、北海道なのである。

 このため、道州制を導入するにあたっては、まずは特区的な形で、北海道でやってみるということが考えられる。ただ、天下り的に北海道を実験台とするわけにはいかない。北海道民の意見を聞いて、進めてみるべきである。

 つまり、道州制を最も導入しやすいのは北海道である。ただ、道州制について様々な意見があり、何よりも北海道民の立場を考えなければならない。この点で、道州制についてまずは、北海道民の意見を聞くべきだと思う。

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