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海外鉄道と地方鉄道の姉妹提携。意外なポイントと可能性。

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鉄道会社の姉妹提携

 千葉県のいすみ鉄道と台湾の集集線が、姉妹協定を結んだそうだ。具体的な施策はまだ決まっていないようだが、基本的には相互にPRをし合うというものになるだろう。

2014年9月6日 産経ニュース「いすみ鉄道と台湾「集集線」、観光化へ姉妹協定 千葉」

 正直、鉄道会社による海外鉄道との姉妹協定というものがあるのに驚いた。
 ただ同時に、互いにPRし合うといっても、たいしたことはできないだろうし、あまり大きな効果は出ないのではとも思っていた。

 しかしちょっと調べると、キーポイントは姉妹協定という点にはないようだ。


由利高原鉄道による姉妹提携

 それは、由利高原鉄道と台湾の平渓線との姉妹協定にある。

2014年4月29日 河北新報「由利高原・鳥海山ろく線と台湾・平渓線 姉妹鉄道協定締結」

 この協定自体は、今年の4月に結ばれたものだが、この協定に至った経緯が面白い。

 由利高原鉄道のフェイスブック登録者は約2400人いるが、そのうち外国人で台湾人が最も多く、約160人いたという。そこで、由利高原鉄道が台湾鉄路管理局に打診し、協定締結に至ったという。

 単純に姉妹協定を行いたいというよりも、このようにフェイスブックとはいえ、ある種の顧客リストがあれば、お願いもしやすいし、相手にとってもメリットがあるため、受け入れやすい。

 一つのSNSビジネスの在り方としてありうるが、改めてこのようなやり方があるのだなと感心するポイントだ。


SNSの可能性

 上記のいすみ鉄道がこのような形で提携に至ったのかは分からない。

 ただこのような方法は、鉄道だけではなく、自治体や観光協会なども含め、観光のPRを考える上で、新たなヒントを与えてくれる。

 一般的に観光などでSNSを使う際には、単純に日本人の顧客に訴求するだけというのにとどまっていることが多い。

 しかし、この例のように、SNSの読者などを分析することで、協定提携や連携などを行いやすくしてくれる。特にどこの地域でも、海外のマスコミを呼んだり、海外のブロガーなどを活用したりもしているが、海外観光客対策として、新たな方法の可能性を秘めている。

 特に、姉妹協定という形であれば、どこまで協力し合うのかはそれぞれだろうが、ネット・メディアといった飛び道具だけではなく、駅などでのPRといった地上戦も可能になるだろう。

 効果については、姉妹協定によるPR度合いなどによるため、何とも言えないだろうが、海外観光客誘客の新たな仕掛けとして、SNSによる姉妹協定と方法は、十分に面白いと思う。

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