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微妙…。ゆるキャラさみっとの経済効果

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 昨年11月に行われた「第4回ゆるキャラさみっとin羽生」の経済効果が18億円だという。

外部リンク2014/1/25 埼玉新聞「ゆるキャラさみっとの経済効果18億円 羽生が試算」


 計算方法としては、2日間で来場者が約45万人おり、客単価を4,000円として算出したものだという。この客単価は、滋賀県彦根で使用している経済波及効果計算書というものを利用しているそうだ。

 ただ、この客単価は、たぶん過大だろう。
 なぜなら、会場内の飲食や物販の売上が、2日間で約8,400万円だからである。単純に、この売上から1人当たりの客単価を算出すると、187円。このほかに宿泊者がいたり、会場外でお金を使うこともあろうが、たぶん4,000円はいくことはあるまい。

 また、会場内には780店出店したそうだが、2日間で売上は約8,400万円なので、1店舗当たり10.7万円(日商ではその半分の約5万円)。この数値を大きいとみるか、小さいとみるかは業者や通常の売上にもよるだろう。しかし、出店に当たっては、小間料や出店用の設備、それに伴う人件費などがかかってくることを考えると、この出店で儲かっているところは、多くはないと思う。

 以上のように考えると、一見、「18億円」と聞くとすごいと思うが、経済効果としては正しいのか、本当に効果があるのかといった点で微妙と言わざるを得ない。
 行政的には、成果というものが必要であり、今回のような発表になったと思うが、注意が必要だ。

 ただ、私は羽生のことを悪くいうつもりはない。
 成果と危機感を切り分けて、今後も頑張ってほしいと思っている。

 成果としては、やはり45万人の集客力はすごいと思う。
 延べ数であり、ダブルカウントはあるだろうが、これだけの数の人を呼び込むことができるというのは、成果として誇れることだろう。

 ただ同時に、上記のように、客単価や売上といった面では、まだまだだ。イベントだけでなく、他の取組みも含め、お金を落としてもらうような仕組みであったり、このイベントでの売上として期待できなくても、出店者のその後の売上につながるような仕組みが重要だろう。

 折角頑張ってきて、成果も出ているのだから、安心せず、一層工夫を凝らして、頑張ってほしいと思う。

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