ちょうど、5日・6日に、2つの祭りに関するイベントが石川県で行われた。
「日本の祭りin石川2013」と「第14回YOSAKOIソーラン日本海本祭」というイベントである。
「日本の祭りin石川2013」は、昔からの地域の祭りを公演するというものである。一方、「第14回YOSAKOIソーラン日本海本祭」は、全国的に広がっている、いわゆるYOSAKOIソーランである。
同じ祭りとはいえ、前者は昔ながらの祭りで地元の祭り、後者は新しい祭りで県外の祭り。それが、同じ県で、同じ日に行われ、非常に興味深いと思う。
私としては、昔ながらの地域性が感じられる祭りのほうがいいと思うが、YOSAKOIソーランに人気があるのも、理由があるのだろう。
例えば、
- だれでも参加できる体験型である
- チームによる参加である
- コンテスト形態がとられている
- 全国的に有名で・ブランドがある
- その地域では昔ながらでないがゆえ、新しさを感じる など
逆に言えば、昔ながらの祭りはこのような要素を満たしていなかったり、このようなニーズに答えていないということの表れだと思う。
そして、どうせお祭りをするならば、その地域で、昔ながらの祭りを改変したり、新しい祭りを生み出してほしいと思う。
新しいものを生み出すことが難しいならば、少しだけ工夫をして、地域らしさを出してもいいのかもしれない。例えば、この石川県のYOSAKOIソーランならば、参加者の衣装は加賀友禅に限定するなどだ(勿論、本物の加賀友禅は高いので、友禅文様の衣装などとしてもいいだろう)。
他と違いがあるから、他の地域からも、参加したい・見たいと思うのである。祭り自体が場所や空間などに依存するので、それだけで差別化が図られているともいえるが、その内容についても、しっかりと差別化を意識すべきだろう。
また、地域の人をターゲットにしているのだから、そのような工夫は必要ないという考え方もできる。しかし、他の地域とは違うからこそ、その地域にアイデンティファイできるのだと思う。
他と違うことをやっても、他の地域から観光客をそう呼べるものではない。しかし、地域を意識して少しでも工夫することで、その地域をより知ってもらうことができ、参加者などはその地域に住んでいるんだという実感がもてる。
そして、このような小さな違いの積み重ねこそ、その地域が、特別な地域となる源泉なのである。
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