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100円商店街、ありきたりだが実用的だ。

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 久留米のほとめき通り商店街で、16日・17日に「ほとめき100円商店街」が開催される。
 商店街の約80店が参加し、飲食・雑貨・マッサージなど、様々なサービスをワンコインで提供するというものだ。

外部リンク2013/08/09 西日本新聞「16、17日に「100円商店街」 久留米・ほとめき通り [福岡県]」


 はっきり言えば、100円ショップの商店街版ということで、決して目新しい企画ではない。また、ワンコインでは、年末大売出しのように、折角、商店街が一丸となって行うにもかかわらず、販売促進も期待できないだろう。

 しかし思えば、この企画は非常に実用的な企画であることが分かる。

 商店街の企画として一般的なものとして、次のようなものがある。

  • スタンプラリー
  • 商品券
  • 福引き
  • 一店逸品    など

 しかしこれらの企画には、大きな問題・弱点がある。
 それは、様々なお店がある中で、企画に参加しやすい店舗と参加しにくい店舗があるということだ。

 例えば、分かりやすい例として、一店逸品というものがある。これは、各店舗が自身の自慢の商品・サービスを提供するというものだ。飲食店などは、新しいメニューを提供したりと、比較的参加しやすい。反面、物販店などは、自分の店で商品を製造しているわけではないので、なかなか参加しにくい。
 また、スタンプラリーなどにしても、飲食店や食料品店などは参加しやすいが、電化製品店や自転車屋などは参加しても、あまり意味がない。

 このように、上記のような企画では、商店街全体で取り組みにくい面がある。それゆえ、企画を行うにあたっても、個店ごとに企画・イベントへの参加意識も大きく異なってきてしまう。

 しかし、久留米のほとめき通り商店街のように、ワンコインという括りでイベントを行えば、飲食店であろうが、物販店であろうだが、参加しやすい。ほとめき通り商店街では、散髪屋などは前髪カットなどのサービスで参加するそうで、ワンコインでできる範囲で行うことを制限すれば、サービス業も参加できる。

 つまり、ワンコイン商店街という仕組みは、単に100円ショップの真似をしたというだけではなく、商店街の多種多様な個店ができるだけ多く参加できる仕組みと言える。

 消費者の側からすると、単純な企画だが、商店街や商店街運営者の立場からすると、非常に実用的な取り組みといえよう。

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