海外観光客を呼び込むための忍者ショー
ニュースを見ていると、伊賀の忍者ショーが海外で公演してきたというニュースがあった。
伊賀流忍者博物館では、忍者ショーをやっており、外国人に人気を博しているが、更にPRをするため、パリで公演を行ったようだ。
海外観光客を呼び込むため、海外にまで行って公演を行い、PRをしてきたこと自体、素晴らしいと思う。
ただ、この外国人向けのツアーである忍者パック自体は、今年の4月からスタートさせたものだ。外国人の思う日本のイメージとして、忍者があり、海外観光客を呼び込もうとスタートした事業であったと思う。
逆に言えば、今年の4月まで、この盲点に気付いていなかったということである。
日本人と外国人のギャップ
別に、この伊賀上野観光協会の取組みを批判するつもりはないし、むしろ面白いと思っている。
ただこの例を考えると、そもそも日本人と外国人の間で、大きなギャップがあることに気づかされる。
国・人・年代によって異なるだろうが、外国人の日本に対するイメージは、次のようなものだろう。
- 侍・忍者
- アニメ
- 相撲
- 芸者
- ハイテク など
逆に、日本がクールジャパンと称して外国に対して、PRしてきたのは何だったのか?
日本政府観光局(JNTO)の英語版のHPのトップページを見たら、一目瞭然だ。
- 伝統芸能・祭り
- 景色
- 歴史・文化 など
ほとんど、上記の外国人がイメージする日本の姿は、ここにはない。
外国人観光客で人気があるのは京都だろう。そしてこの例に引きづられて、日本政府観光局(JNTO)のHPのようなPRになっているのだろう。しかし、それに騙されてはいけない。勿論、京都の古い歴史や伝統などは素晴らしいが、外国人観光客というターゲットで考えたときには、これはあくまでもコアな人たちをターゲットにしていたのだろう。
あくまでも、外国人の一般的な日本のイメージは、上記のような侍・忍者であり、アニメ・ハイテクなどである。勿論、日本の伝統・文化・歴史など素晴らしいところを見せたいという気持ちもあるが、まずはニーズをとらえ直すべきだと思う。入り口として外国人がイメージする日本を提供し、更にコアな部分として、日本の伝統・文化・歴史などを好きになってもらえばいい。
日本は、侍・忍者、アニメ、ハイテクなどを見たら、もう来なくてもいいというところではない。伝統・文化・歴史などの奥深さがあり、リピートという観点では、いくつもネタがある。
もっと、日本は海外から見たとき、もっと分かりやすい日本をPRすべきだと思う。
以上のようなことを考えたとき、日本は、本当に外国人観光客を増やしたいのかと思ってしまう。
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