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農業の未来

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 聞いたことがあるかもしれないが、植物工場というものがある。

 いわゆる露地栽培(外での栽培)ではなく、建物の中で光・水・温度などを人工的に与えて、植物を栽培するというものである。野菜などを工場で作るように栽培されるため、「植物工場」と呼ばれている。そして数年前から話題になって、じわじわと進んでいるようだ。

 ただ同時に、様々な設備が必要であり、光熱費などもかかるため、採算面で折り合いがつかず、爆発的に普及しているわけでない。また、採算面をクリアするためには、いかに回転をあげるかが重要となる。言い換えると、長い期間、栽培にかってしまうと、その分、売上をあげることができず、資金は回収できない。また、栽培時間がかかると、大量には作れない。そのため、リーフレタスなど比較的、栽培期間が短いものになってしまう。更に、生産者から見ると、土などにこだわりがあるため、このような形は嫌がられる。そのため、なかなか普及が進んでいないというのが現状だ。

 しかし、野菜などは別として、実はいくつもの食べ物では、すでに植物工場が導入されている。例えば、きのこ類である。しいたけなどは菌床しいたけという形で工場生産されている。北国まいたけなどのように、まいたけやエリンギなども同様だ。また、きのこ類だけでなく、もやしなども工場生産されている。このように、作物の種類によっては、すでに植物工場が導入されている。

 このように考えたとき、将来、すべての作物ではないだろうが、植物工場はどんどん進んでいくと思われる。そしてこのチャンスをつかんだものが、今後、農業で大きな利益を得るだろう。
 また同時に、旧来型の農業も場規模は縮小するだろうが、特色のあるものを作ることで、生き残ることができるに違いない。例えば、上記のしいたけにしても、生産者や場は縮小したが、原木しいたけという形で、品質・ブランドなどでセグメントできている。本当に技術のある生産者が残るという形になるだろう。

 今はチャンスだと思う。ただ、事業者・生産者だけでは難しい面がある。施策的にこれが実現できたとき、その地域は未来の農業において、その場をドメインしているに違いない。

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