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石川県の地域経済

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基本情報

概要

 石川県の県庁所在地は金沢で、面積は4,186.2k㎡(全国34位)とやや小さな県である。
 また、石川県は、富山県福井県岐阜県の3県と陸上で、新潟県とは海上で隣接している。

面積(※) 4,186.2k㎡ (1.1%)
(全国 34位)
県庁所在地 金沢
旧令制国 加賀国、能登国
隣接都道府県 富山県福井県岐阜県新潟県(海上で隣接)
 (※)国土地理院「平成24年全国都道府県区町村別面積調」、パーセントは全国比率、順位は全国順位
石川県の地図


県内市町村

 石川県は、11市8町の計19市町村から構成されており、市町村数は少ない。指定都市・特例市はないが、中核市としては県庁所在地の金沢市が指定されており、村がないこともあり市の比率が57.9%とやや高くなっている。

参考指定都市等については「市の区分

石川県の市町村の比率(平成25年1月1日現在)

石川県の市町村の比率


政令市
中核市 金沢市
特例市
七尾市、小松市、輪島市、珠洲市、加賀市、羽咋市、かほく市、野々市市、白山市、能美市
川北町、津幡町、内灘町、志賀町、宝達志水町、中能登町、穴水町、能登町


インフラ

港湾

 石川県には、重要港湾として金沢港・七尾港があり、地方港湾が10港ある。

国際戦略港湾 (0)
国際拠点港湾 (0)
重要港湾 (2) 金沢港、七尾港
地方港湾 (10) 穴水港、宇出津港、小木港、飯田港、輪島港(※)、福浦港、滝港、屋港、和倉港、半ノ浦港
(※)は、避難港湾


空港

拠点空港 会社管理空港
国管理空港
特定地方管理空港
地方管理空港 能登空港
共用空港 小松飛行場
その他空港


地域鉄道事業

中小民鉄 (1) 北陸鉄道(20.6)
第三セクター (1) のと鉄道(33.1)
※()内は、営業Kmである。


人口

 戦前から緩やかに人口を伸ばしていたが、太平洋戦争中に人口はいったん減少。その後、1950年代まで人口を大きく伸ばし、1960年代には人口流出で人口増加は停滞するも増加を続ける。人口流出から人口流入に転じた1970年代以降も増加を続けるが、2000年代からは人口減少となっている。

石川県の人口

石川県の人口

石川県の人口増加率

石川県の人口増加率


県内GDP

名目GDP

 石川県の名目GDPは、1990年後半には約4.9兆円あったが、現在では約4.2兆円で全国31位(2009年度)の経済規模である。
 名目GDPの比率(2009年)を見ると、最も大きいのが民間消費の53.8%、次に政府支出の30.1%となっている。全県計と比較すると、民間投資や移出入等が若干低く、その分を政府支出で補っていることが分かる。この意味で、政府依存度の高い経済構造であることがいえる。

石川県の名目GDP

石川県の名目GDP

石川県の名目GDP比率

石川県の名目GDP比率

 成長率で見ると、全県計と同様の傾向が伺えるが、2000年代以降はおおよそ全県計よりも低い値となっている。寄与度を見ると、2000年代以降は移出入等がGDP成長率に大きな影響を与えているが、2000年代後半には民間投資の落ち込みが、GDP成長率の大きなマイナスに繋がっている。

石川県の名目GDP増加率

石川県の名目GDP増加率

石川県の名目GDP増加率(寄与度)

石川県の名目GDP増加率(寄与度)


 産業別比率では、サービス業の比率が最も大きく(20.8%)、次に製造業(17.5%)、不動産業(15.1%)となっている。しかし特化係数で見ると、政府サービス生産者・対家計民間非営利サービス生産者がやや特化していることが分かる。

石川県の産業別GDP比率(平成21年度)

石川県の産業別GDP比率

石川県の産業別特化係数(平成21年度)

石川県の産業別特化係数
 参考特化係数


1人当たり県民所得

 石川県の1人当り県民所得は、全県計よりも一貫して低く、2009年度には257万円で全国22位である。
 増加率で見ると、2000年代中頃にはプラスになり、2000年代後半にはマイナスになるという全県計と同様の傾向が見られる。ただし、2000年代中頃のプラス局面にあっても、全県計よりも増加率は小さい。

石川県の1人当たり所得

石川県の1人当たり所得

石川県の1人当たり所得(増加率)

石川県の1人当たり所得(増加率)


所得乗数

 地域所得モデルを用いて乗数を計算すると、2009年度の石川県の県民所得に対する乗数は1.71で、全国18位である。推移を見ると、2000年代より上昇を続けていたが、2008年度より移出入比率(移出÷移入)の低下もあり、減少を見せている。なお、2000年代中ごろまでは、全県計よりも乗数は小さかったが、2000年代後半には全国並になっている。

参考地域所得モデル

石川県の所得乗数の推移

石川県の所得乗数の推移


物価

 金沢市の消費者物価指数は、全国平均と同様に低下傾向にある。また、地域差指数で全国平均と比較すると、金沢市は全国平均よりも高く、その差は拡大傾向が見られる。

金沢市の消費者物価指数(平成22年基準)

金沢市の消費者物価指数

金沢市と全国平均の比較(地域差指数)(※)

金沢市と全国平均の比較(地域差指数)

 (※)平成12年~平成16年は平成12年基準、平成17年~平成21年は平成17年基準、平成22年は平成22年基準


労働

失業率・有効求人倍率

 石川県では、失業率は全国平均以下の3~4%で、有効求人倍率も全国平均と同様の動きだがほぼ全国平均を上回って推移しており、あくまでも全国と比較すると雇用環境は比較的よい都道府県である。

石川県の完全失業率

石川県の完全失業率

石川県の有効求人倍率

石川県の有効求人倍率


産業

農業

 石川県の農業産出額は、平成23年には556億円で全国43位である。
 指数を見ると低下傾向が見られ、平成15年に比べ、全国は約10%の落ち込みだが、石川県は約20%の落ち込みとなっており、その低下は大きい。

(注)2000年代以降、農業産出額は一般的に減少が続いているため、どれだけ減少したかを見るため、増加率ではなく、指数をとっている。
石川県の農業産出額

石川県の農業産出額

石川県の農業産出額(指数)

石川県の農業産出額(指数)

 農業産出額の比率については、穀類の比率が56.8%で最も高く、次に野菜の19.4%となっている。ただ、加賀野菜などがあり、北陸地方の他県に比べれば、穀類の比率は低い。
 特化係数で見ても、穀類の2.50が最も高くなっている。

石川県の農業産出額(比率)(平成23年)

石川県の農業産出額(比率)(平成23年)

石川県の農業産出額(特化係数)

石川県の農業産出額(特化係数)
 参考特化係数


林業

 2011年の石川県の林業産出額は、248千万円で全国35位である。2000年代初めには300千万円強あった産出額が、増減を繰り返しながらも減少し、250千万円まで落ち込んでいる。これを2001年を100とした指数でみると、全国に、石川県でも減少している。

(注)2000年代以降、林業産出額は一般的に減少が続いているため、どれだけ減少したかを見るため、増加率ではなく、指数をとっている。
石川県の林業産出額

石川県の林業産出額

石川県の林業産出額(指数)

石川県の林業産出額(指数)

 石川県の林業産出額の比率(平成23年)は、木材生産が最も高く60.1%、次に栽培きのこ類生産の37.1%となっている。特化係数で見ると、林野副産物採取が6.51と特化している。

石川県の林業産出額の比率(平成23年)

石川県の林業産出額の比率(平成23年)

参考林産物の種類

石川県の林業産出額の特化係数

石川県の林業産出額の特化係数

 参考特化係数


漁業

 2010年の石川県の漁業生産額(海面)は約200億円で、39都道府県中15位である。2000年代を通じて、おおよそ200億円から250億円の間で増減を繰り返している。なお、2003年を100とした指数でみると、2008年以降は全国と同様の動きをしている。

(注)2000年代以降、漁業産出額は一般的に減少が続いており、どれだけ減少したかを見るため、増加率ではなく、指数をとっている。
石川県の漁業生産額(海面漁業)

石川県の漁業生産額(海面漁業)

石川県の漁業生産額(海面漁業)(指数)

石川県の漁業生産額(海面漁業)(指数)

 また、2010年の石川県の内訳を見ると、魚類が59.3%でトップで、2位はいか類の22.7%、3位はかに類の7.6%となっている。全国の比率と比較するため特化係数を見ると、かに類・いか類・えび類について大きく特化している。

石川県の漁業生産額(海面漁業)の比率(2010年)

石川県の漁業生産額(海面漁業)の比率(2010年)

石川県の漁業生産額(海面漁業)の特化係数

石川県の漁業生産額(海面漁業)の特化係数

 参考特化係数


製造業

石川県の製造業については、別途まとめています。

石川県の製造業


商業

卸売業

 石川県の卸売業の販売額は、2007年には約2.8兆円で、全国21位である。1990年代は減少傾向を見せながらも約4兆円で前後していたが、2000年代になり、大きく落ち込み、約3兆円で推移してる。
 1991年を100とした指数を見ると、1990年代までは全国以上の水準で推移していたが、2000年代になり全国と同様の水準で推移している。

(注)1990年代以降、卸売業の販売額は一般的に減少が続いており、どれだけ減少したかを見るため、増加率ではなく、指数をとっている。
石川県の卸売業の年間商品販売額

石川県の卸売業の年間商品販売額

石川県の卸売業の年間商品販売額(指数)

石川県の卸売業の年間商品販売額(指数)


小売業

 石川県の小売業の販売額は、2007年には約1.3兆円で、全国30位である。1990年代中頃までは増加していたが、1990年代後半より減少、2000年代はほぼ一定となっている。
 1991年を100とした指数を見ると、全国と同様の動きを示しているが、全国よりも高い水準で推移している。

(注)1990年代以降、小売業の販売額は一般的に減少が続いており、どれだけ減少したかを見るため、増加率ではなく、指数をとっている。
石川県の小売業の年間商品販売額

石川県の小売業の年間商品販売額

石川県の小売業の年間商品販売額(指数)

石川県の小売業の年間商品販売額(指数)


W/R比率

 石川県のW/R比率は、2007年には2.10で全国39位の低さとなっている。全国同様に低下傾向を示しているが、全国よりもW/R比率は小さく、その低下幅は全国よりも大きい。
石川県のW/R比率

石川県のW/R比率

 参考W/R比率


地域金融

金融機関

地方銀行 北國銀行
第二地銀
信用金庫 金沢信用金庫、のと共栄信用金庫、北陸信用金庫、鶴来信用金庫、興能信用金庫
信用組合 金沢中央信用組合、石川県医師信用組合


預貸率

 預金は増加傾向、貸出は減少傾向にある。預貸率は元来、全国平均よりも低く、全国平均と同様に低下している。

石川県の預金・貸出額

石川県の預金・貸出額

石川県の預貸率

石川県の預貸率
 参考預貸率


民放メディア

テレビ局

 民放テレビ局は、日本テレビ系・TBS系・フジテレビ系・テレビ朝日系の4局となっている。

日本テレビ系 TBS系 フジテレビ系 テレビ朝日系 テレビ東京系 独立系
テレビ金沢(KTK)
北陸放送(MRO)
石川テレビ(ITC)
北陸朝日放送(HAB)


その他のメディア

 新聞については、北國新聞(富山新聞)が約7割の世帯普及率を誇っており、地方が高いシェアを有している。
 民放のラジオ局・FM局については、他の多くの都道府県と同様にそれぞれ1局ずつとなっている。
石川県の新聞シェア

石川県の新聞シェア
(朝刊、世帯普及率、2012年7月~12月平均)


地方 北國新聞、北陸中日新聞(中日新聞北陸本社、富山でも発刊)
ラジオ局 北陸放送(MRO)
FM局 エフエム石川(Fmi)


文化・教育機関

美術館

国立美術館
公立美術館 石川県九谷焼美術館、石川県七尾美術館、石川県立美術館、金沢21世紀美術館、小松市立宮本三郎美術館
私立美術館 大樋美術館


大学

 石川県には、国立大学が2校、公立大学が3校、私立大学が7校、短期大学が5校、計17校の大学がある。なお、国立の大学院大学である北陸先端科学技術大学院大学がある。

国立大学
(2)/th>

金沢大学、北陸先端科学技術大学院大学
公立大学
(3)
石川県立大学、石川県立看護大学、金沢美術工芸大学
私立大学
(7)
金沢医科大学、金沢学院大学、金沢工業大学、金沢星稜大学、金城大学、北陸大学、北陸学院大学
短期大学
(5)
金沢学院短期大学、金沢星稜大学女子短期大学部、金城大学短期大学部、小松短期大学、北陸学院大学短期大学部
(※)国立大学には文部科学省以外の省庁所管の学校や大学院大学を、公立大学には公立短期大学を含めており、短期大学は短期大学部も1校としている。
(※)大学名の後の()内は、キャンパス・サテライトなど


スポーツ施設

公営競技場

石川県には、競馬場が1つある。

競馬場 金沢競馬場
競輪場
競艇場
オートレース場
(*)は中央競馬場

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