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プロセスを可視化・ドラマ化する

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 多くの自治体で、世界遺産の登録など様々な認証を受けたり、認証に向け取り組んでいる。また、昨日記事を書いたが、宇都宮などでは、餃子消費量日本一を奪還するために、官民挙げて取り組んできた。

 ただ思うに、行政で行うことは、どうしても結果を重視し過ぎで、認証・栄冠などをとってから、盛り上げようとすることが多い。

 しかし、本当に重要なのは、そのプロセスではないかと思う。そしてそれを可視化・ドラマ化することで、一層の盛り上がりを見せることができるのではと思う。

 例えば、ある認証を取得しようと思ったら、それに伴うアクションや取り組みを行ったはずである。内部での議論はもとより、関係機関へのアプローチ、住民への説明、イベントなど、様々なことを行ったはずだ。そしてそれに伴い、苦難・苦労もあったと思う。個々の担当者では、人知れず、頭を悩ましたりもしただろう。

 このようなことをしっかりと住民などにも伝えることで、住民も共感を持つだろうし、その取り組みを応援したいと思うだろう。

 具体例で思いつくのは、東京オリンピック招致である。
 勿論、東京オリンピックが決まったという事実は重要であるが、国民が共感し、盛り上がりを見せたのは、そのプロセスも比較的見えていたからだと思う。

 今さら言うことではないが、前回、2016年に東京オリンピックを招致しようとして、失敗した。そして引き続き、2020年の招致に向けて、招致委員会は活動を続けた。とはいえ、どうしても国民の盛り上がりには欠け、オリンピック招致の課題と言われた。そこで、政治家やスポーツ選手などが東京オリンピックを実現しようと、メディアなどで呼びかけた。また、銀座でのロンドンオリンピック・メダリストによるパレードなどを実施し、東京オリンピック招致に向け、イベントなども実施した。そして最終的には、流行語にもなったオリンピック招致に関するプレゼンである。

 このように、東京オリンピック招致が盛り上がりを見せたのは、オリンピックが決まったという事実だけではなく、そのプロセスも見えていたからである。
 勿論、国民的なイベントである東京オリンピックと、自治体などが行う取組みでは、規模が違うし、メディアなどの取り上げ方も異なるだろう。

 ただ、どこの地域でも、その地域がまとまれる事柄があるだろうし、そのようなものについて、しっかりとプロセスを伝え、ドラマチックにアーカイブしておくことで、一層の盛り上がりが期待できると思う。

 上記の宇都宮の餃子消費量日本一にしたって、うまく整理することで、そのプロセスをドラマチックに演出できただろう。
 そしてこれは、認証や栄冠といったものだけでなく、他にも使える手法だ。
 例えば、来年度は北陸新幹線や北海道新幹線の開業が控えている。これらの地域にとっては、念願の開業であろうし、開業にこぎつけるまでの、苦労や苦難があったはず。そして開業が決まってからの地域の変化もあるだろう。このようなことをしっかりとドラマチックに伝えることで、開業効果も高まると思う。

 以上のように、もっと行政などでは、プロセスといったものをもっと大事にしたほうがいいと思う。

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