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「二段階一般競争入札」って、何だ?

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二段階一般競争入札の考え方

 中国財務局が、国有地の売却にあたって、「二段階一般競争入札」というものを行うという。

外部リンク2013/09/19 日本経済新聞JR広島駅前国有地、企画審査後に競争入札


 「二段階一般競争入札」。聞きなれない言葉だが、意味・内容としては、このニュースのタイトルにもあるように、企画審査を行って、その後に入札を行うというものである。

 通常、単に価格だけを提示する入札と、企画・コンペを伴ったものに大別されるが、後者の場合であっても、企画案と価格は一緒に提示される。そして、企画案や価格などを総合的に判断されるのが通例である。

 しかし、ここにあえて、このような仕組みをとるのは、理由があるのだろう。
 ニュースによると、まちづくりに配慮した土地利用や民間企業の企画力を引き出すためとしているが、当たっているような、当たっていないような理由である。

 私が思うに、ポイントは2つだ。

 1つは、売却にあたって規制・制約を加えたいということである。
 第一段階で、企画審査がされるということは、ある種の基準に従っていないものははじくということで、ある種の規制・制約を課している。この意味で、まちづくりに配慮した土地利用とは、規制や制約という言葉を綺麗な言い方に変えただけのものである。
 また、応募企業にしてみると、いくら素晴らしい企画を出しても、最終的には価格で決まることから、この企画審査は、足きり審査の要素が強くなる。この点で、民間企業の企画力を引き出すというのは、ある意味、嘘である。

 2つは、やはり売却価格をできるだけ高くしたいということである。
 上記のように、ある種、規制を加えたいと思い、足きりの企画審査を行う。その上で、普通の入札を行うことで、できるだけ価格を吊り上げようとしているのである。

 売却する側としては当然ともいえるが、まちづくりや民活などよりもお金・財政を優先するといった点で、いかにも財務省的ともいえよう。


しかし、仕組みとしては決して悪くはない

 上記のように、私は若干、いい印象はないが、仕組みとしては決して悪くはないと思っている。
 むしろ、このようにルールを明確化したほうがいいとも考えている。

 上記で通常の企画・コンペについて述べたが、このような企画審査が伴うものは、企画案と価格が一緒に審査されている。
 企画内容により価格が異なることから、当然の措置ともいえるが、実はここに裏があることがある。

 例えば、審査において、価格は一つの点数項目として設定されていたりする。100点満点で、企画50点、実施体制20点、価格30点といった具合だ。ただ、価格のウエイトが高く、企画審査と言いながら、価格入札に近い場合がある。
 また、除算方式という方法では、「企画案÷価格」という形で、企画審査が行われるため、価格に非常に左右される。

 すなわち、企画審査と言いながら、実質的には価格審査に近いものがあるということだ。また、企画よりも価格のほうが分かりやすいため、対内的・対外的にも、価格を中心にしたほうが説明がしやすい。

 このように実は、現状の企画審査には曖昧性が伴っている。勿論、もっといい方法があればいいのだが、そのような方法が見つからない以上、致し方ない面がある。
 しかし、案件によっては、曖昧なまま企画・コンペを行うよりも、企画審査の要素を取り入れながら明確に価格重視の姿勢を示してもいいものがあると思う。

 この点で、「二段階一般競争入札」というのは、一つの方法として、決して悪くはないし、案件によっては取り入れたほうがいい仕組みともいえよう。

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