あまり知られていないかもしれないが、同じ日本にも関わらず、地域によって貸出金利には差がある。
若干古いが、「貸出金利の地域間格差はなぜ解消されないのか?」という論文によると、金利が高い宮崎県と金利が安い京都府では0.5%の金利差が生じている。そして、この論文でも同じような結論になっているが、一般的に金融機関の競争条件や地域の経済状況などによって、この金利差が生じているとされる。
中田真佐男・安達茂弘「貸出金利の地域間格差はなぜ解消されないのか?」
またこのような分析をしなくても、経営上の一般常識として考えれば、信金・地銀・都銀と金融機関の規模が大きくなるほど、金利は安くなる(反面、小さな企業はお金を借りられなくなる)。そこで、首都圏・関西圏などは都銀も多くあり金利は安くなるが、地銀や信金が中心の地方では金利は上昇することになる。
いずれにせよ、ここで私が述べたいのは、地域によって貸出金利が違うということであり、地域経済にとってこの金利差の問題は注意しなければいけないという点だ。
そして、地域経済を復活させるには、地域金融をどのように行っていくか、地域金融市場をどう機能させていくかにかかっている。
コメント