現在割引価値
現在割引価値(割引現在価値)とは、将来の価値を現在の価値に修正したものです。
例えば、金利を5%とし、100円もっているとすると、1年後には利子がつき、その価値は105円となります。
逆にいえば、将来の105円を、現在の価値に直そうとすると、金利5%分を割り引いた(除算した)100円が現在の価値ということができます。
直観的には分かりにくい部分もありますが、この考えは、経済学だけではなく、企業価値の算定など経営学でも用いられています。
双曲割引モデル
通常、経済学や経営学では、割引率(金利)は一定として取り扱われます。
ただ現実的には、金利は将来にわたり一定ということはありえず、本当にこの「一定」という考えがいいのかという問題が生じます。
このとき、面白いものとして、「双曲割引モデル」というものがあります。
これは、行動経済学の概念で、近い将来の割引率は高く、遠い将来になるほど、割引率は低くなるというものです。
アンケートなどの実験によって得られた結果で、人間は「せっかち」であることを表しています。
参考
真壁昭夫『行動経済学入門―基礎から応用までまるわかり』
リチャード・セイラー『セイラー教授の行動経済学入門』
コメント