概要
布とは、繊維や糸から作られた、一定の強度をもつ、しなやかな材料です。
一般に、布といえば、服などに使用される材料を思い浮かべるかもしれませんが、広い意味でいえば、パルプという繊維を成形した「紙」も一種の布(不織布)といえます。
布の分類
布は、製造方法で特徴に違いが出てくるとともに、製造方法で機械設備なども大きく異なります。
例えば、編物は通気性がよいのですが、織物は通気性がよくないなどといった特徴があり、近代日本の発明で有名な「豊田式汽力織機」はその言葉のとおり、織物を製造する機械です。
そのため一般的に、布については製造方法で、次のように分類されます。
定義 | 例 | |
---|---|---|
織物 | 縦糸と横糸を一定の方式で交錯させたもの | ジャケット、デニム |
編物(ニット) | 糸の編目を前後左右に連ねたもの | Tシャツ、ジャージ |
組紐 | 糸を斜めに組み合わせ、紐状にしたもの | 靴ひも、FRP |
レース | 糸を絡み合わせ、透かし目で模様を表したもの | レース飾り |
網 | 糸を結合させて編目を作り、連ね合わせたもの | 漁網、ネット |
不織布 | 繊維を直接、交絡・接着などの方法で結合させたもの | おしぼり、フェルト |
参考
繊維学会編著『やさしい繊維の基礎知識』
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