概要
北海道の製造品出荷額(従業者4人以上の事業所)は、2010年には59,529億円で、全国18位である。2000年代前半より上昇していたが、リーマンショックにより減少し、2010年に再び回復している。
増加率を全国と比較すると、2000年代中頃や2007年にはマイナスとなったが、おおよそ全国と同様の傾向が見られる。
北海道の製造品出荷額等
北海道の製造品出荷額等(増加率)
伝統工芸(国指定)
二風谷イタ(木工品)、二風谷アットゥシ(織物)
北海道の重要産業
概要
平成24年の工業統計(細分類)の従業者数を用いて、北海道における重要な製造業(上位20位)を抽出した。
なお、詳細・抽出方法については、次を参考のこと。
北海道において特徴的な産業である「産業特性」と、日本全国で見た場合にその産業の規模が大きいかどうかという「産業規模」の2軸で評価し、偏差値を用いて、重要な産業を抽出している。
上位20位
順位 | 産業 | 産業特性 | 産業規模 | 産業パターン |
---|---|---|---|---|
1位 | その他の水産食料品製造業 | 106.7 | 63.9 | |
2位 | 冷凍水産物製造業 | 113.6 | 49.9 | |
3位 | 塩干・塩蔵品製造業 | 112.9 | 50.1 | |
4位 | オフセット印刷業(紙に対するもの) | 54.8 | 101.7 | |
5位 | パルプ製造業 | 108.9 | 46.3 | |
6位 | 冷凍水産食品製造業 | 100.7 | 51.8 | |
7位 | 砂糖製造業(砂糖精製業を除く) | 105.0 | 46.4 | |
8位 | 一般製材業 | 94.3 | 55.4 | |
9位 | 生菓子製造業 | 75.9 | 72.3 | |
10位 | すし・弁当・調理パン製造業 | 66.1 | 80.0 | |
11位 | 単板(ベニヤ)製造業 | 99.0 | 46.1 | |
12位 | 部分肉・冷凍肉製造業 | 84.0 | 57.7 | |
13位 | 野菜缶詰・果実缶詰・農産保存食料品製造業(野菜漬物を除く) | 89.1 | 52.5 | |
14位 | 乳製品製造業(処理牛乳、乳飲料を除く) | 88.5 | 52.3 | |
15位 | 冷凍調理食品製造業 | 79.3 | 60.6 | |
16位 | その他の特殊製材業 | 93.5 | 46.0 | |
17位 | パン製造業 | 65.9 | 73.1 | |
18位 | コンクリート製品製造業 | 76.3 | 56.5 | |
19位 | 鉄骨製造業 | 75.9 | 55.2 | |
20位 | 砕石製造業 | 82.4 | 48.7 |
他の都道府県については「都道府県別分析」の製造業を参照のこと。
特徴
北海道の重要な製造業として、大きく分ければ、3つあるといえよう。
1つは、食品製造業である。
上位20位のうち、12の産業が食品製造業となっている。その中でも特に、水産食料品が強く、産業特性・産業規模ともに大きな「優位産業」も多い。
また、「部分肉・冷凍肉製造業」や「乳製品製造業」など、北海道の酪農を活かした製造業も強い。
2つは、「パルプ製造業」「一般製材業」「単板(ベニヤ)製造業」「その他の特殊製材業」といった製材関係の産業も重要な産業として抽出されている。
3つは、18位~20位にランキングされている「コンクリート製品製造業」「鉄骨製造業」「砕石製造業」など、土木・建築部材に関連する産業も、重要な産業といえよう。
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