合併について、解説します。
概要
合併とは、2以上の企業が1つの企業に統合することです。
合併方法の分類としては、新設合併・吸収合併などがありますが、合併する分野により、水平合併・垂直合併・混合合併の3つの種類があります。
一般には、水平合併が最も多いと言われており、公正取引委員会の年次報告によると、平成25年の水平合併は75%となっています。
水平合併
水平合併とは、同じ市場にある企業同士の合併です。
例えば、銀行業界はバブル崩壊後、都銀を中心に再編が進んできましたが、この銀行同士の合併が水平合併です。
水平合併の効果としては、次のものが挙げられます。
ただ、企業数の減少しても、必ずしも市場支配力が強化されるとは限らないとも言われ、「合併のパラドックス」とも言われています。
垂直合併
垂直合併とは、川上企業と川下企業との合併のように、取引関係にある企業同士による合併です。
例えば、原材料供給企業と、その原材料を使用して製品を製造しているような企業の間の合併です。
垂直合併の効果としては、次のものが挙げられます。
混合合併
混合合併とは、上記の合併以外のもので、「商品拡大型」「地域拡大型」「純粋コングロマリット型」などに分類されます。
混合合併の効果としては、次のものが挙げられます。
実証
合併の効果については、様々に検証されていますが、一般的には、その効果は疑わしいという結果が多いです。
その理由として、次のような点が指摘されています。
ただ、合併により、企業の寿命の延長につながっているという研究もあります。
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