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愛媛県の地域経済

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基本情報

概要

 愛媛県の県庁所在地は松山で、面積は5,678.5k㎡(全国25位)と中規模の県である。
 また、愛媛県は同じ四国地方の香川県徳島県高知県と陸上で、大分県広島県岡山県とは海上で隣接している。特に、広島県とは、新尾道大橋などの複数の橋により、陸上交通でも繋がっている。なお、隣接府県数としては7県で、埼玉県岐阜県兵庫県と同数だが、全都道府県の中で2番目の多さとなっている。

面積(※) 5,678.5k㎡ (1.5%)
(全国 25位)
県庁所在地 松山
旧令制国 伊予国
隣接都道府県 香川県、 徳島県、 高知県、 山口県 (海上で隣接)、 大分県 (海上で隣接)、 広島県 (海上で隣接)、岡山県(海上で隣接)
 (※)国土地理院「平成24年全国都道府県市区町村別面積調」、パーセントは全国比率、順位は全国順位
愛媛県の地図


県内市町村

 愛媛県は、11市9町の計20市町村から構成されており、市町村数は少ない。指定都市・特例市はないが県庁所在地の松山市が中核市に指定されており、村がないため、市や町の比率がやや高くなっている。

参考指定都市等については「市の区分

愛媛県の市町村の比率(平成25年1月1日現在)

愛媛県の市町村の比率


政令市
中核市 松山市
特例市
今治市、宇和島市、八幡浜市、新居浜市、西条市、大洲市、伊予市、四国中央市、西予市、東温市
上島町、久万高原町、松前町、砥部町、内子町、伊方町、松野町、鬼北町、愛南町


インフラ

 愛媛県には、松山港を中心に重要港湾が6港、地方港湾が44港ある。

港湾

国際戦略港湾 (0)
国際拠点港湾 (0)
重要港湾 (6) 松山港、三島川之江港、宇和島港、今治港、新居浜港、東予港
地方港湾 八幡浜港、宮浦港、寒川港、伯方港、菊間港、北条港、中島港、松前港、伊予港、長浜港、玉津港、岩松港、御荘港、弓削港、波止浜港、川之石港、吉海港、波方港、三崎港、大見港、上浦港、岡村港、大下港、田ノ浦港、早川港、四坂港、森上港、前浜港、古江港、枝越港、熊口港、有津港、北浦港、小漕港、西部港、長江港、生名港、立石港、堀江港、西中港、伊方港、三机港、三瓶港、吉田港 (44)
(※)は、避難港湾


空港

拠点空港 会社管理空港
国管理空港 松山空港
特定地方管理空港
地方管理空港
共用空港
その他空港


地域鉄道事業

中小民鉄 (1) 伊予鉄道(43.5)
第三セクター (0)
※()内は、営業Kmである。


人口

 戦前から緩やかに人口を伸ばしていたが、1940年代から人口はいったん停滞・減少する。戦後、人口を大きく伸ばすが、1950年代後半からは人口流出で、人口は減少する。1970年代後半には人口流出は緩やかになり、再び人口は増加し始める。その後、1980年代後半からは人口流出があり、人口減少が始まり、現在に至るまで続いている。

愛媛県の人口

愛媛県の人口

愛媛県の人口増加率

愛媛県の人口増加率


県内GDP

名目GDP

 愛媛県の名目GDPは、1990年代には約5.4兆円あったが、現在では約4.6兆円で全国27位(2009年度)の経済規模である。
 名目GDPの比率(2009年)を見ると、最も大きいのが民間消費の54.0%、次に政府支出の31.1%となっている。全県計と比較すると、移出入等が低く、その分を政府支出で補っていることが分かる。この意味で、政府依存度の高い経済構造であることがいえる。

愛媛県の名目GDP

愛媛県の名目GDP

愛媛県の名目GDP比率

の愛媛県名目GDP比率

 成長率で見ると、2000年代以降、2004年度・2006年度を除けば、一貫してマイナス成長となっている。寄与度を見ると、2000年代以降、移出入等の増減に大きく左右されていることが分かる。

愛媛県の名目GDP増加率

愛媛県の名目GDP増加率

愛媛県の名目GDP増加率(寄与度)

愛媛県の名目GDP増加率(寄与度)


 産業別比率では、サービス業の比率が最も大きく(21.1%)、次に製造業(17.4%)、不動産業(13.1%)となっている。特化係数で見ると、農林水産業が特化していることが分かる。

愛媛県の産業別GDP比率(平成21年度)

愛媛県の産業別GDP比率

愛媛県の産業別特化係数(平成21年度)

愛媛県の産業別特化係数
 参考特化係数


1人当たり県民所得

 愛媛県の1人当り県民所得は、全県計よりも一貫して低く、2009年度には232万円で全国35位である。
 増加率で見ると、2000年代中頃には全県計がプラスとなっている中、2004年度・2006年度を除けば愛媛県は2000年代を通じて、マイナスとなっている。

愛媛県の1人当たり所得

愛媛県の1人当たり所得

愛媛県の1人当たり所得(増加率)

愛媛県の1人当たり所得(増加率)


所得乗数

 地域所得モデルを用いて乗数を計算すると、2009年度の愛媛県の県民所得に対する乗数は1.48で、全国31位である。推移を見ると、2000年代初めまではやや低下傾向を示していたが、その後上昇傾向に転じ、特に2000年代中頃に乗数は大きく伸びた。しか、2009年度に落ち込みを見せている。ただ、1996年度から2009年度の間、おおよそ全県計よりも乗数は小さくなっている。

参考地域所得モデル

愛媛県の所得乗数の推移

愛媛県の所得乗数の推移


物価

 松山市の消費者物価指数は、全国平均と同様に低下傾向にある。また、地域差指数で全国平均と比較すると、松山市は全国平均よりも低い傾向が続いている。

松山市の消費者物価指数(平成22年基準)

松山市の消費者物価指数

松山市と全国平均の比較(地域差指数)(※)

松山市と全国平均の比較(地域差指数)

 (※)平成12年~平成16年は平成12年基準、平成17年~平成21年は平成17年基準、平成22年は平成22年基準


労働

失業率・有効求人倍率

 愛媛県では、失業率は全国平均以下の4%台で、有効求人倍率は(2000年代中頃を除けば)全国平均以上で0.6~0.8で推移しており、あくまでも全国と比較すると雇用環境は比較的よい都道府県である。

愛媛県の完全失業率

愛媛県の完全失業率

愛媛県の有効求人倍率

愛媛県の有効求人倍率


産業

農業

 愛媛県の農業産出額は、平成23年には1,272億円で全国25位である。
 指数を見ると、ここ数年は、増減はあるものの全国と同様の水準で低下が見られる。

(注)2000年代以降、農業産出額は一般的に減少が続いているため、どれだけ減少したかを見るため、増加率ではなく、指数をとっている。
愛媛県の農業産出額

愛媛県の農業産出額

愛媛県の農業産出額(指数)

愛媛県の農業産出額(指数)

 農業産出額の比率については、みかんなどの産地であるため、果物の比率が39.0%で最も高く、次に畜産の24.1%となっている。
 特化係数で見ると、果物の4.38が最も高くなっている。

愛媛県の農業産出額(比率)(平成23年)

愛媛県の農業産出額(比率)(平成23年)

愛媛県の農業産出額(特化係数)

愛媛県の農業産出額(特化係数)
 参考特化係数


林業

 2011年の愛媛県の林業産出額は、631千万円で全国23位である。2000年代初頭から中頃にかけて落ち込みを見せていたが、その後増加し、2009年に再び大きな減少となっている。これを2001年を100とした指数でみると、全国的に落ち込む中、おおよそ全国と同様の動きを示している。

(注)2000年代以降、林業産出額は一般的に減少が続いているため、どれだけ減少したかを見るため、増加率ではなく、指数をとっている。
愛媛県の林業産出額

愛媛県の林業産出額

愛媛県の林業産出額(指数)

愛媛県の林業産出額(指数)

 愛媛県の林業産出額の比率(平成23年)は、木材生産が最も高く75.6%、次に栽培きのこ類生産の23.6%となっている。特化係数で見ると、木材生産が1.53と特化している。

愛媛県の林業産出額の比率(平成23年)

愛媛県の林業産出額の比率(平成23年)

参考林産物の種類

愛媛県の林業産出額の特化係数

愛媛県の林業産出額の特化係数

 参考特化係数


漁業

 2010年の愛媛県の漁業生産額(海面)は約280億円で、39都道府県中9位である。2000年代中頃までは350億円~400億円で推移していたが、2009年・2010年に大きく落ち込み、現在に至っている。そのため、2003年を100とした指数でみても、2000年代中ごろ以降は、全般的に全国よりも落ち込みが大きくなっている。

(注)2000年代以降、漁業産出額は一般的に減少が続いており、どれだけ減少したかを見るため、増加率ではなく、指数をとっている。
愛媛県の漁業生産額(海面漁業)

愛媛県の漁業生産額(海面漁業)

愛媛県の漁業生産額(海面漁業)(指数)

愛媛県の漁業生産額(海面漁業)(指数)

 また、2010年の愛媛県の内訳を見ると、魚類が79.7%でトップで、2位はえび類の3.9%、3位はいか類の3.9%となっている。全国の比率と比較するため特化係数を見ると、えび類が大きく特化し、たこ類・魚類も若干特化している。

愛媛県の漁業生産額(海面漁業)の比率(2010年)

愛媛県の漁業生産額(海面漁業)の比率(2010年)

愛媛県の漁業生産額(海面漁業)の特化係数

愛媛県の漁業生産額(海面漁業)の特化係数

 参考特化係数


製造業

愛媛県の製造業については、別途まとめています。

愛媛県の製造業


商業

卸売業

 愛媛県の卸売業の販売額は、2007年には約2.2兆円で、全国26位である。1990年代より、一貫して減少し続けている。
 1991年を100とした指数を見ると、全般的に全国と同様の水準で推移している。

(注)1990年代以降、卸売業の販売額は一般的に減少が続いており、どれだけ減少したかを見るため、増加率ではなく、指数をとっている。
愛媛県の卸売業の年間商品販売額

愛媛県の卸売業の年間商品販売額

愛媛県の卸売業の年間商品販売額(指数)

愛媛県の卸売業の年間商品販売額(指数)


小売業

 愛媛県の小売業の販売額は、2007年には約1.4兆円で、全国28位である。1990年代中頃までは増加していたが、1990年代後半より減少が続いている。
 1991年を100とした指数を見ると、おおよそ全国と同様の動きを示しているが、ほぼ全国以上の水準で推移している。

(注)1990年代以降、小売業の販売額は一般的に減少が続いており、どれだけ減少したかを見るため、増加率ではなく、指数をとっている。
愛媛県の小売業の年間商品販売額

愛媛県の小売業の年間商品販売額

愛媛県の小売業の年間商品販売額(指数)

愛媛県の小売業の年間商品販売額(指数)


W/R比率

 愛媛県のW/R比率は、2007年には1.59で全国33位の低さとなっている。全国同様に低下傾向を示しているが、全国よりもW/R比率は小さく、その低下幅も小さい。
愛媛県のW/R比率

愛媛県のW/R比率

 参考W/R比率


地域金融

金融機関

地方銀行 伊予銀行
第二地銀 愛媛銀行
信用金庫 愛媛信用金庫、宇和島信用金庫、東予信用金庫、川之江信用金庫
信用組合


預貸率

 預金・貸出ともには増加傾向にある。預貸率は元来、全国平均よりも低かったが、貸出の増加で、近年は全国平均を上回っている。

愛媛県の預金・貸出額

愛媛県の預金・貸出額

愛媛県の預貸率

愛媛県の預貸率
 参考預貸率


民放メディア

 民放テレビ局は、日本テレビ系・TBS系・フジテレビ系・テレビ朝日系の4局となっている。

テレビ局

日本テレビ系 TBS系 フジテレビ系 テレビ朝日系 テレビ東京系 独立系
南海放送(RNB)
あいテレビ(ITV)
テレビ愛媛(EBC)
愛媛朝日テレビ(eat)


その他のメディア

 新聞については、愛媛新聞が約4割の世帯普及率を誇っており、地方が高いシェアを有している。
 民放のラジオ局・FM局については、他の多くの都道府県と同様にそれぞれ1局ずつとなっている。

愛媛県の新聞シェア

愛媛県の新聞シェア
(朝刊、世帯普及率、2012年7月~12月平均)


地方 愛媛新聞、八幡浜新聞、八幡浜民報
ラジオ局 南海放送(RNB)
FM局 エフエム愛媛


文化・教育機関

美術館

国立美術館
公立美術館 愛媛県美術館、新居浜市立郷土美術館、今治市河野美術館、今治市玉川近代美術館、今治市大三島美術館、今治市朝倉ふるさと美術古墳館
私立美術館 タオル美術館ICHIHIRO、高畠華宵大正ロマン館


大学

 愛媛県には、国立大学として愛媛大学・国立波方海上技術短期大学校の2校、公立大学として愛媛県立医療技術大学があり、私立大学は3校、短期大学は5校あり、計11校の大学がある。全国的には大学数は多いとは言えないが、四国地方では最も大学が集積している県である。また、国土交通省所管の(独)海技教育機構が運営する、船員養成のための国立波方海上技術短期大学校もある。

国立大学
(2)
愛媛大学、国立波方海上技術短期大学校
公立大学
(1)
愛媛県立医療技術大学
私立大学
(3)
聖カタリナ大学、松山大学、松山東雲女子大学
短期大学
(5)
今治明徳短期大学、松山東雲短期大学、環太平洋大学短期大学部、松山短期大学、聖カタリナ大学短期大学部
(※)国立大学には文部科学省以外の省庁所管の学校や大学院大学を、公立大学には公立短期大学を含めており、短期大学は短期大学部も1校としている。
(※)大学名の後の()内は、キャンパス・サテライトなど


スポーツ施設

公営競技場

愛媛県には、競輪場が1つある。

競馬場
競輪場 松山競輪場
競艇場
オートレース場
(*)は中央競馬場

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