統計や経済分析の際に利用される変動係数について、解説します。
内容
変動係数とは、あるデータのバラつき度合を見るための指標で、次のように定義される指標です。
変動係数 = 標準偏差 ÷ 平均
標準偏差とはあるデータのバラつきを示しますが、平均で割ることで、データの単位に関係なく、基準化された指標となっています。
そして、値が大きいほど、バラつきが大きいことを示しています。
このようにバラつきを見る指標であるため、一般的には不平等度を見る場合、ジニ係数などが利用されますが、その簡便な方法としても利用されます。
例
(例1)
ある学校の学生について、身長と体重について、変動係数をとった場合を考えると、
身長:0.5
体重:0.3
となった場合、この学校の学生は、体重よりも身長のほうがバラつきがあるといえます。
(例2)
下記のものは、県民経済計算の1人当たりの県民所得について、2007年~2016年の変動係数の変化をグラフにしたものです。

あまり大きな変化はありませんが、2007年から2009年にかけて減少し、その後横ばい、2015年から2016年にかけて再び減少と、全般的に変動係数は減少しており、1人当たりの県民所得の都道府県格差は減少していると言えます。
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