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食品分類ごとの消費支出割合

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都道府県で支出割合が異なる食品分類

 同じ魚介類といっても、都道府県ごとにその支出額や支出比率は異なります。
 そこで統計局の家計調査(総世帯、2011年)を用いて、都道府県別の食糧支出割合を分析してみました。

 下の図は、消費支出全体に対する穀類などの各項目支出割合について、都道府県(県庁所在地)別のデータを用いて、変動係数をとったものです。

 分かりやすく言うと、例えば穀類ではA県○%、B県○%などと異なった支出割合となっていますが、項目によって都道府県ごとの違い・バラつきがどれだけあるかを見たものです。数値が大きいほど、都道府県ごとの支出割合の違いが大きいことを示しています。


家計の食品消費支出変動係数

 図から分かるように、外食が最も都道府県で支出割合が違います。次に、酒類・肉類・魚介類・果物と続いていmす。逆に、菓子類や油脂・調味料などはあまり都道府県間で差が少なっくなっています。

 最も大きい外食について見ると、最も大きい名古屋の支出割合は8.12%ですが、最低の青森では3.27%と5%%近くの開きがあります。また外食は、首都圏などで割合が大きくなる傾向があります。

 ただ少し面白いのが、2番目に大きい酒類を見ると、最も大きいのは青森市の1.87%、最も小さいのは0.87%の福岡市です。青森の人は外食する代わりに、家でお酒を多く飲んでいるということでしょうか? なお酒類については、盛岡市(1.54%)、仙台市(1.43%)、秋田市(1.65%)と、東北地方で支出割合が高くなっています。

 3番目の肉類で最も支出割合が高いところは、大津市の2.93%です。更に上位はすべて関西の都道府県が占めている。関西人は、肉類が好きなようです。

マッピング

 次に、この変動係数と全国平均の支出割合について、プロットしたのが、下図です。
 横軸が都道府県間のバラつきを示す上記の変動係数、縦軸が全国平均の消費支出全体に対する支出割合です。


変動係数のマッピング

 図を見ると、外食は家計における支出割合は比較的高いのが、都道府県における比率のバラつきも大きいです。逆に、菓子類や油脂・調味料などは、(元来これらの商品は単価が低いため、支出割合も小さくなる傾向があるが)支出割合も小さくバラつきも小さいことが分かります。

 これをもって、単純にマーケティングに活用できるわけではありませんが、酒類は支出割合は小さいが都道府県の差が大きいなど、商品特性を見る上で示唆を与えてくれます。

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