スポンサーリンク

岡山県の地域経済

スポンサーリンク

基本情報

概要

 岡山県の県庁所在地は岡山で、面積は7,009.6k㎡(全国15位)とやや大きな県である。
 また、岡山県兵庫県鳥取県広島県と陸上で、香川県とは海上で隣接している。なお、香川県とは瀬戸大橋により陸上交通でもつながっている。

面積(※) 7,009.6k㎡ (1.9%)
(全国 15位)
県庁所在地 岡山
旧令制国 美作国、 備前国の一部、 備中国
隣接都道府県 兵庫県、 鳥取県、 広島県、 香川県 (海上で隣接)
 (※)国土地理院「平成24年全国都道府県区町村別面積調」、パーセントは全国比率、順位は全国順位
岡山県の地図


県内市町村

 岡山県は、15市10町2村の計27市町村から構成されており、平均的な市町村数である。特例市はないが、指定都市としては県庁所在地の岡山市が、中核市としては倉敷市が指定されており、やや市の比率が55.6%とやや高くなっている。

参考指定都市等については「市の区分

岡山県の市町村の比率(平成25年1月1日現在)

岡山県の市町村の比率


政令市 岡山市(北区、中区、東区、南区)
中核市 倉敷市
特例市
津山市、玉野市、笠岡市、井原市、総社市、高梁市、新見市、備前市、瀬戸内市、赤磐市、真庭市、美作市、浅口市
和気町、早島町、里庄町、矢掛町、鏡野町、勝央町、奈義町、久米南町、美咲町、吉備中央町
新庄村、西粟倉村


インフラ

港湾

 岡山県には、国際拠点港湾として水島港があり、重要港湾が2港、地方港湾が35港ある。

国際戦略港湾 (0)
国際拠点港湾 (1) 水島港
重要港湾 (2) 岡山港、宇野港
地方港湾 (35) 牛窓港、山田港、下津井港、笠岡港、北木島港、児島港、東備港、寒河港、鴻島港、久々井港、浜港、間口港、知尾港、玉津港、幡港、網代港、黄島港、師楽港、犬島港、米倉港、松尾港、江の浜港、石島港、後閑港、大藪港、野々浜港、渋川港、大浜港、松島港、豊浦港、丸岩港、小飛島港、大浦港、大飛島港、前浦港
(※)は、避難港湾


空港

拠点空港 会社管理空港
国管理空港
特定地方管理空港
地方管理空港 岡山空港
共用空港
その他空港 岡南飛行場


地域鉄道事業

中小民鉄 (2) 水島臨海鉄道(10.4)、岡山電気軌道(4.7)
第三セクター (1) 井原鉄道(41.7)
※()内は、営業Kmである。


人口

 戦前から緩やかに人口を伸ばしていたが、太平洋戦争中に人口はいったん停滞・減少する。戦後、人口を大きく伸ばすが、1950年代後半からは人口流出で、人口は減少する。1970年代には人口流出は止まり、再び人口は増加し始める。その後、人口増加率は低下し、2000年代からは人口減少となっている。

岡山県の人口

岡山県の人口

岡山県の人口増加率

岡山県の人口増加率


県内GDP

名目GDP

 岡山県の名目GDPは、1990年後半には約7.6兆円あったが、現在では約6.9兆円で全国21位(2009年度)の経済規模である。
 名目GDPの比率(2009年)を見ると、最も大きいのが民間消費の52.1%、次に政府支出の24.5%となっている。全県計と比較すると、民間消費が若干低く、民間投資と移出入等が若干大きいものの全県計に近く、全国平均的な経済構造といえる。

岡山県の名目GDP

岡山県の名目GDP

岡山県の名目GDP比率

岡山県の名目GDP比率

 成長率で見ると、2000年代前半にはマイナス成長、2000年代中頃にはプラスとなり、再び2000年代後半にはマイナス成長になっている。寄与度を見ると、移出入等の増減がGDP成長率に大きな影響を与えている傾向が見られる。

岡山県の名目GDP増加率

岡山県の名目GDP増加率

岡山県の名目GDP増加率(寄与度)

岡山県の名目GDP増加率(寄与度)


 産業別比率では、製造業の比率が最も大きく(26.2%)、次にサービス業(20.2%)、不動産業(13.8%)となっている。特化係数で見ると、製造業がやや特化していることが分かる。

岡山県の産業別GDP比率(平成21年度)

岡山県の産業別GDP比率

岡山県の産業別特化係数(平成21年度)

岡山県の産業別特化係数
 参考特化係数


1人当たり県民所得

 岡山県の1人当り県民所得は、全県計よりも一貫して低く、2009年度には266万円で全国26位である。
 増加率で見ると、全県計が2000年代中頃にはプラスとなっているときには、岡山県は全県計よりも大きな増加率を見せたが、それ以外は全県計よりも低い増加率になっている。

岡山県の1人当たり所得

岡山県の1人当たり所得

岡山県の1人当たり所得(増加率)

岡山県の1人当たり所得(増加率)


所得乗数

 地域所得モデルを用いて乗数を計算すると、2009年度の岡山県の県民所得に対する乗数は1.58で、全国26位である。推移を見ると、おおよそ1.6前後で推移しているが、2005年度から2007年度は移出が大きく伸びたこともあり、1.7~1.8となっている。ただ、1996年度から2009年度の間、おおよそ全県計よりも乗数は小さくなっている。

参考地域所得モデル

岡山県の所得乗数の推移

岡山県の所得乗数の推移


物価

 岡山市の消費者物価指数は、全国平均と同様の動きをしているが、ほぼ100で推移している。また、地域差指数で全国平均と比較すると、岡山市は全国平均よりも若干高かったが、(基準改訂もあり)平成22年には全国平均よりも下回っている。

岡山市の消費者物価指数(平成22年基準)

岡山市の消費者物価指数

岡山市と全国平均の比較(地域差指数)(※)

岡山市と全国平均の比較(地域差指数)

 (※)平成12年~平成16年は平成12年基準、平成17年~平成21年は平成17年基準、平成22年は平成22年基準


労働

失業率・有効求人倍率

 岡山県では、失業率は全国平均以下の4%前後で、有効求人倍率も全国平均以上で(近年急激な落ち込みを見せたが)0.8~1.4で推移しており、雇用環境は比較的よい都道府県である。

岡山県の完全失業率

岡山県の完全失業率

岡山県の有効求人倍率

岡山県の有効求人倍率


産業

農業

 岡山県の農業産出額は、平成23年には1,297億円で全国24位である。
 指数を見ると、ここ数年は、全国と同様に低下傾向が見られたが、平成20年からは増加し、平成23年には平成15年の産出額の水準を維持している。

(注)2000年代以降、農業産出額は一般的に減少が続いているため、どれだけ減少したかを見るため、増加率ではなく、指数をとっている。
岡山県の農業産出額

岡山県の農業産出額

岡山県の農業産出額(指数)

岡山県の農業産出額(指数)

 農業産出額の比率については、畜産の比率が35.9%で最も高く、次に穀類の30.6%となっている。
 特化係数で見ると、果物の1.58が最も高く、次に穀類の1.34となっている。

岡山県の農業産出額(比率)(平成23年)

岡山県の農業産出額(比率)(平成23年)

岡山県の農業産出額(特化係数)

岡山県の農業産出額(特化係数)
 参考特化係数


林業

 2011年の岡山県の林業産出額は、670千万円で全国21位である。2000年代初頭には約1,000千万円あった産出額は減少傾向を示し、現在では約700千万円弱にまで落ち込んでいる。これを2001年を100とした指数でみると、全国的に落ち込む中、岡山県では全国よりも大きな落ち込みとなっており、2001年の水準に比べ約6割の産出額となっている。

(注)2000年代以降、林業産出額は一般的に減少が続いているため、どれだけ減少したかを見るため、増加率ではなく、指数をとっている。
岡山県の林業産出額

岡山県の林業産出額

岡山県の林業産出額(指数)

岡山県の林業産出額(指数)

 岡山県の林業産出額の比率(平成23年)は、木材生産が最も高く79.0%、次に栽培きのこ類生産の19.4%となっている。特化係数で見ると、林野副産物採取が4.34と最も特化しており、次に木材生産の1.60となっている。

岡山県の林業産出額の比率(平成23年)

岡山県の林業産出額の比率(平成23年)
参考林産物の種類

岡山県の林業産出額の特化係数

岡山県の林業産出額の特化係数
 参考特化係数


漁業

 2010年の岡山県の漁業生産額(海面)は約30億円で、39都道府県中38位である。おおよそ30億円台の生産額ではあるが、2009年・2010年に大きく落ち込んでいる。なお、2003年を100とした指数でみると、全国と同様の動きをしているが、全般的に全国よりも落ち込みが大きい。

(注)2000年代以降、漁業産出額は一般的に減少が続いており、どれだけ減少したかを見るため、増加率ではなく、指数をとっている。
岡山県の漁業生産額(海面漁業)

岡山県の漁業生産額(海面漁業)

岡山県の漁業生産額(海面漁業)(指数)

岡山県の漁業生産額(海面漁業)(指数)

 また、2010年の岡山県の内訳を見ると、魚類が56.6%でトップで、2位はたこ類の14.0%、3位はえび類の7.5%となっている。全国の比率と比較するため特化係数を見ると、たこ類が大きく特化しており、えび類・かに類も2以上と特化している。

岡山県の漁業生産額(海面漁業)の比率(2010年)

岡山県の漁業生産額(海面漁業)の比率(2010年)

岡山県の漁業生産額(海面漁業)の特化係数

岡山県の漁業生産額(海面漁業)の特化係数
 参考特化係数


製造業

岡山県の製造業については、別途まとめています。

岡山県の製造業


商業

卸売業

 岡山県の卸売業の販売額は、2007年には約3.1兆円で、全国19位である。1990年代より一貫して減少している。
 1991年を100とした指数を見ると、全国よりも落ち込みは小さかったが、2007年の落ち込みで、全国以下の水準となっている。

(注)1990年代以降、卸売業の販売額は一般的に減少が続いており、どれだけ減少したかを見るため、増加率ではなく、指数をとっている。
岡山県の卸売業の年間商品販売額

岡山県の卸売業の年間商品販売額

岡山県の卸売業の年間商品販売額(指数)

岡山県の卸売業の年間商品販売額(指数)


小売業

 岡山県の小売業の販売額は、2007年には約2.0兆円で、全国30位である。1990年代はおおよそ2兆円で推移し、その後減少、2000年代は回復傾向を示している。
 1991年を100とした指数を見ると、全国と同様の動きを示しているが、若干全国以上の水準で推移している。

(注)1990年代以降、小売業の販売額は一般的に減少が続いており、どれだけ減少したかを見るため、増加率ではなく、指数をとっている。
岡山県の小売業の年間商品販売額

岡山県の小売業の年間商品販売額

岡山県の小売業の年間商品販売額(指数)

岡山県の小売業の年間商品販売額(指数)


W/R比率

 岡山県のW/R比率は、2007年には1.54で全国32位の低さとなっている。全国同様に低下傾向を示しているが、全国よりもW/R比率は小さく、その低下幅も小さい。
岡山県のW/R比率

岡山県のW/R比率

 参考W/R比率


地域金融

金融機関

地方銀行 中国銀行
第二地銀 トマト銀行
信用金庫 おかやま信用金庫、水島信用金庫、津山信用金庫、玉島信用金庫、備北信用金庫、吉備信用金庫、日生信用金庫、備前信用金庫
信用組合 朝銀西信用組合、信用組合岡山商銀、笠岡信用組合


預貸率

 預金は増加傾向、貸出は約3.9兆円前後で推移している。預貸率は元来、全国平均よりも低く、全国平均と同様に低下している。

岡山県の預金・貸出額

岡山県の預金・貸出額

岡山県の預貸率

岡山県の預貸率
 参考預貸率


民放メディア

 民放テレビ局は、日本テレビ系・TBS系・フジテレビ系・テレビ朝日系に加え、テレビ東京系のテレビせとうちもあり、計5局となっている。これは、フジテレビ系の岡山放送とテレビ東京系のテレビせとうちが、岡山県と香川県の2県で放送しているためでもある。

テレビ局

日本テレビ系 TBS系 フジテレビ系 テレビ朝日系 テレビ東京系 独立系
西日本放送(RNC)
山陽放送(RSK)
岡山放送(OHK)
瀬戸内海放送(KSB)
テレビせとうち(TSC)


その他のメディア

 新聞については、山陽新聞が約5割の世帯普及率を誇っており、地方が高いシェアを有している。
 民放のラジオ局・FM局については、他の多くの都道府県と同様にそれぞれ1局ずつとなっている。
岡山県の新聞シェア

岡山県の新聞シェア
(朝刊、世帯普及率、2012年7月~12月平均)


地方 中国新聞(ブロック)、山陽新聞(広島、香川でも発刊)、津山朝日新聞、備北民報
ラジオ局 山陽放送(RSK)
FM局 FM岡山


文化・教育機関

美術館

国立美術館
公立美術館 奈義町現代美術館、岡山県立美術館、岡山県総合文化センター、岡山市立オリエント美術館、井原市立田中美術館、成羽町美術館
私立美術館 華鴒大塚美術館、大原美術館、林原美術館、倉敷刀剣美術館、夢二郷土美術館


大学

 岡山県には、国立大学が1校、公立大学が4校、私立大学が14校、短期大学が8校、計27校の大学がある。

国立大学
(1)
岡山大学
公立大学
(4)
岡山県立大学、新見公立大学、倉敷市立短期大学、新見公立短期大学
私立大学
(14)
岡山学院大学、岡山商科大学、岡山理科大学、川崎医科大学、川崎医療福祉大学、吉備国際大学(高梁、岡山駅前)、倉敷芸術科学大学、くらしき作陽大学、山陽学園大学、就実大学、中国学園大学、ノートルダム清心女子大学、美作大学、環太平洋大学
短期大学
(8)
岡山短期大学、川崎医療短期大学、吉備国際大学短期大学部、作陽音楽短期大学、山陽学園短期大学、就実短期大学、中国短期大学、美作大学短期大学部
(※)国立大学には文部科学省以外の省庁所管の学校や大学院大学を、公立大学には公立短期大学を含めており、短期大学は短期大学部も1校としている。
(※)大学名の後の()内は、キャンパス・サテライトなど


スポーツ施設

公営競技場

岡山県には、競輪場が1つ、競艇場が1つある。

競馬場
競輪場 玉野競輪場
競艇場 児島競艇場
オートレース場
(*)は中央競馬場

コメント