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福島県の地域経済

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基本情報

概要

 福島県の県庁所在地は福島で、面積は13,782.8k㎡(全国3位)と大きな県である。
 また、福島県は、宮城県山形県茨城県栃木県群馬県新潟県の6県と隣接している。

面積(※) 13,782.8k㎡ (3.6%)
(全国 3位)
県庁所在地 福島
旧令制国 陸奥国の一部
隣接都道府県 宮城県、 山形県、 茨城県、 栃木県、 群馬県、 新潟県
 (※)国土地理院「平成24年全国都道府県区町村別面積調」、パーセントは全国比率、順位は全国順位
福島県の地図


県内市町村

 福島県は、13市31町15村の計59市町村から構成されており、市町村数は多い。指定都市・特例市はないが、中核市としては郡山市・いわき市が指定されており、市の比率が22.0%とやや低くなっている。

参考指定都市等については「市の区分

福島県の市町村の比率(平成25年1月1日現在)

福島県の市町村の比率


政令市
中核市 郡山市、いわき市
特例市
福島市、会津若松市、白河市、須賀川市、喜多方市、相馬市、二本松市、田村市、南相馬市、伊達市、本宮市
桑折町、国見町、川俣町、鏡石町、下郷町、只見町、南会津町、西会津町、磐梯町、猪苗代町、会津坂下町、柳津町、三島町、金山町、会津美里町、矢吹町、棚倉町、矢祭町、塙町、石川町、浅川町、古殿町、三春町、小野町、広野町、楢葉町、富岡町、大熊町、双葉町、浪江町、新地町
大玉村、天栄村、檜枝岐村、北原村、湯川村、昭和村、西郷村、泉崎村、中島村、鮫川村、玉川村、平田村、川内村、葛尾村、飯舘村


インフラ

港湾

 福島県には、重要港湾として相馬港・小名浜港があり、その他地方港湾が5港ある。

国際戦略港湾 (0)
国際拠点港湾 (0)
重要港湾 (2) 相馬港、小名浜港(特定貨物輸入拠点港湾(石炭))
地方港湾 (5) 江名港、久之浜港(※)、中之作港、翁島港、湖南港
(※)は、避難港湾


空港

拠点空港 会社管理空港
国管理空港
特定地方管理空港
地方管理空港 福島空港
共用空港
その他空港


地域鉄道事業

中小民鉄 (1) 福島交通(9.2)
第三セクター (2) 会津鉄道(57.4)、阿武隈急行(54.9)
※()内は、営業Kmである。


人口

 戦前から緩やかに人口を伸ばしていたが、戦中・戦後の1940年代に大きく人口を伸ばす。しかし、人口流出により1960年代には人口が減少するが、その後緩やかに人口は増加する。2000年代にはマイナス基調となり、現在は200万人を割っている。

福島県の人口

福島県の人口

福島県の人口増加率

福島県の人口増加率


県内GDP

名目GDP

 福島県の名目GDPは、1990年後半には約8.3兆円あったが、現在では約7.2兆円で全国18位(2009年度)の経済規模である。
 名目GDPの比率(2009年)を見ると、最も大きいのが民間消費の54.4%、次に政府支出の26.0%となっている。全県計と比較すると、若干移出入等が低く民間投資や政府支出が若干大きいものの全県計に近く、全国平均的な経済構造といえる。

福島県の名目GDP

福島県の名目GDP

福島県の名目GDP比率

福島県の名目GDP比率

 成長率で見ると、2000年代中頃にプラス成長になり、2000年代後半にはマイナスになるという全県計と同様の傾向がうかがえる。寄与度を見ると、2000年代以降は、移出入等の影響はさることながら、民間投資のプラスマイナスが、GDP成長率に影響を与えている傾向が伺える。

福島県の名目GDP増加率

福島県の名目GDP増加率

福島県の名目GDP増加率(寄与度)

福島県の名目GDP増加率(寄与度)


 産業別比率では、製造業の比率が最も大きく(22.5%)、次にサービス業(20.8%)、不動産業(11.8%)となっている。しかし特化係数で見ると、電気・ガス・水道業が圧倒的に特化していることが分かる。

福島県の産業別GDP比率(平成21年度)

福島県の産業別GDP比率

福島県の産業別特化係数(平成21年度)

福島県の産業別特化係数
 参考特化係数


1人当たり県民所得

 福島県の1人当り県民所得は、全県計よりも一貫して低く、2009年度には257万円で全国21位である。
 増加率で見ると、2004年度に大きな増加となっているが、2000年代中頃にはプラスになり、2000年代後半にはマイナスになるという全県計と同様の傾向が見られる。

福島県の1人当たり所得

福島県の1人当たり所得

福島県の1人当たり所得(増加率)

福島県の1人当たり所得(増加率)


所得乗数

 地域所得モデルを用いて乗数を計算すると、2009年度の福島県の県民所得に対する乗数は1.62で、全国23位である。推移を見ると、1.6~1.8の間で推移している。ただ、2000年代中頃から、低下傾向を示している。なお、1996年度から2009年度の間、全県計よりも乗数は小さい。

参考地域所得モデル

福島県の所得乗数の推移

福島県の所得乗数の推移


物価

 福島市の消費者物価指数は、全国平均と同様に低下傾向にある。また、地域差指数で全国平均と比較すると、福島市は平成18年には全国並みになったが、それ以外は全国平均よりも若干高くなっている。

福島市の消費者物価指数(平成22年基準)

福島市の消費者物価指数

福島市と全国平均の比較(地域差指数)(※)

福島市と全国平均の比較(地域差指数)

 (※)平成12年~平成16年は平成12年基準、平成17年~平成21年は平成17年基準、平成22年は平成22年基準


労働

失業率・有効求人倍率

 福島県では、失業率は4~6%で悪化の傾向があり、有効求人倍率は全国平均と同様の動きだが全国平均を下回って推移しており、雇用環境はよくない都道府県である。

福島県の完全失業率

福島県の完全失業率

福島県の有効求人倍率

福島県の有効求人倍率


産業

農業

 福島県の農業産出額は、平成23年には1,851億円で全国18位である。
 指数を見ると、ここ数年は、全国と同様の水準で低下傾向となっていたが、東日本大震災の影響で平成23年には、大きな落ち込みを見せている。

(注)2000年代以降、農業産出額は一般的に減少が続いているため、どれだけ減少したかを見るため、増加率ではなく、指数をとっている。
福島県の農業産出額

福島県の農業産出額

福島県の農業産出額(指数)

福島県の農業産出額(指数)

 農業産出額の比率については、穀類の比率が40.8%で最も高く、次に畜産の22.5%、果物の22.3%と続いている。
 特化係数で見ても、穀類の1.79が最も高く、次に果物の1.20となっている。

福島県の農業産出額(比率)(平成23年)

福島県の農業産出額(比率)(平成23年)

福島県の農業産出額(特化係数)

福島県の農業産出額(特化係数)
 参考特化係数


林業

 2011年の福島県の林業産出額は、872千万円で全国13位である。2000年代始めから減少し続け、特に2011年には大きな落ち込みを見せている。そのため、これを2001年を100とした指数でみると、全国が減少傾向にある中、全国水準以上に減少しており、2011年には2001年に比べ約半分の産出額にまで落ち込んでいる。

(注)2000年代以降、林業産出額は一般的に減少が続いているため、どれだけ減少したかを見るため、増加率ではなく、指数をとっている。
福島県の林業産出額

福島県の林業産出額

福島県の林業産出額(指数)

福島県の林業産出額(指数)

 福島県の林業産出額の比率(平成23年)は、木材生産が最も高く70.8%、次に栽培きのこ類生産の27.9%となっている。特化係数で見ると、木材生産が1.43と特化している。

福島県の林業産出額の比率(平成23年)

福島県の林業産出額の比率(平成23年)

参考林産物の種類

福島県の林業産出額の特化係数

福島県の林業産出額の特化係数

 参考特化係数


漁業

 2010年の福島県の漁業生産額(海面)は約110億円で、39都道府県中17位である。2000年代、100億円台を上昇傾向で推移していたが、2009年に大きく落ち込んだ。ただ、2010年には上昇に転じている。なお、2003年を100とした指数でみても、全国よりも高い水準を維持しており、2010年には全国は2009年並みにもかかわず、福島県は上昇に転じている。

(注)2000年代以降、漁業産出額は一般的に減少が続いており、どれだけ減少したかを見るため、増加率ではなく、指数をとっている。
福島県の漁業生産額(海面漁業)

福島県の漁業生産額(海面漁業)

福島県の漁業生産額(海面漁業)(指数)

福島県の漁業生産額(海面漁業)(指数)

 また、2010年の福島県の内訳を見ると、魚類が83.7%でトップで、2位がいか類の4.1%、3位がたこ類の4.0%となっている。全国の比率と比較するため特化係数を見ると、魚類が1.2と若干、たこ類が2.1と特化していることが分かる。

福島県の漁業生産額(海面漁業)の比率(2010年)

福島県の漁業生産額(海面漁業)の比率(2010年)

福島県の漁業生産額(海面漁業)の特化係数

福島県の漁業生産額(海面漁業)の特化係数

 参考特化係数


製造業

福島県の製造業については、別途まとめています。

福島県の製造業


商業

卸売業

 福島県の卸売業の販売額は、2007年には約2.6兆円で、全国23位である。1990年代以降、一貫して減少が続いている。
 1991年を100とした指数を見ると、1990年代は全国に比べ落ち込みは低かったが、1990年後半からは全国以下の落ち込みとなっている。

(注)1990年代以降、卸売業の販売額は一般的に減少が続いており、どれだけ減少したかを見るため、増加率ではなく、指数をとっている。
福島県の卸売業の年間商品販売額

福島県の卸売業の年間商品販売額

福島県の卸売業の年間商品販売額(指数)

福島県の卸売業の年間商品販売額(指数)


小売業

 福島県の小売業の販売額は、2007年には約2.0兆円で、全国21位である。1990年代中頃までは増加していたが、1990年代後半より減少が続いている。
 1991年を100とした指数を見ると、全国と同様の動きを示しているが、全国以上の水準で推移している。

(注)1990年代以降、小売業の販売額は一般的に減少が続いており、どれだけ減少したかを見るため、増加率ではなく、指数をとっている。
福島県の小売業の年間商品販売額

福島県の小売業の年間商品販売額

福島県の小売業の年間商品販売額(指数)

福島県の小売業の年間商品販売額(指数)


W/R比率

 福島県のW/R比率は、2007年には1.29で全国19位の低さとなっている。全国同様に低下傾向を示しているが、全国よりもW/R比率は小さく、その低下幅も小さい。
福島県のW/R比率

福島県のW/R比率

 参考W/R比率


地域金融

金融機関

地方銀行 東邦銀行
第二地銀 福島銀行、大東銀行
信用金庫 会津信用金庫、郡山信用金庫、白河信用金庫、須賀川信用金庫、ひまわり信用金庫、あぶくま信用金庫、二本松信用金庫、福島信用金庫
信用組合 福島県商工信用組合、いわき信用組合、相双信用組合、会津商工信用組合


預貸率

 預金は増加傾向、貸出は減少傾向にある。預貸率は元来、全国平均よりも低く、全国平均と同様に低下している。

福島県の預金・貸出額

福島県の預金・貸出額

福島県の預貸率

福島県の預貸率
 参考預貸率


民放メディア

テレビ局

 民放テレビ局は、日本テレビ系・TBS系・フジテレビ系・テレビ朝日系の4局となっている。

日本テレビ系 TBS系 フジテレビ系 テレビ朝日系 テレビ東京系 独立系
福島中央テレビ(FCT)
テレビユー福島(TUF)
福島テレビ(FTV)
福島放送(KFB)


その他のメディア

 新聞については、福島民報が約3割、福島民友が約2割の世帯普及率を誇っており、地方が高いシェアを有している。
 民放のラジオ局・FM局については、他の多くの都道府県と同様にそれぞれ1局ずつとなっている。
福島県の新聞シェア

福島県の新聞シェア
(朝刊、世帯普及率、2012年7月~12月平均)


地方 河北新報(ブロック紙)、福島民報(毎日新聞系)、福島民友(読売新聞系)、いわき民報、阿武隈時報、夕刊矢祭
ラジオ局 ラジオ福島(RFC)
FM局 ふくしまFM


文化・教育機関

美術館

国立美術館
公立美術館 福島県立美術館、郡山市立美術館、いわき市立美術館、喜多方市美術館
私立美術館 諸橋近代美術館、日本きもの文化美術館


大学

 福島県には、国立大学が1校、公立大学が3校、私立大学が6校、短期大学が4校、計14校の大学がある。

国立大学
(1)
福島大学
公立大学
(3)
会津大学、会津大学短期大学部、福島県立医科大学
私立大学
(6)
いわき明星大学、奥羽大学、郡山女子大学、東日本国際大学、福島学院大学、日本大学(工学部)
短期大学
(4)
いわき短期大学、郡山女子大学短期大学部、桜の聖母短期大学、福島学院大学短期大学部
(※)国立大学には文部科学省以外の省庁所管の学校や大学院大学を、公立大学には公立短期大学を含めており、短期大学は短期大学部も1校としている。
(※)大学名の後の()内は、キャンパス・サテライトなど


スポーツ施設

公営競技場

福島県には、競馬場が1つ、競輪場が1つある。

競馬場 福島競馬場(*)
競輪場 いわき平競輪場
競艇場
オートレース場
(*)は中央競馬場

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