ABL(動産担保融資)

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概要

 ABL(Asset Based Lending)とは動産担保融資のことで、在庫、売掛金、流動資産などの動産を担保とした融資のことである。分かりやすく言えば、畜産業であれば牛を、醸造元であれば日本酒を担保にして、融資を受けるといったものだ。
 2000年代頃から新たな融資手法として注目され、従来の土地・不動産といった固定資産に対する担保と異なり、より流動的な資産を担保としている点に特徴を有している。


法的整備

 動産担保融資を行うにあたって、通常、企業はその動産を使用・占有したままである。しかし、民法の規定では、動産譲渡の対抗要件は引渡しであり、(占有改定という方法もあるが)対抗要件としては不十分であった。
 そこで、政府においても、平成10年に「動産及び債権の譲渡の対抗要件に関する民法の特例等に関する法律」(動産・債権譲渡特例法)を制定し、平成16年には動産譲渡登記制度が設けるなど、法的整備が行われている。
 これにより、例えば、動産譲渡登記を行うと、引き渡しがあったとみなされ、第三者対抗要件を具備することが可能となっている。


制度融資

 ABLを進めるにあたって、行政においても、ABLを利用した制度融資制度を設けている。
 例えば、信用保証協会では「ABL保証制度」が設けられていたり、東京都でも「東京都動産・債権担保融資制度」を設けたりしている。

favicon-web全国信用保証協会連合会「さまざまな保証制度

favicon-web東京都「東京都動産・債権担保融資制度」


課題

 徐々にではあるが、ABLは進んでいると言われているが、課題も多い。
 簡便に列挙すると、次のような点が指摘されている。

  • 借り手としては、担保に対して、掛け値が用いられ、動産金額分の融資は受けることができない
  • 貸し手としても、貸倒れたときに、担保を換金化することができなかったり、陳腐化も考慮しなければならない
  • 動産である以上、劣化・陳腐化などのリスクがあり、価格変動も大きいため、貸し手としてはその担保価値が維持されているか、モニタリングが必要となる  など

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