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徳島県の地域経済

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基本情報

概要

 徳島県の県庁所在地は徳島で、面積は4,146.8k㎡(全国35位)とやや小さな県である。
 また、徳島県は同じ四国地方の香川県愛媛県高知県と陸上で、兵庫県和歌山県とは海上で隣接している。特に、兵庫県とは明石海峡大橋など複数の橋により、陸上交通でもつながっている。

面積(※) 4,146.8k㎡ (1.1%)
(全国 35位)
県庁所在地 徳島
旧令制国 阿波国
隣接都道府県 香川県、 愛媛県、 高知県、 兵庫県 (海上で隣接)、 和歌山県 (海上で隣接)
 (※)国土地理院「平成24年全国都道府県市区町村別面積調」、パーセントは全国比率、順位は全国順位
徳島県の地図


県内市町村

 徳島県は、8市15町1村の計24市町村から構成されており、市町村数はやや少ない。指定都市・中核市・特例市いずれもなく、町の比率が62.5%と高くなっている。

参考指定都市等については「市の区分

徳島県の市町村の比率(平成25年1月1日現在)

愛媛県の市町村の比率


政令市
中核市
特例市
徳島市、鳴門市、小松島市、阿南市、吉野川市、阿波市、美馬市、三好市
勝浦町、上勝町、石井町、神山町、那賀町、牟岐町、美波町、海陽町、松茂町、北島町、藍住町、板野町、上板町、つるぎ町、東みよし町
佐那河内村


インフラ

港湾

 徳島県には、重要港湾として徳島小松島と橘港の2港があり、地方港湾が10港ある。

国際戦略港湾 (0)
国際拠点港湾 (0)
重要港湾 (2) 徳島小松島港、橘港
地方港湾 (10) 折野港、撫養港、今切港、富岡港、日和佐港、浅川港、那佐港、中島港、亀浦港、粟津港
(※)は、避難港湾


空港

拠点空港 会社管理空港
国管理空港
特定地方管理空港
地方管理空港
共用空港
その他空港 徳島飛行場


地域鉄道事業

中小民鉄 (0)
第三セクター (1) 阿佐海岸鉄道(8.5)
※()内は、営業Kmである。


人口

 戦前から緩やかに人口を伸ばしていたが、太平洋戦争中に人口はいったん停滞・減少する。戦後、人口を大きく伸ばすが、1950年代後半からは人口流出で、人口は減少する。1970年代後半には人口流出は緩やかになり、再び人口は増加し始める。その後、1980年代中頃からは人口増加率は低下と人口流出で人口は停滞、その後、現在に至るまで人口減少が続いている。

徳島県の人口

徳島県の人口

徳島県の人口増加率

徳島県の人口増加率


県内GDP

名目GDP

 徳島県の名目GDPは、2000年代中頃後半には約2.9兆円あったが、現在では約2.6兆円で全国44位(2009年度)の経済規模である。
 名目GDPの比率(2009年)を見ると、最も大きいのが民間消費の51.6%、次に政府支出の35.0%となっている。全県計と比較すると、移出入等が低く、その分を政府支出で補っていることが分かる。この意味で、政府依存度の高い経済構造であることがいえる。

徳島県の名目GDP

徳島県の名目GDP

徳島県の名目GDP比率

徳島県の名目GDP比率

 成長率で見ると、2000年代以降、2002年度・2003年度を除けば、一貫してマイナス成長となっている。寄与度を見ると、2000年代以降、2009年度を除けば、移出入等と政府支出の落ち込みがGDP成長率のマイナスに大きく響いていることが見られる。

徳島県の名目GDP増加率

徳島県の名目GDP増加率

徳島県の名目GDP増加率(寄与度)

徳島県の名目GDP増加率(寄与度)


 産業別比率では、製造業の比率が最も大きく(22.8%)、次にサービス業(22.3%)、政府サービス生産者(13.6%)となっている。特化係数で見ると、農林水産業、電気・ガス・水道業が特化していることが分かる。

徳島県の産業別GDP比率(平成21年度)

徳島県の産業別GDP比率

徳島県の産業別特化係数(平成21年度)

徳島県の産業別特化係数
 参考特化係数


1人当たり県民所得

 徳島県の1人当り県民所得は、全県計よりも一貫して低く、2009年度には260万円で全国19位である。
 増加率で見ると、2003年度には大きな増加率となったが、2000年代中頃には全県計がプラスとなっている中マイナスになっており、2000年代後半には全県計同様、大きな落ち込みを見せている。

徳島県の1人当たり所得

徳島県の1人当たり所得

徳島県の1人当たり所得(増加率)

徳島県の1人当たり所得(増加率)


所得乗数

 地域所得モデルを用いて乗数を計算すると、2009年度の徳島県の県民所得に対する乗数は1.49で、全国30位である。推移を見ると、1990年代後半から低下が続いていたが、2000年代に入り上昇傾向を示している。ただ、1996年度から2009年度の間、おおよそ全県計よりも乗数は小さくなっている。

参考地域所得モデル

徳島県の所得乗数の推移

徳島県の所得乗数の推移


物価

 徳島市の消費者物価指数は、全国平均と同様の動きをしているが、ほぼ100で推移している。また、地域差指数で全国平均と比較すると、徳島市は全国平均よりも若干低かったが、全国平均に徐々に近づき、平成20年からは全国平均を上回っている。

徳島市の消費者物価指数(平成22年基準)

徳島市の消費者物価指数

徳島市と全国平均の比較(地域差指数)(※)

徳島市と全国平均の比較(地域差指数)

 (※)平成12年~平成16年は平成12年基準、平成17年~平成21年は平成17年基準、平成22年は平成22年基準


労働

失業率・有効求人倍率

 徳島県では、失業率は全国平均と同様の動きで約4~5%で、有効求人倍率は2000年代後半に落ち込んだが、近年約0.8で推移しており、雇用環境は全国並の都道府県である。

徳島県の完全失業率

徳島県の完全失業率

徳島県の有効求人倍率

徳島県の有効求人倍率


産業

農業

 徳島県の農業産出額は、平成23年には1,044億円で全国31位である。
 指数を見ると、ここ数年は、全国と同様に低下傾向が見られるが、徳島県の落ち込みは大きい。

(注)2000年代以降、農業産出額は一般的に減少が続いているため、どれだけ減少したかを見るため、増加率ではなく、指数をとっている。
徳島県の農業産出額

徳島県の農業産出額

徳島県の農業産出額(指数)

徳島県の農業産出額(指数)

 農業産出額の比率については、野菜の比率が42.6%で最も高く、次に畜産の26.4%となっている。なお鳴門金時が有名だが、ニンジンの産地でもある。
 特化係数で見ると、野菜の1.48が最も高く、次に果物の1.29となっている。

徳島県の農業産出額(比率)(平成23年)

徳島県の農業産出額(比率)(平成23年)

徳島県の農業産出額(特化係数)

徳島県の農業産出額(特化係数)
 参考特化係数


林業

 2011年の徳島県の林業産出額は、998千万円で全国12位である。2000年代初頭には約700千万円の産出額であったが、2000年代中頃から上昇を見せている。これを2001年を100とした指数でみると、全国的に落ち込む中、徳島県では逆に増加傾向を示し、2001年の水準に比べ約5割増加した産出額となっている。

(注)2000年代以降、林業産出額は一般的に減少が続いているため、どれだけ減少したかを見るため、増加率ではなく、指数をとっている。
徳島県の林業産出額

徳島県の林業産出額

徳島県の林業産出額(指数)

徳島県の林業産出額(指数)

 徳島県の林業産出額の比率(平成23年)は、栽培きのこ類生産が最も高く76.9%、次に木材生産の22.7%となっている。特化係数で見ると、栽培きのこ類生産が1.56と特化している。

徳島県の林業産出額の比率(平成23年)

徳島県の林業産出額の比率(平成23年)

徳島県の林業産出額の特化係数

徳島県の林業産出額の特化係数
 参考特化係数


漁業

 2010年の徳島県の漁業生産額(海面)は約70億円で、39都道府県中31位である。かつては約110億円あった生産額は年々落ち込み、約70億円まで低下している。そのため、2003年を100とした指数でみても、全般的に全国よりも落ち込みが大きくなっている。

(注)2000年代以降、漁業産出額は一般的に減少が続いており、どれだけ減少したかを見るため、増加率ではなく、指数をとっている。
徳島県の漁業生産額(海面漁業)

徳島県の漁業生産額(海面漁業)

徳島県の漁業生産額(海面漁業)(指数)

徳島県の漁業生産額(海面漁業)(指数)

 また、2010年の徳島県の内訳を見ると、魚類が74.9%でトップで、2位は貝類の8.0%、3位はえび類の7.9%となっている。全国の比率と比較するため特化係数を見ると、えび類が大きく特化しており、魚類・貝類も若干特化している。

徳島県の漁業生産額(海面漁業)の比率(2010年)

徳島県の漁業生産額(海面漁業)の比率(2010年)

徳島県の漁業生産額(海面漁業)の特化係数

徳島県の漁業生産額(海面漁業)の特化係数
 参考特化係数


製造業

徳島県の製造業については、別途まとめています。

徳島県の製造業


商業

卸売業

 徳島県の卸売業の販売額は、2007年には約0.9兆円で、全国43位である。1990年代は増加傾向を示していたが、2000年代に入り減少し、1兆円強で推移していたが、2007年には0.9兆円まで落ち込んでいる。
 1991年を100とした指数を見ると、1990年代は増加していたが、2000年代に入り大きく減少している。ただ、1991年と2007年との比較では、全国よりも落ち込みは小さい。

(注)1990年代以降、卸売業の販売額は一般的に減少が続いており、どれだけ減少したかを見るため、増加率ではなく、指数をとっている。
徳島県の卸売業の年間商品販売額

徳島県の卸売業の年間商品販売額

徳島県の卸売業の年間商品販売額(指数)

徳島県の卸売業の年間商品販売額(指数)


小売業

 徳島県の小売業の販売額は、2007年には約0.7兆円で、全国35位である。1990年代中頃までは増加していたが、1990年代後半より減少が続いている。
 1991年を100とした指数を見ると、全国と同様の動きを示しており、(上下はあるものの)おおよそ全国並の水準で推移している。

(注)1990年代以降、小売業の販売額は一般的に減少が続いており、どれだけ減少したかを見るため、増加率ではなく、指数をとっている。
徳島県の小売業の年間商品販売額

徳島県の小売業の年間商品販売額

徳島県の小売業の年間商品販売額(指数)

徳島県の小売業の年間商品販売額(指数)


W/R比率

 徳島県のW/R比率は、2007年には1.27で全国18位の低さとなっている。全国同様に低下傾向を示しているが、全国よりもW/R比率は小さく、その低下幅も小さい。
徳島県のW/R比率

徳島県のW/R比率

 参考W/R比率


地域金融

金融機関

地方銀行 阿波銀行
第二地銀 徳島銀行
信用金庫 徳島信用金庫、阿南信用金庫
信用組合


預貸率

 預金は増加傾向、貸出は減少傾向にある。預貸率は元来、全国平均よりも低く、全国平均と同様に低下している。

徳島県の預金・貸出額

徳島県の預金・貸出額

徳島県の預貸率

徳島県の預貸率
 参考預貸率


民放メディア

 民放テレビ局は、日本テレビ系の四国放送1局しかない。

テレビ局

日本テレビ系 TBS系 フジテレビ系 テレビ朝日系 テレビ東京系 独立系
四国放送(JRT)


その他のメディア

 新聞については、徳島新聞が約7割の世帯普及率を誇っており、地方が高いシェアを有している。
 民放のラジオ局・FM局については、他の多くの都道府県と同様にそれぞれ1局ずつとなっている。
徳島県の新聞シェア

徳島県の新聞シェア
(朝刊、世帯普及率、2012年7月~12月平均)


地方 徳島新聞、毎朝新聞
ラジオ局 四国放送(JRT)
FM局 エフエム徳島


文化・教育機関

美術館

国立美術館
公立美術館 徳島県立近代美術館、相生森林美術館
私立美術館 大塚国際美術館、鳴門ガレの森美術館、菘翁美術館


大学

 徳島県には、国立大学が2校、私立大学が2校、短期大学が3校、計7校の大学がある。ただ、県や市などによる公立大学はない。また、徳島文理大学は、地方の大学としては珍しく、徳島県・香川県の2県にわたりキャンパスを有する大学である。

国立大学
(2)
徳島大学、鳴門教育大学
公立大学
(0)
私立大学
(2)
四国大学、徳島文理大学(徳島)
短期大学
(3)
四国大学短期大学部、徳島文理大学短期大学部、徳島工業短期大学
(※)国立大学には文部科学省以外の省庁所管の学校や大学院大学を、公立大学には公立短期大学を含めており、短期大学は短期大学部も1校としている。
(※)大学名の後の()内は、キャンパス・サテライトなど


スポーツ施設

公営競技場

徳島県には、競輪場が1つ、競艇場が1つある。

競馬場
競輪場 小松島競輪場
競艇場 鳴門競艇場
オートレース場
(*)は中央競馬場

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