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三重県の地域経済

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基本情報

概要

 三重県の県庁所在地は津で、面積は5,761.6k㎡(全国24位)と中規模の県である。
 また、三重県は、愛知県岐阜県滋賀県京都府奈良県和歌山県の6県と隣接している。

面積(※) 5,761.6k㎡ (1.5%)
(全国 24位)
県庁所在地
旧令制国 伊勢国、 伊賀国、 志摩国、 紀伊国の一部
隣接都道府県 愛知県、 岐阜県、 滋賀県、 京都府、 奈良県、 和歌山県
 (※)国土地理院「平成24年全国都道府県市区町村別面積調」、パーセントは全国比率、順位は全国順位
三重県の地図


県内市町村

 三重県は、14市15町の計29の市町村から構成されており、市町村数はやや少ない。指定都市・中核市はないが、特例市としては四日市市が指定されており、村がないことから市・町の比率がやや高くなっている。

参考指定都市等については「市の区分

三重県の市町村の比率(平成25年1月1日現在)

三重県の市町村の比率


政令市
中核市
特例市 四日市市
津市、伊勢市、松阪市、桑名市、鈴鹿市、名張市、尾鷲市、亀山市、鳥羽市、熊野市、いなべ市、志摩市、伊賀市
木曽岬町、東員町、菰野町、朝日町、川越町、多気町、明和町、大台町、玉城町、度会町、大紀町、南伊勢町、紀北町、御浜町、紀宝町


インフラ

港湾

 三重県には、国際拠点港湾の四日市港があり、重要港湾が2港、地方港湾が17港ある。

国際戦略港湾 (0)
国際拠点港湾 (1) 四日市港
重要港湾 (2) 津松阪港、尾鷲港
地方港湾 (17) 桑名港、千代崎港、宇治山田港、五ヶ所港、鳥羽港、浜島港(※)、長島港、引本港、木本港、白子港、吉津港、的矢港、二木島港、鵜殿港、賀田港、賢島港、三木里港
(※)は、避難港湾


空港

 三重県には空港は1港もない。


地域鉄道事業

中小民鉄 (1) 三岐鉄道(48.0)
第三セクター (2) 伊勢鉄道(22.3)、伊賀鉄道(16.6)
※()内は、営業Kmである。


人口

 戦前から緩やかに人口を伸ばしていたが、戦中・戦後の1940年代に大きく人口を伸ばす。その後も1950・60年代に人口流出もあるがそれ以上に人口が増加し、その後も一貫して増加を続ける。しかし、2000年代からは人口減少となっている。

三重県の人口

三重県の人口

三重県の人口増加率

三重県の人口増加率


県内GDP

名目GDP

 三重県の名目GDPは、2000年代中頃には約8兆円になっが、それ以外はおおよそ7兆円強で全国19位(2009年度)の経済規模である。
 名目GDPの比率(2009年)を見ると、最も大きいのが民間消費の49.7%、次に政府支出の22.1%となっている。全県計と比較すると、民間消費と政府支出が低いが、民間投資と移出入等が全県計を上回っている。この意味で、移出型の経済構造であることがいえる。

三重県の名目GDP

三重県の名目GDP

三重県の名目GDP比率

三重県の名目GDP比率

 成長率で見ると、全県計と同様の傾向が伺えるが、プラス成長期には全県計よりも大きく、マイナス成長期には全県計よりも落ち込みが大きい傾向がある。寄与度を見ると、2000年代以降は、民間投資の増減が、GDP成長率のプラスマイナスに繋がっている傾向が読み取れる。

三重県の名目GDP増加率

三重県の名目GDP増加率

三重県の名目GDP増加率(寄与度)

三重県の名目GDP増加率(寄与度)


 産業別比率では、製造業の比率が最も大きく(31.9%)、次にサービス業(17.0%)、不動産業(11.5%)となっている。特化係数で見ると、製造業が特化していることが分かる。

三重県の産業別GDP比率(平成21年度)

三重県の産業別GDP比率

三重県の産業別特化係数(平成21年度)

三重県の産業別特化係数
 参考特化係数


1人当たり県民所得

 三重県の1人当り県民所得は、2000年代中頃を除けば全県計よりも低く、2009年度には286万円で全国11位である。
 増加率で見ると、2000年代中頃にはプラスになり、2000年代後半にはマイナスになるという全県計と同様の傾向が見られる。また、2000年代初めから中頃のプラス局面にあっては、全県計よりも大きな増加率を示している。

三重県の1人当たり所得

三重県の1人当たり所得

三重県の1人当たり所得(増加率)

三重県の1人当たり所得(増加率)


所得乗数

 地域所得モデルを用いて乗数を計算すると、2009年度の三重県の県民所得に対する乗数は1.72で、全国16位である。推移を見ると、前後を繰り返しているが、おおよそ1.6前後で推移している。なお、1996年度から2009年度の間、全県計よりも乗数は小さくなっている。

参考地域所得モデル

三重県の所得乗数の推移

三重県の所得乗数の推移


物価

 津市の消費者物価指数は、全国平均と同様に低下傾向にあるが、全国平均に比べ下落幅は小さい。また、地域差指数で全国平均と比較すると、津市は全国平均よりも若干高かったが、(基準改訂もあり)平成22年には全国平均よりも下回っている。

津市の消費者物価指数(平成22年基準)

津市の消費者物価指数

津市と全国平均の比較(地域差指数)(※)

津市と全国平均の比較(地域差指数)

 (※)平成12年~平成16年は平成12年基準、平成17年~平成21年は平成17年基準、平成22年は平成22年基準


労働

失業率・有効求人倍率

 三重県では、失業率は一貫して全国平均以下で、有効求人倍率も全国平均と同様の動きだが全国平均を上回って推移しており、あくまでも全国と比較すると雇用環境は比較的よい都道府県である。

三重県の完全失業率

三重県の完全失業率

三重県の有効求人倍率

三重県の有効求人倍率


産業

農業

 三重県の農業産出額は、平成23年には1,096億円で全国28位である。
 指数を見ると、ここ数年は、全国と同様に低下傾向が見られるが、三重県の落ち込みは大きい。

(注)2000年代以降、農業産出額は一般的に減少が続いているため、どれだけ減少したかを見るため、増加率ではなく、指数をとっている。
(注)2000年代以降、農業産出額は一般的に減少が続いているため、どれだけ減少したかを見るため、増加率ではなく、指数をとっている。
三重県の農業産出額

三重県の農業産出額

三重県の農業産出額(指数)

三重県の農業産出額(指数)

 農業産出額の比率については、畜産の比率が31.5%で最も高く、次に穀類の28.0%となっている。三重県といえば、松坂牛のイメージがあるが、産出額では鶏卵の産出額が多い。
 特化係数で見ると、加工農産物の4.76が最も高く、次にその他作物の1.81となっている。

三重県の農業産出額(比率)(平成23年)

三重県の農業産出額(比率)(平成23年)

三重県の農業産出額(特化係数)

三重県の農業産出額(特化係数)
 参考特化係数


林業

 2011年の三重県の林業産出額は、606千万円で全国24位である。2000年代初めには約1,000千万円強あった産出額は、その後減少し続け、現在では約600千万まで落ち込んでいる。これを2001年を100とした指数でみると、全国的に落ち込む中、三重県の産出額の減少は大きく。2001年に比べ約6割の産出額となっている。

(注)2000年代以降、林業産出額は一般的に減少が続いているため、どれだけ減少したかを見るため、増加率ではなく、指数をとっている。
三重県の林業産出額

三重県の林業産出額

三重県の林業産出額(指数)

三重県の林業産出額(指数)

 三重県の林業産出額の比率(平成23年)は、木材生産が最も高く67.2%、次に栽培きのこ類生産の32.2%となっている。特化係数で見ると、木材生産が1.36と特化している。

三重県の林業産出額の比率(平成23年)

三重県の林業産出額の比率(平成23年)

参考林産物の種類

三重県の林業産出額の特化係数

三重県の林業産出額の特化係数

 参考特化係数


漁業

 2010年の三重県の漁業生産額(海面)は約340億円で、39都道府県中6位である。おおよそ330億円~340億円で推移していたが、2009年には300億円弱に落ち込んだ。なお、2003年を100とした指数でみると、全般的に全国よりも低調な水準だが、2010年には大きな伸びを見せている。

(注)2000年代以降、漁業産出額は一般的に減少が続いており、どれだけ減少したかを見るため、増加率ではなく、指数をとっている。
三重県の漁業生産額(海面漁業)

三重県の漁業生産額(海面漁業)

三重県の漁業生産額(海面漁業)(指数)

三重県の漁業生産額(海面漁業)(指数)

 また、2010年の三重県の内訳を見ると、魚類が84.3%でトップで、2位は貝類の6.6%、3位はえび類の3.2%となっている。全国の比率と比較するため特化係数を見ると、魚類・えび類が1.2で特化している。

三重県の漁業生産額(海面漁業)の比率(2010年)

三重県の漁業生産額(海面漁業)の比率(2010年)

三重県の漁業生産額(海面漁業)の特化係数

三重県の漁業生産額(海面漁業)の特化係数

 参考特化係数


製造業

三重県の製造業については、別途まとめています。

三重県の製造業


商業

卸売業

 三重県の卸売業の販売額は、2007年には約2.0兆円で、全国29位である。1990年代はおおよそ2.4兆円、2000年代はおおよそ2兆円で推移している。
 1991年を100とした指数を見ると、全国と同様に推移しているが、全国よりも若干落ち込みは小さい。

(注)1990年代以降、卸売業の販売額は一般的に減少が続いており、どれだけ減少したかを見るため、増加率ではなく、指数をとっている。
三重県の卸売業の年間商品販売額

三重県の卸売業の年間商品販売額

三重県の卸売業の年間商品販売額(指数)

三重県の卸売業の年間商品販売額(指数)


小売業

 三重県の小売業の販売額は、2007年には約1.9兆円で、全国22位である。1990年代中頃までは若干ながら増加していたが、1990年代後半より減少し、2000年代中頃から回復している。
 1991年を100とした指数を見ると、2000年前後以外は、全国と同様の動きを示しており、全国以上の水準で推移している。

(注)1990年代以降、小売業の販売額は一般的に減少が続いており、どれだけ減少したかを見るため、増加率ではなく、指数をとっている。
三重県の小売業の年間商品販売額

三重県の小売業の年間商品販売額

三重県の小売業の年間商品販売額(指数)

三重県の小売業の年間商品販売額(指数)


W/R比率

 三重県のW/R比率は、2007年には1.04で全国5位の低さとなっている。全国同様に低下傾向を示しているが、全国よりもW/R比率は小さく、その低下幅も小さい。
三重県のW/R比率

三重県のW/R比率

 参考W/R比率


地域金融

金融機関

地方銀行 三重銀行、百五銀行
第二地銀 第三銀行
信用金庫 津信用金庫、北伊勢上野信用金庫、三重信用金庫、桑名信用金庫、紀北信用金庫
信用組合 三重県職員信用組合


預貸率

 預金は増加傾向、貸出は減少傾向にある。預貸率は低下傾向にあり、約60%から約40%台まで低下している。

三重県の預金・貸出額

三重県の預金・貸出額

三重県の預貸率

三重県の預貸率


民放メディア

テレビ局

 民放テレビ局は、中京で広域的に放送している日本テレビ系・TBS系・フジテレビ系・テレビ朝日系の4局に加え、独立系の三重テレビ放送があり、計5局となっている。

日本テレビ系 TBS系 フジテレビ系 テレビ朝日系 テレビ東京系 独立系
中京テレビ(CTV)
中部日本放送(CBC)
東海テレビ(THK)
名古屋テレビ(メ~テレ)(NBN)
三重テレビ放送(MTV)


その他のメディア

 新聞については、ブロック(販売地域が複数の都道府県に跨る地方)の中日新聞が約4割の世帯普及率を誇っており、地方紙が高いシェアを有している。
 民放のラジオ局・FM局については、通常、1県にそれぞれ1局ずつしかない場合が多いが、三重県ではラジオ局は中京で広域的に放送している中部日本放送・東海ラジオ放送の2局があり、FM局は三重エフエム放送の1局となっている。
三重県の新聞シェア

三重県の新聞シェア
(朝刊、世帯普及率、2012年7月~12月平均)


地方紙 中日新聞(ブロック紙)、伊勢新聞、夕刊三重、東海けいざい、紀勢新聞、吉野熊野新聞、南紀新報
ラジオ局 中部日本放送(CBC)、東海ラジオ放送
FM局 三重エフエム放送


文化・教育機関

美術館

国立美術館
公立美術館 三重県立美術館
私立美術館 ルーブル彫刻美術館


大学

 三重県には、国立大学が1校、公立大学が2校、私立大学が5校、短期大学が2校、計10校の大学がある。

国立大学
(1)
三重大学
公立大学
(2)
三重県立看護大学、三重短期大学
私立大学
(5)
皇學館大学、鈴鹿医療科学大学、鈴鹿国際大学、四日市大学、四日市看護医療大学
短期大学
(2)
鈴鹿短期大学、高田短期大学
(※)国立大学には文部科学省以外の省庁所管の学校や大学院大学を、公立大学には公立短期大学を含めており、短期大学は短期大学部も1校としている。
(※)大学名の後の()内は、キャンパス・サテライトなど


スポーツ施設

公営競技場

三重県には、競輪場が2つ、競艇場が1つある。

競馬場
競輪場 四日市競輪場、松阪競輪場
競艇場 津競艇場
オートレース場
(*)は中央競馬場

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