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鹿児島県の地域経済

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基本情報

概要

 鹿児島県の県庁所在地は鹿児島で、面積は9,044.7k㎡(全国9位)と比較的大きな県である。
 また、鹿児島県は、熊本県宮崎県とは陸続きで、島である沖縄県とは海上で隣接している。

面積(※) 9,044.7k㎡ (2.4%)
(全国 9位)
県庁所在地 鹿児島
旧令制国 大隅国、 薩摩国
隣接都道府県 熊本県、 宮崎県、 沖縄県 (海上で隣接)
 (※)国土地理院「平成24年全国都道府県区町村別面積調」、パーセントは全国比率、順位は全国順位
鹿児島県の地図


県内市町村

 鹿児島県は、19市20町4村の計43市町村から構成されており、平均的な市町村数である。指定都市・特例市はないが、県庁所在地の鹿児島市が中核市に指定されており、全国計と同じような市町村構成となっている。

参考指定都市等については「市の区分

鹿児島県の市町村の比率(平成25年1月1日現在)

鹿児島県の市町村の比率


政令市
中核市 鹿児島市
特例市
鹿屋市、枕崎市、阿久根市、出水市、指宿市、西之表市、垂水市、薩摩川内市、日置市、曽於市、霧島市、いちき串木野市、南さつま市、志志市、奄美市、南九州市、伊佐市
さつま町、長島町、加治木町、姶良町、蒲生町、湧水町、大崎町東串良町、錦江町、南大隅町、肝付町、中種子町、南種子町、屋久島町、瀬戸内町、龍郷町、喜界町、徳之島町、天城町、伊仙町、和泊町、知名町、与論町
三島村、十島村、大和村、宇検村


インフラ

港湾

 鹿児島県は、鹿児島港を中心に5港の重要港湾と、126港の地方港湾があり、日本一の港湾数となっている。

国際戦略港湾 (0)
国際拠点港湾 (0)
重要港湾 (5) 鹿児島港、志志港、川内港、西之表港、名瀬港
地方港湾 (126) 米之津港、黒之浜港、瀬戸港、指江港、宮之浦港、西方港、里港、新川港、指宿港、宮ヶ浜港、加治木港、隼人港、福山港、桜島港、垂水港、鹿屋港、高須港、大根占港、根占港、大泊港(※)、波見港、浜津脇港、島間港、田之脇港、安房港、宮之浦港、中之島港、湾港、亀徳港、平土野港、和泊港、与論港、硫黄島港、魚見港、片側港、長浜港、古仁屋港(※)、栗生港、喜入港、上屋久元浦港、串木野新港、桜島港、竹島港、片泊港、大里港、前之浜港、元浦港、やすら浜港、南之浜港、切石港、宝島港、小宝島港、東之浜港、七ツ山港、瀬崎港、小浦港、平崎港、松ヶ浦港、西屋港、聖ヶ浦港、東屋港、桑之浦港、江石港、高之口港、大漉港、小漉港、八郷港、獅子島港、長島港、浮津港、二川港、内之浦辺塚港、大浦港、岸良港、浜尻港、大久保港、大崎港、伊関港、浅川港、王籠港、馬毛島岬港、椎ノ木港、立山港、上ノ古田港、屋久津港、増田港、牧川港、大屋港、広田港、田尻港、門倉港、楠川港、椨川港、湯向港、岩屋泊港、上屋久永田港、屋之間港、小島港、湯泊港、中間港、鯛ノ川港、大和港、湯湾港、名柄港、与路港、加計呂麻港、篠川港、請島港、管鈍港、戸口港、竜郷港、円港、芦徳港、山間港、赤木名港、大笠利港、屋仁港、和野港、知名瀬港、喜界島港、母間港、鹿浦港、面縄港、伊延港、住吉港、百合ヶ浜港
(※)は、避難港湾


空港

 鹿児島県には国管理空港の鹿児島空港が1港と、7港の地方管理空港、そしてその他の空港として枕崎飛行場が1港がある。

拠点空港 会社管理空港
国管理空港 鹿児島空港
特定地方管理空港
地方管理空港 種子島空港、屋久島空港、奄美空港、喜界空港、徳之島空港、沖永良部空港、与論空港
共用空港
その他空港 枕崎飛行場


地域鉄道事業

 鹿児島県には、地域鉄道事業者はいない。


人口

 戦前から緩やかに人口を伸ばしていたが、1940年代中頃から人口はいったん停滞する。戦後、人口を大きく伸ばすが、1950年代後半からは人口流出が大きくなり、人口は減少する。しかし、1970年代後半には人口流出は緩やかになり、再び人口は増加し始める。しかし1980年代後半からは、人口流出、人口増加率の低下により、人口増加は停滞。現在に至るまで人口減少は続いている。

鹿児島県の人口

鹿児島県の人口

鹿児島県の人口増加率

鹿児島県の人口増加率


県内GDP

名目GDP

 鹿児島県の名目GDPは、2000年代初めには約5.6兆円あったが、現在では約5.1兆円で全国26位(2009年度)の経済規模である。
 名目GDPの比率(2009年)を見ると、最も大きいのが民間消費の58.8%、次に政府支出の36.9%となっている。全県計と比較すると、移出入等がマイナスで、その分を民間消費や政府支出で補っていることが分かる。この意味で、政府依存度の高い経済構造であることがいえる。

鹿児島県の名目GDP

鹿児島県の名目GDP

鹿児島県の名目GDP比率

鹿児島県の名目GDP比率

 成長率で見ると、2000年代中頃にプラス成長になり、2000年代後半にはマイナスになるという全県計と同様の傾向がうかがえる。寄与度を見ると、2000年代中頃にはプラスであった民間投資が、2000年代後半にはマイナスが続いている。

鹿児島県の名目GDP増加率

鹿児島県の名目GDP増加率

鹿児島県の名目GDP増加率(寄与度)

鹿児島県の名目GDP増加率(寄与度)


 産業別比率では、サービス業の比率が最も大きく(23.6%)、次に政府サービス生産者(13.4%)、製造業(12.2%)となっている。特化係数で見ると、農林水産業と鉱業が圧倒的に特化していることが分かる。

鹿児島県の産業別GDP比率(平成21年度)

鹿児島県の産業別GDP比率

鹿児島県の産業別特化係数(平成21年度)

鹿児島県の産業別特化係数
参考特化係数


1人当たり県民所得

 鹿児島県の1人当り県民所得は、全県計よりも低く、2009年度には221万円で全国41位である。
 増加率で見ると、2000年代中頃にはプラスになり、2000年代後半にはマイナスになるという全県計と同様の傾向が見られる。

鹿児島県の1人当たり所得

鹿児島県の1人当たり所得

鹿児島県の1人当たり所得(増加率)

鹿児島県の1人当たり所得(増加率)


所得乗数

 地域所得モデルを用いて乗数を計算すると、2009年度の鹿児島県の県民所得に対する乗数は1.41で、全国38位である。推移を見ると、緩やかながら、平均消費性向の増加などもあり、上昇傾向を示している。なお、1996年度から2009年度の間、全県計よりも乗数は小さくなっている。

参考地域所得モデル

鹿児島県の所得乗数の推移

鹿児島県の所得乗数の推移


物価

 鹿児島市の消費者物価指数は、全国平均と同様の動きをしているが、大きな変化は少ない。また、地域差指数で全国平均と比較すると、鹿児島市は全国平均よりも若干高い傾向が続いている。

鹿児島市の消費者物価指数(平成22年基準)

鹿児島市の消費者物価指数

鹿児島市と全国平均の比較(地域差指数)(※)

鹿児島市と全国平均の比較(地域差指数)

 (※)平成12年~平成16年は平成12年基準、平成17年~平成21年は平成17年基準、平成22年は平成22年基準


労働

失業率・有効求人倍率

 鹿児島県では、失業率は3%台から約4%台に悪化、全国平均並みとなり、2000年代中頃には上昇したが0.4~0.6で推移しており、雇用環境がよくない都道府県である。

鹿児島県の完全失業率

鹿児島県の完全失業率

鹿児島県の有効求人倍率

鹿児島県の有効求人倍率


産業

農業

 鹿児島県の農業産出額は、平成23年には4,069億円で全国3位である。
 指数を見ると、全国が低下傾向を示す中、鹿児島県では平成15年の産出額の水準を維持している。

(注)2000年代以降、農業産出額は一般的に減少が続いているため、どれだけ減少したかを見るため、増加率ではなく、指数をとっている。
鹿児島県の農業産出額

鹿児島県の農業産出額

鹿児島県の農業産出額(指数)

鹿児島県の農業産出額(指数)

 農業産出額の比率については、黒豚などは勿論だが、乳用牛を除けば、肉用牛・豚・鶏すべてにおいて、全国1位の産出額を誇り、畜産の比率が58.4%で最も高く、次に野菜の19.9%となっている。
 特化係数で見ると、加工農産物の2.89が最も高く、次に畜産の1.85となっている。

鹿児島県の農業産出額(比率)(平成23年)

鹿児島県の農業産出額(比率)(平成23年)

鹿児島県の農業産出額(特化係数)

鹿児島県の農業産出額(特化係数)
参考特化係数


林業

 2011年の鹿児島県の林業産出額は、830千万円で全国15位である。2000年代初頭は減少していたが、2000年代中頃から後半にかけてはおおよそ700千万円で推移していた。そして、2010年・2011年には増加傾向を示している。これを2001年を100とした指数でみると、全国的に落ち込む中、全国よりも落ち込みは大きかったが、2010年からの増加で、2001年の水準に戻りつつある。

(注)2000年代以降、林業産出額は一般的に減少が続いているため、どれだけ減少したかを見るため、増加率ではなく、指数をとっている。
鹿児島県の林業産出額

鹿児島県の林業産出額

鹿児島県の林業産出額(指数)

鹿児島県の林業産出額(指数)

 鹿児島県の林業産出額の比率(平成23年)は、木材生産が最も高く79.3%、次に栽培きのこ類生産の19.5%となっている。特化係数で見ると、木材生産が1.61と特化している。

鹿児島県の林業産出額の比率(平成23年)

鹿児島県の林業産出額の比率(平成23年)

参考林産物の種類

鹿児島県の林業産出額の特化係数

鹿児島岡県の林業産出額の特化係数

参考特化係数


漁業

 2010年の鹿児島県の漁業生産額(海面)は約260億円で、39都道府県中12位である。2000年代中頃までは、300億円前後で推移していたが、2009年・に大きく落ち込み、2010年にやや回復し、現在に至っている。なお、2003年を100とした指数でみると、2000年代中頃からは、全国よりも落ち込みが大きくなっている。

(注)2000年代以降、漁業産出額は一般的に減少が続いており、どれだけ減少したかを見るため、増加率ではなく、指数をとっている。
鹿児島県の漁業生産額(海面漁業)

鹿児島県の漁業生産額(海面漁業)

鹿児島県の漁業生産額(海面漁業)(指数)

鹿児島県の漁業生産額(海面漁業)(指数)

 また、2010年の鹿児島県の内訳を見ると、魚類が89.5%でトップで、2位はいか類の5.1%、3位はえび類の2.3%となっている。全国の比率と比較するため特化係数を見ると、魚類が特化しているが、他は小さい係数となっている。

鹿児島県の漁業生産額(海面漁業)の比率(2010年)

鹿児島県の漁業生産額(海面漁業)の比率(2010年)

鹿児島県の漁業生産額(海面漁業)の特化係数

鹿児島県の漁業生産額(海面漁業)の特化係数
参考特化係数


製造業

鹿児島県の製造業については、別途まとめています。

鹿児島県の製造業


商業

卸売業

 鹿児島県の卸売業の販売額は、2007年には約2.4兆円で、全国24位である。1990年代から一貫して減少が続いている。
 1991年を100とした指数を見ると、一貫して落ち込みが続いているが、全国よりもその落ち込みは小さい。

(注)1990年代以降、卸売業の販売額は一般的に減少が続いており、どれだけ減少したかを見るため、増加率ではなく、指数をとっている。
鹿児島県の卸売業の年間商品販売額

鹿児島県の卸売業の年間商品販売額

鹿児島県の卸売業の年間商品販売額(指数)

鹿児島県の卸売業の年間商品販売額(指数)


小売業

 鹿児島県の小売業の販売額は、2007年には約1.6兆円で、全国24位である。増減はあるものの1990年代・2000年代を通じて、おおよそ1.6~1.7兆円で推移している。
 1991年を100とした指数を見ると、1990年代はおおよそ全国と同様の動きを示し、2000年代は全国が落ち込みを見せる中、鹿児島県の落ち込みは小さいまた、いずれも全国以上の水準で推移している。

(注)1990年代以降、小売業の販売額は一般的に減少が続いており、どれだけ減少したかを見るため、増加率ではなく、指数をとっている。
鹿児島県の小売業の年間商品販売額

鹿児島県の小売業の年間商品販売額

鹿児島県の小売業の年間商品販売額(指数)

鹿児島県の小売業の年間商品販売額(指数)


W/R比率

 鹿児島県のW/R比率は、2007年には1.51で全国31位の低さとなっている。全国同様に低下傾向を示しているが、全国よりもW/R比率は小さく、その低下幅も小さい。
鹿児島県のW/R比率

鹿児島県のW/R比率

 参考W/R比率


地域金融

金融機関

地方銀行 鹿児島銀行
第二地銀 南日本銀行
信用金庫 鹿児島信用金庫、鹿児島相互信用金庫、奄美大島信用金庫
信用組合 鹿児島興業信用組合、鹿児島県医師信用組合、奄美信用組合


預貸率

 預金・貸出共に、増加傾向にある。預貸率は元来、全国平均よりも低くかったが、近年は全国平均を超えている。

鹿児島県の預金・貸出額

鹿児島県の預金・貸出額

鹿児島県の預貸率

鹿児島県の預貸率
 参考預貸率


民放メディア

テレビ局

 民放テレビ局は、日本テレビ系・TBS系・フジテレビ系・テレビ朝日系の4局となっている。

日本テレビ系 TBS系 フジテレビ系 テレビ朝日系 テレビ東京系 独立系
鹿児島読売テレビ(KYT)
南日本放送(MBC)
鹿児島テレビ(KTS)
鹿児島放送(KKB)


その他のメディア

 新聞については、南日本新聞が約4割の世帯普及率を誇っており、地方が高いシェアを有している。また、南九州新聞などの地域新聞も発行されている。
 民放のラジオ局・FM局については、他の多くの都道府県と同様にそれぞれ1局ずつとなっている。
鹿児島県の新聞シェア

鹿児島県の新聞シェア
(朝刊、世帯普及率、2012年7月~12月平均)


地方 西日本新聞(ブロック)、南日本新聞、南九州新聞(大隅地方)、南海日日新聞(奄美群島)、奄美新聞(奄美群島)
ラジオ局 南日本放送(MBC)
FM局 エフエム鹿児島(μFM)


文化・教育機関

美術館

国立美術館
公立美術館 鹿児島市立美術館、霧島アートの森
私立美術館 長島美術館


大学

 鹿児島県には、鹿児島大学と鹿屋体育大学の2校の国立大学、公立では鹿児島県立短期大学、私立では4校の私立大学、3校の短期大学の計10校の大学がある。

国立大学
(2)
鹿児島大学、鹿屋体育大学
公立大学
(1)
鹿児島県立短期大学
私立大学
(4)
鹿児島国際大学、鹿児島純心女子大学、志學館大学、第一工業大学
短期大学
(3)
鹿児島女子短期大学、第一幼児教育短期大学、鹿児島純心女子短期大学
(※)国立大学には文部科学省以外の省庁所管の学校や大学院大学を、公立大学には公立短期大学を含めており、短期大学は短期大学部も1校としている。
(※)大学名の後の()内は、キャンパス・サテライトなど


スポーツ施設

公営競技場

鹿児島県には、公営競技場は1つもない。

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