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公民館がなくなる日?


概要

 福島県の伊達市では、今年度から、公民館が交流館という名称に変わるそうだ。

ニュース2014年04月01日 福島民友
「公民館から「交流館」へ 伊達の全23カ所、利用自由度増す」

 単に名称が変わるだけならば、何の意味もないが、この変更により、次の点も変わるという。

  • 物品販売や営業活動ができるようになる
  • 地域自治組織による運営を目指す


 公民館が商業店舗になってしまってはどうしようもないが、ちょっとした物販などを認めても問題はないだろうし、公民館らしく自治組織で運営されるのもいいことだろう。
 その点で、今回の伊達市の取組みはいいことだと思う。


なぜ改称するのか

 それでは、そもそもなぜ改称するのか? 理由は、社会教育法の規制を免れるためだろう。
 社会教育法とは、通常の学校教育以外の社会教育について規定したもので、公民館に関して規制している法律である。
 その中で、次のような規制がある。

社会教育法第23条第1項
「公民館は、次の行為を行つてはならない。
 一 もつぱら営利を目的として事業を行い、特定の営利事務に公民館の名称を利用させその他営利事業を援助すること。
 二  特定の政党の利害に関する事業を行い、又は公私の選挙に関し、特定の候補者を支持すること。」

社会教育法第28条
「市町村の設置する公民館の館長、主事その他必要な職員は、教育長の推薦により、当該市町村の教育委員会が任命する。」

生涯学習分科会第26回資料「公民館,図書館,博物館の民間への管理委託について」
「社会教育法第27条により、館長を置くとされていること、社会教育法第28条により、市町村の設置する公民館の館長、主事その他必要な職員は、当該市町村の教育委員会が任命するとされていることから全面的な民間委託ができない。」

 つまり、この規制により、公民館であれば営利事業はできないし、館長などは教育委員会から任命され、特別職の公務員となってしまい、公民館の運営も包括的な委託ができないということだ。

 他方、自治体としては、公民館であることのメリットは薄れてきている。
 社会教育法には、次のような規定があるが、予算措置はなされていない。

社会教育法第35条
「国は、公民館を設置する市町村に対し、予算の範囲内において、公民館の施設、設備に要する経費その他必要な経費の一部を補助することができる。」

 現状ある国の施策としては、ソフト支援である「公民館等を中心とした社会教育活性化支援プログラム」というものが中心だ(細かな規定は知らないが、「等」となっており、公民館でなくても良い可能性がある)。

 このように、自治体としては、公民館であり続ける必要性はないということだ。


今後、公民館がなくなる?

 以上で見たように、自治体としては公民館であり続けるメリットは薄れてきている。逆に、公民館であるがゆえに、運営上、デメリットも生じているというのが現状だろう。

 このように考えると、今後、公民館であることを止めるような自治体は増えていくだろう。
 あくまでも極論だが、公民館はなくなってしまう日が来るかもしれない。







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