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東京からの定住促進をやめる? もっと近隣窮乏策を。


 北海道の壮瞥町が、定住促進を大きく転換する。

 これまで壮瞥町では、東京からのUIターンなどを狙い、体験ツアーやイベント参加などを実施してきたが、効果がなかったという。
 そこで、昼間と夜間の人口の違いを示す昼夜間人口比率を見たところ、109%と昼間の人口が多いことが分かった。これは、職場などで、町外に住みながら町内に通勤している人が多いことを示している。
 このような分析から、今年度より、このような人をターゲットに、移住促進を図る対策を行っていくという。

ニュース2014年03月26日 北海道新聞
「定住促進へ手法大きく転換 壮瞥町、子育て世代を重視」

 はっきり言って、人口が少ないところから人を呼び込むので、大きな効果は得られにくい。また小さなパイを争う形になるので、若干広域的に考えると決していいことではない。
 このとき思い起こすのが、近隣窮乏策という言葉である。これは、貿易論の言葉で、自国の為替を切り下げて、自国の貿易を有利にし、国内の経済発展や失業の減少につなげようというものである。国際社会というものを無視して、自国のためだけに行動するので、良くないことだともされてきた。

 しかし、定住促進を考える場合は、このような視点は重要だと思う。

 よく定住促進というと、ボリュームゾーンを狙って、首都圏などの人を呼び込もうとする。ただ、首都圏は多くの自治体が注目しており、競争が激しい。また首都圏の人からすると、自分の地域を知らないことも多い。

 このような中、成果がなかなか上がらないのも当然で、今回の壮瞥町の施策転換は、素晴らしいと思う。
 そもそも自分の地域にゆかりのある人たちなので、町について説明も必要なく、PRもしやすい。そして何よりライバルも限られる。
 壮瞥町に限らず、このような転換を行ったほうがいい他の自治体も多くあるに違いない。

 そしてこの視点は、定住促進だけには限らない。
 地場産品の販売やB級グルメなどにも言えることである。どうしても、首都圏などの市場を狙って、施策やプロジェクトを実施することが多い。

 しかしもっと、足元を見た場合も多く、近隣の自治体などの需要を呼び込むという視点も忘れてはならないと思う。そもそも小売業・飲食店などを見たら分かるが、サービス業の基本は、地域戦略である。基幹店を中心に面的に店舗展開がなされてもいくし、新規出店する際には商圏などを考え、その商圏でいかに人を呼び込むかを考える。

 ネット・国際化などの進展でどうしても市場が広がっているようにも思えるが、小売業・飲食店といった産業のように、地域性という点で変わっていないことも多い。

 自己中心的な要素も強いが、地域間で競争が進展している中で、自治体は近隣窮乏策をもう一度考え直してもいいと思う。







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