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機械・金属産業育成のための職員公募


 高知県で、機械・金属産業を育成するための職員を公募している。

ニュース2014年03月28日 日本経済新聞
高知県、機械・金属産業を育成 年俸1200万円で職員公募

 この詳細として、募集要項を見ると、経営統括1名・技術統括2名の募集で、最長3年という期間限定であるが、給料は年棒1200万円。高給の募集で、高知県の意気込みが感じられる。

 そして特に、注目に値するのは、技術職員の募集である。経営・マーケティング・金融などの専門家を募集することは多いが、技術指導のための職員を募集するというのは珍しいと思う。

 ただ残念ながら、この施策はうまくいかないのではないかと思う。

 1つは、技術といっても、多種多様であり、専門的であればあるほど、その人が指導できる企業も限られる。その点で、一部の企業の指導がメインとなり、大きな効果は得にくいのではないかと思う。

 2つは、とはいえ、業務内容として「専門領域を持ちながら、商品の企画から製品設計、エビデンス、製品仕様書、量産化設計、情報システム化までトータル的にサポート」という記載があり、県内企業の技術力の底上げを狙っている部分もあり、多くの企業の技術支援を期待している。ただ、マンパワーとしては限られるし、一般論的な支援では効果は上げにくい。

 3つは、年収を見ると、大手企業の技術者OBなどを想定していると思われるが、それではすんなりとはいかないだろうと思う。この職員の立場としては、あくまでも外部のアドバイザーという位置づけで、企業内でやっていた指導とは異なる能力が必要となる。また、大手企業で行っていることがそのまま中小企業で対応できるわけでもない。大手企業で当たり前でも、人やお金などで限界がある中小企業では難しいことも多く、中小企業にとっては空論的な指導しかできない場合も出てくる。

 このように考えると、あまり技術指導という点では、あまり効果を上げることはできないのではないかと思う。むしろ、工業技術センターの職員に対して、工場運営のオペレーションなどについて、アドバイス・指導することで、中小企業を指導・支援できる人材の育成を図ったほうがいい。

 ただ同時に思うのは、それだけ高知県は切迫しているとも言えよう。
 人口や県民所得はほぼ最下位で、最近では、国家戦略特区の指定にも落選した。

 このような施策はある種、奇道に近いとも思ったりもするが、常道・王道では対応できない高知県の行き詰まりも感じてしまう。







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