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政令市の制度変更、総合区の設置となるか?


 政令指定都市の仕組みが改正され、現在の区に対して人事権や予算権などが付与された「総合区」というものに変更するという動きがあるようだ。国会提出に向けて、3月上旬の閣議決定を目指すという。

外部リンク2014/1/19 共同通信「政令市、現在の区を「総合区」に 役割強化で法改正へ」


 私はそもそも、政令指定都市という制度自体には否定的であり、政令指定都市になるような地域は、もっと行政単位を小さくすべきだと考えている。

 そもそも政令指定都市という制度は、市でありながら、人口が大きな市については、都道府県の権限を付与するというものである。しかし、市と都道府県とは役割が異なるし、逆に地方自治という同じ枠内で取り扱っているため、二重行政などといった問題も生じると思う。そして何より、市町村の役割として、地域に根差した分野について取り扱うことが多い以上、人口が多くなれば、行政機関を増やして、きめ細やかに対応すべきだと思う。その点で、人口の大きな地域は、一定の権限を付与した小さな行政区画を設定して、地方自治を行っていくべきだ。

 言い方を代えると、現在の政令指定都市は、東京都で考えると、「東京23区市」というものがあるようなものである。別にこれは架空の話ではなく、戦前は東京都(東京府)と東京市もあった。行政区域としても、東京市は現在のおおよそ23区に相当していた。時代も異なるので何とも言えないが、現在でも、この東京市が残っていたら、行政運営上、うまくいかないし、住民にとっては最適なものにはなっていないのではないかと思う。
 例えば判り易くいうと、オフィス・商業施設が中心の中央区と、住宅地が多い世田谷区では、当然ながら、行政サービスは異ならざるを得ないし、仮に「東京市」であっても、ある種の異なったサービスを提供せざるを得ないと思う。そうならば、それぞれの地域で、独自の行政サービスを提供できるような仕組みや地方自治のあり方を導入したほうが良い。

 現在の政令指定都市における「区」においては、上記の例の中央区と世田谷区のような大きな違いは少なく、同じような環境のところも多い。しかしそれでも、地域性というものは異なるし、特に再開発などが起これば、一気にその地域自体も変わってしまい、住民も変わってくる。例えば、川崎市を考えると、勿論、川崎駅周辺のような昔ながらの街並みのところもあれば、近年再開発で大きなビル群を構成した武蔵小杉のようなところもある。

 このように、地域としては狭いかもしれないが、人口が大きくなれば、地域ごとのニーズが出てくるし、それに応じた行政サービスや自治の制度を設ける必要がある。

 この意味で、私は今回の「総合区」というものは、地方自治において一歩前進なのではないかと思う。
 人口が大きくなった市町村は、東京23区のように、小さくしていったほうがいいと思う。







コメント

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