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うまくいくか? 珍しい山岳高原観光課


珍しい山岳光源観光課

 来年度より、長野県では「山岳高原観光課」というものを新設するそうだ。
 高知県の「おもてなし課」も珍しいが、このように観光の中でも一部分を切り出して、一つの課にするというものは非常に珍しい。

外部リンク2014/1/3 信濃毎日新聞「「山岳県・信州」アピールへ 山岳高原観光課、県が4月に新設」


 通常、都道府県レベルで観光関連の課が設置された場合、2つの課が作られる。

 1つは、観光に関する企画・計画などを立案する課である。この課はこの他、観光統計調査を実施したり、観光団体の窓口になったりもする。
 2つは、実際のイベントなどを管理したり、担当する課である。熊本県でいえば、「くまもとブランド推進課」がこれに相当し、ゆるキャラのくまモンを所管している。

 この他、国際観光という観点から、国際課などといった課も置かれる場合もある(国際課といったものはどこでも置かれているが、国際交流という観点から、観光部局ではなく文化振興の部局に国際課が設置されている場合もある)。

 現状、長野県では観光部には、次の課が置かれている。

  • 観光企画課
  • 観光振興課
  • 移住・交流課
  • 国際課

 通常、地域振興などを行っている企画部に置かれている「移住・交流課」が観光部にあるというのも珍しいが、更に、ここに今回の「山岳高原観光課」が加わることになる。


なぜ、このような課が他のところでないのか?

 それではなぜ、今回の長野県のような「山岳高原観光課」といったものが、他の都道府県ではあまりないのだろうか?

 1つは、従来より都道府県でも観光振興を行ってきたが、観光部局の設置というものが最近できたというところも多い。長野県でも観光部が設置されたのは平成19年である。そのため、その下の課については、一般的な組織構成が採られていることが多いためだろう。

 そして何より、もう1つは、観光という業務の問題である。観光というのは、非常に幅広い分野を担当している。旅館や飲食業のような直接的な観光分野だけではなく、食であったり、文化・芸術なども関連したりする。産業観光やエコツーリズムなどといった言葉にあるように、産業や環境などの分野ともつながったりする。特に近年は、広域観光も進んでいるので、ある地域だけの観光情報を知っていてもダメである。

 その意味で、特定の分野・地域に絞り込んだ専門的な観光組織というのは、なかなか設置しにくい。
 そしてこの専門化が難しい観光分野において、「山岳高原」という特殊な分野を当てはめた今回の「山岳高原観光課」というのは、ある種、チャレンジングなことだろう。

 たぶん、このような課を設置したところで、大きく変わることはないと思う。
 ただ、どこでも観光地に力を入れている中で、今回の取組みがうまくいくか、対外的には変化は見えなくて内部業務として機能的なのかどうかは、非常に気になるところである。







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