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コミュニティFMは増えているのか?


コミュニティFMの開局数

 宮崎県の日向市と門川町をエリアとするコミュニティFM「エフエムひゅうが」が開局した。

外部リンク2013/12/2 宮崎日日新聞「地域根差した放送局に 「エフエムひゅうが」開局


 東日本大震災より、防災という観点でラジオ放送の重要性が再認識され、コミュニティFMが増えているという。
 そこで改めて、コミュニティFMが始まってからの開局数を調べてみた。

 右の図は、毎年度の新規のコミュニティFM局の開局数である(ただし、廃局したものは除く)。
 コミュニティFMは平成4年度からスタートし、当初は一桁で推移していたが、平成8~10年度には各地で開局ラッシュを迎え、毎年20~30局開局した。その後は、ときおり一桁となるが、おおむね10数局の開局数で推移していると言えよう。
 特に、東日本大震災後の平成24年度は13局、平成25年度は10局(10/5まで)で大きく増加しているとは言い難い。
コミュニティFMの新規開局数

コミュニティFMの新規開局数(2013/10/5時点)

 しかし、現在のようなメディア状況を考えると、健闘しているという表現のほうが正しいのかもしれない。

 コミュニティFMの制度が始まり、20年以上。各地方の主要都市の多くではコミュニティFMが開局されており、近年の新規局となると、より人口の小さな地域となってしまう。
 反面、FMのみならずメディア全体として、ネットなどにより広告収入などが減少する中、FMの状況は厳しさを増している。サイマルラジオなど、コミュニティFMを配信するインターネットサイトなどもあるが、厳しい状況には変わりはない。実際に廃局しているコミュニティFMもいくつも存在する。

 これらを考えると、従来ならばコミュニティFMの開局数は減少していたはずだが、東日本大震災でラジオ放送の重要性が再認識され、近年は例年通りの開局数となっているとみるべきであろう。


コミュニティFMの新たなあり方を考える

 正直、ラジオやFMの状況は非常に厳しいと思う。

 ネットの登場など、メディアも多様化しており、何よりラジオを聞く習慣やデバイスがなくなっているからだ。かつてはどこの家でもラジオがあったが、今ではラジオがない家も多いだろう。車の中ではカーステでラジオやFMを聞いたりしたものだが、今はテレビをつけている車も多い。
 そこで、民間ラジオ局では、上記のようなサイマルラジオやradikoなどのネットラジオが始め、アプリなども配信し、スマホでもラジオやFMが聞けるようになっている。

 しかし中々好転の兆しは見えないし、自治体などの補助金・委託費などに頼っているコミュニティFMも非常に多いのが現状だ。

 ただ思うのが、自治体などの補助金・委託費などに頼っているコミュニティFMが多くあるということは、チャンスということでもあるのかもしれない。
 現状のコミュニティFMの多くは、各県にあるFMのミニチュア版ということで、ある意味、中途半端な形ともいえる。地域情報と言えば局員によるインタビュー、流れている音楽は全国的に流れているような音楽など、普通のFMと大きな違いはない。

 そうではなっく、もっと地域にこだわった情報を流したり、誰でも利用できる場を設けたりするなど、新たなあり方を考えてもいいだろう。例えば、通常、高校野球などは強いチームにしか注目が集まらないが、それ以外のチームへ取材したり、自分が演奏した曲を自由に放送できるような時間を提供したりするといったことだ。

 従来のラジオやFMと違い、このようなコミュニティFMの強みは、発信者=リスナーとなれると可能性が大きいことだろう。つまり、より地域の人が発信者になってもらって、同時にリスナーにもなってもらうということが重要なのかもしれない。

 いずれにせよ、コミュニティFMを取り巻く状況は厳しいだろう。
 ならば、自治体としては割り切って、あくまでもいざというときの防災という観点で費用を捻出し、コンテンツについては、従来とは違った形で提供する、新たな地域メディアとして利用を図るという観点が重要だと思う。







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