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商店街の破産、一つのけじめなのだろう。


 尾道中央商店街組合が自己破産を行うという。
 1993年にコミュニティー施設「絵のまち館」の建設費として約4億3380万円を借り入れたが、20年間で8910万円しか返済できず、10月に返済期限を迎えた。県は返済期限の延長を認めたが、組合員からこのままでは将来が描けないという意見があり、自己破産申請に至ったという。

外部リンク2013/11/18 中國新聞「尾道中央商店街組合、今月末自己破産へ


 7月には、気仙沼市の一番街商店街振興組合が破産したが、商店街の破産というのはあまり聞かないので、非常に珍しい事件である。

 通常、商店街の収入は会費や行政からの補助金で運営されており、数十万円とか、多くても百万円オーダーの収入である。この商店街では駐車場収入なども当てにしていたそうだが、過大な借入金だったと言わざるを得ないし、計画も杜撰だったということなのだろう。

 また、貸す方も貸す方で、このような事業に貸し出しを行った県も問題があったともいえる。そして、この不良債権にある貸付について、いい意味でも悪い意味でも問題を先延ばしするため、返済期限の延長を認めたということだろう。悪い意味というのは、当然ながら、単に問題を先送りしているからである。いい意味というのは、この借入には当時の商店街の理事が連帯保証人になっており、破産してしまうと、それらの個々の人に責任が及ぶことになるからである。一言でいえば、個々の旧理事に返済を迫るのは「かわいそう」ということだ。

 とはいえ、商店街や県ばかりが悪いともいえない。そもそもこの借入は、国による高度化資金という制度によるものだからである。このような制度がなければ、このような借入は行えなかったからだ。

 以上のように、今回の破産は悲しいことであり、過去の蓄積された問題が辿りついた結果なのだろう。

 しかし思うに、この破産という決断については、私は評価したいと思っている。

 県が認めたように、返済期限を延長するという道もあった。しかし、それでは商店街の未来は描きにくい。また、連帯保証は相続されるため、連帯保証人となっている旧理事も、このままでは自分の子どもたちにその責任を負わせることになってしまう。
 旧理事がしっかりと責任をとり、過去の負の遺産をリセットするという道を選んだことは、評価に値する。

 今回のことで、商店街自体がなくなるわけではない。
 これを契機に、新たに商店街の再生・活性化に尽力を尽くしてほしいと思う。







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