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赤字企業が多い中、法人税減税? 本当に効果があるのか?


 安倍首相が、消費税引き上げを決定し、景気への影響を緩和するため、経済対策を打ち出した。
 細かな点は今後の予算編成の中で決まっていくのだろうが、その大きな一つの目玉が、復興特別法人税の前倒しでの廃止であり、更なる実効税率の引き下げだろう。

 とはいえ、財源などの問題もさることながら、赤字企業が多い中、その効果がどれだけあるのかがポイントと言えよう。真偽は分からないが、赤字企業は7割にも上るとされ、そもそも赤字で税金を払っていないのだから、減税をしても意味がないということである。

 ただ、ここで注意すべきは、赤字であるということと税金を払っていないということは別物であるという点だ。言い換えると、黒字ではあるが、税金を払っていない企業が多くあるということである。
 これは、繰越欠損金という税制によるものである。

 繰越欠損金とは、過去に赤字であった場合に、その赤字を繰越して、そのあと、黒字が出たときにその分の税金を控除してもらえるというものだ。例えば、昨年度の決算で100万円の赤字があり、今年度、200万円の黒字となったとしよう。この制度がなければ、今期の200万円に対して課税されるのだが、繰越欠損金により100万円(=200万円-100万円)に対して課税されるだけとなる。

 つまり、過去に赤字があれば、近年、黒字であっても、税金を払う必要がない。
 昔からある制度なのだが、平成23年の税制改正で、過去9年間の赤字を溜め込むことができるようになっている。

 これらの点から、過去に赤字を計上してきた企業が多いだろうことを考えると、あまり法人税減税については、効果は乏しいといえよう。

 ただ全くないという訳でもなく、この繰越欠損金は、平成23年の税制改正から、課税前所得の80%という制限もついている。つまり、100万円の利益を上げた場合、すべてにこの繰越欠損金を適用できるわけではなく、80万円(100万円の80%)しか控除はされず、残り20万円には法人税が課されることになる。

 以上のことから、曖昧な結論だが、効果としては全くないわけでもないが、大きなものは得られないだろう。更に、最終的には従業員への給与アップなどを安倍首相が狙っていることを考えると、効果は小さいことが予想される。
 むしろ、国内的には投資マインドの醸成、国際的な税率比較といった点からのアナウンスメント効果のほうが大きいのかもしれない。







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