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どうなるんだ、どうなってんだ。リース会社の温泉熱発電事業


 九州のリース会社が、相次いで温泉熱を活用した発電設備のリース事業を始めるそうだ。

外部リンク2013/4/5 日本経済新聞「九州のリース会社、温泉熱発電設備に相次ぎ参入


 これはこれで面白いと思うが、この記事を読んで、2つの点を読み取る必要がある。
 一つは、温泉熱発電はこれまで日本で数件とほとんど事例がない。理由は単純で、次のようなことによる。

  • 最終的には、温泉を採掘することになるので、温泉が出るかどうか(どこまで掘るか)といったリスクがある
  • 自然公園などに温泉地が多く、規制がある
  • 温泉地では、新たに温泉を採掘した場合、(温泉が出なくなるなどの懸念があるため)既存の温泉業者の理解が必要
  • 大きな設備投資が必要になる  など

 そこで、リース事業を行うことで、設備投資資金という点ではやりやすくなるが、それ以外では問題は解決されないため、どこまで広がるかが、大きなポイントだ。特に、あくまでもリース事業であるため、実際に発電事業を行うのは、リース会社ではない。自治体や民間事業者が、上記のような問題をクリアして、発電事業を行うことになるため、実現は難しいのかもしれない。

 もう一つは、地元の金融機関である。リースは設備など物と結び付いているが、あくまでも金融業である。お金を貸し出す代わりに物を提供し、お金を返済してもらう代わりにリース代を支払ってもらう。そのため、リース業は、銀行などと同様、大量の資金が必要なビジネスだ。

 このように考えると、リース会社がこのようなことを行わなくてもいい話である。発電事業を考えたら、売電収入などタイミングの問題もあり、設備資金はもとより、短期の運転資金も必要になる。分かりやすく言い換えると、発電事業のための従業員の給料などは毎月発生するが、電力収入は必ず毎月徴収できるわけではないので、つなぎの資金が必要となる。
 また、市場価値が低いので掛け率は低くなるが、投資した設備などについて、動産担保を設定すればいい。

 つまり、地方銀行など、地域の金融機関がまさしく行うべき業務ともいえる。
 言い方を変えると、(もしすでにやっているならば申し訳ないが)地域の金融機関は、何をやっているのか、どうなってんだとも思ってしまう。
 そして、このような金融機関の姿勢こそ、現在の金融不況の原因の1つであることは間違いない。







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