地方自治体がチャンスを逃した小型家電リサイクル法

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概要

 小型家電リサイクル法(正式名:使用済小型電子機器等の再資源化の促進に関する法律)が、4月から施行される。

 携帯電話などには、レアメタルなど使われており、現在、あまり回収が進んでいない(いわゆる、都市鉱山)。反面、2010年の中国によるレアメタル輸出制限のように、レアメタルの調達についてはリスクがある。そこで、携帯電話などのレアメタルについて、リサイクルの仕組みを整えようというものだ。

 具体的な仕組みとしてはまず、レアメタルを回収しようとする事業者は、国の認定を受けることになる。この認定を受けることで、廃棄物処理業の許可が不要などの特例が受けられる。次に実際に市町村が、小型家電の収集を行い、認定事業者に引き渡しを行うというものだ。

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小型家電リサイクル法イメージ(環境省HPより)


法律は施行されるが…

 4月から制度はスタートするが、どうも市町村が積極的でないようだ。市町村の役割としては、義務ではなく責務であるため、制度に参入するかどうかは、市町村次第だ。「東海の自治体、参加低調 小型家電リサイクル制度」(2013/3/27 中日新聞)によると、どのような事業者が参入するかまだ分からず、小型家電の回収にも手間がかかるため、制度参加を決めた自治体は、東海3県では37%にとどまっている。
 つまり現在のところ、様子見という段階ということだろう。


しかし本当に重要なことは

 この法律自体は、どうということはないと私は思っている。それぞれの市町村が参加するか否かを考えればいいと思う。
 ただ、この例を見て思うのは、国が法律として動く前に、都道府県や市町村が、小型家電を集める制度を導入すべきだったと思う。廃棄物処理業の許可などは法律事項なので、自治体としては事業者へのメリットを付加することはできない。しかし、2010年の中国によるレアメタル輸出制限があってから、約2年。自治体がレアメタルを回収する仕組みを整え、自治体内の企業にレアメタルを提供する仕組みを整えれば、その企業はレアメタル回収企業として、全国とまではいかないが、隣県程度の地域である程度のアドバンテージを有する企業になっただろう。

 つまり、自治体が自らこのような制度を整えることで、地域内の企業を育成することができたのだ。言い換えると、この例から分かることは、自治体などは絶好の企業育成のチャンスを逃したということである。


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