地域経済・地域政策について、批評・分析しています!!

太陽光発電と農地が絡むと、どうもおかしなことが起こる?


 農業と太陽光発電とは、本来は無関係なはずである。しかし、福島原発事故後のエネルギー問題で、耕作放棄地に太陽光発電を設置したらという案が出てきて、どうも何だかおかしなことが起こっているような気がしている。

 1つは、耕作放棄地に太陽光発電を設置するということだが、これ自体は問題がない。ただ、徳島県では県が農業団体へ助成して、耕作放棄地への太陽光発電を進めているようだ。

外部リンク2013/09/04 徳島新聞「耕作放棄地で発電順調 県の太陽光実験」


 中山間地の農家の所得向上を目的としているそうだが、農業対策としては本末転倒である。耕作放棄地とはいえ、農業を振興しているのではなく、むしろ農業をしなくていいということを推進しているからだ。逆に、エネルギーや産業振興という観点ならば、農業者に限定する必要はない。

 もう1つは、ソーラーシェアリングというものが登場してきたことだ。
 これは、農地に直にソーラーパネルを敷くのではなく、農地から数mぐらい上にパネルを設置し、太陽光発電を行うというものである。これにより、太陽光発電を行いながら、その下で農作物の栽培を続けることができる。

 土地の有効活用という観点では素晴らしいと思うが、ここには農林水産省の規制が絡んでいる。
 昨年まで、農林水産省はこのようなソーラーシェアリングは、農地転用に当たるとして、パネルの設置を認めていなかった。しかし今年度からソーラーシェアリングを認め、農地転用ではないし、広がりを見せている。

外部リンク2013/04/13 産経新聞「栽培と太陽光発電を同時に 農水省、優良農地の転用許可


 ただそもそも、農地であろうがなかろうが、やりたければ済む話である。しかし、農林水産省の規制が絡んでくるのは、農地の軽減税率の問題があるからだ。農地のままのほうが税金が安いため、ソーラーシェアリングで農地転用に当たるか否かが重要となる。

 特に、農家としては収穫量の減少が気になるので、そうやすやすとソーラーシェアリングを導入しにくいと思う。そして、ソーラーシェアリングがやりやすいのは、耕作放棄地であり、むしろ耕作放棄対策としてソーラーシェアリングという話が出てきたという側面もある。
 つまり、耕作放棄地で太陽光発電を行おうとした場合、農地転用の許可が必要であり、更に軽減税率のメリットも得られなくなるからである。この結果、わざわざ高い位置に太陽光発電を行うという変な仕組みが出来上がってしまったような気がする。

 以上のように、どうも太陽光発電と農地・耕作放棄地が絡むと、変なことが起こっているような気がする。
 そしてここには、農地への規制や軽減税率の問題が、大きく関わっているのである。







コメント

  1. 長島 彬 より:

    農水の規制は法律をいじらずに「形ばかりのソーラーシェアリング」を防止する苦肉の策です。
    昔から反収10万と言われた稲作農家がソーラーシェアリングを行うと売電年収は80万円(売電価格20円で)にもなります。あまりに売電が儲かりますから耕作のまねをしながら売電のみする輩排出の防止が必要になります。ソーラーシェアリング農業だけでなく屋上や内水面、牧草地、公園あらゆるところが候補地になります。農地を無限と油田として農業8兆円産業を20兆円産業にすると共に脱化石燃料を目指す方法なのです。HPの隅々までご精読されコメント頂ければ光栄です。 発案者より。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA




分野

地域経済地域経済 (102)
地方行政地方行政 (80)
地域金融地域金融 (22)
地方財政地方財政 (35)
その他その他 (61)
社会福祉社会福祉 (8)
地域活性化地域活性化 (72)
商店街商店街 (15)
エネルギーエネルギー (17)
農林水産業農林水産業 (34)
インフラインフラ (32)
観光観光 (70)
地域政策地域政策 (104)