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うどん発電、ポイントは「うどん」ではない!


 香川県の機械メーカーが「うどん発電」事業をスタートさせた。
 この会社は、廃棄うどんからエタノールを精製しているが、その残りかすを発電に利用するということだ。

外部リンク2013/07/31 香川ニュース「「うどん発電」開始へ/廃棄麺のメタンガス利用


 うどん県に相応しく、いかにも「香川」という感じがし、興味を引く取り組みである。

 しかしこの取り組みから、バイオマス利用のポイントが見えてくる。

 1つ目は、うどん発電と言いながら、うどんだけを利用しているのではない。1日分の燃料として、1.5トンのうどんに加え、飲食店などから回収した生ごみも1.0トン利用するという。つまり、うどん発電と言いながら、うどんだけでは燃料として足りないということだ。特に、設備の稼働率を考えたら、ずっと設備を動かす必要がある。この事業では24時間稼働を想定しており、その分の材料が必要となる。

 2つ目は、生ごみ収集による収入を見込んでいるということだ。例えば、太陽光発電の場合、売電収入しか得ることができないが、バイオマスの場合、他の新エネルギー・再生可能エネルギーと異なり、いくつかの収入が期待できる。発電はもとより、発熱という形でも収入が期待できる。この事業のように、廃棄物処理という観点でも収入を得たり、処理したものの肥料販売という形も考えられる。

 3つ目は、逆にいうと、生ごみ収集の業務を行わなければ、仕組みとしては回らない。バイオマス設備のある場所は決まっている以上、どこかからうどんや生ごみを集めてこなければならない。飲食店などが持ってきてくれればありがたいが、そういうわけにはいかず、この会社がごみを集めてこなければならない。

 4つ目は、他の収入を見込まなければ、収支が回らないことが多い。この事業でも、売電収入自体は年間700万円である。設備投資額は8,000万円で、運転管理にかかる費用も発生するとなると、売電収入だけでは収支は回らない可能性が大きい。しかし、生ごみ収集による収入を加えると、収益は1,200万円になるそうだ。そもそも、この会社では廃うどんでエタノールを精製してきたそうだが、これだけで収支がとれているのか、分からない。むしろ、バイオマス関連で収支をとるために、今回のような展開になったのかもしれない。いずれにせよ、このように、売電だけでなく他の収入も検討する必要がある。

 この例から分かることは、バイオマス利用は、様々な仕組みを整えなければならず、ここにバイオマスの難しさがある。
 しかし、香川らしい「うどん発電」。うまくいってほしいものだ。








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