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地域外資本による温泉地の復活


 兵庫県の湯村温泉が活況づいているようだ。
 町外資本である「湯快リゾート」が2012年4月に湯村温泉に進出し、それが呼び水となり、6年ぶりに宿泊者数が2012年には20万人に達したという。更に、宿泊者数が伸びたことで、飲食店や居酒屋などの出店も起こっているという。

外部リンク2012/07/10 日本海新聞「変わり始めた湯村温泉 年間宿泊客数20万人突破


 「湯快リゾート」など、低価格路線の宿泊施設は、全国各地で展開しているが、あまりこのような例は聞かない。更に、飲食店など周辺産業も活況化しているとなると、非常に面白いケースである。

 そもそも、低価格路線の全国チェーン宿泊施設は、地域の温泉地からは、あまり歓迎されない。
 理由は、いくつかある。

 1つは、単純な理由で、ライバルが増えるということである。特に、低価格路線をとっているところが多いので、既存の旅館からすると、価格競争に曝されることになる。、

 2つは、温泉地の客層が変わってしまうということである。落ち着いた雰囲気や高級感などを売りにしている温泉地がターゲットとしている顧客と、全国チェーン宿泊施設がターゲットとしている顧客とは相いれない。このような中、全国チェーンの宿泊施設がその温泉地に進出すると、温泉地の雰囲気も変わってしまう。(飲食店などもそうだが)客層自体が、その旅館・ホテル、そして温泉地のブランドと繋がっている面があるため、客層の変化には、敏感にならざるを得ないのである。

 3つは、地域の旅館・ホテルは、その地域で商売をし、その地域で生活している。その地域の盛衰は、自分の商売や生活に直結しているのである。中には、百年以上の歴史をもつ老舗の旅館なども多い。このような状況で、単なる利益目的で、地域外の資本が進出してくることには抵抗がある。地域の人からすれば、とりあえず進出してきて、儲からなくなったら撤退するというのは困るのである。進出してきても影響がなければ問題はないが、上記のように、その温泉地には少なからず影響を及ぼす。その点で、地域外資本に対しては、警戒心が強くなってしまう。

 このように、低価格路線の全国チェーン宿泊施設は、地域の温泉地からは歓迎されない面がある。しかし地域の温泉地では、規制をかけることができないので、歓迎はできないが受け入れざるを得ないという状況もある。

 この点で、今回の湯村温泉の例は、非常に面白い事例であると思う。他の温泉地と比較して、仕組みや事業といった点で、大きな違いがあるのかもしれない。








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