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道州制法案提出の前にやることがある。


 この前の国会では提出が断念されたが、秋の臨時国会で、道州制法案の提出が行われる予定だ。
 道州制法案(骨子案)の中身については、自民党の案を参考にしてもらいたいが、大いに問題があると思っている。

外部リンク自民党「道州制基本法案(骨子案) 道州制推進本部」


 問題のポイントは、道州制ありきという点である。
 私は、そもそも「道州制はやめたほうがいい!」で述べたように、道州制には反対である。しかし仮に、道州制が導入されたとしても、道州制の議論を先行させてはいけない。
 道州制の対になるのは、地方分権である。ただ、道州制の論議を先行させてしまうと、地方分権が行われなくなる可能性があるからだ。

 霞が関の官僚(もしくは国会議員)から見れば、道州制はどうでもいいことである。権限・予算を地方の中でやり取りするだけの話だからだ。しかし、地方分権が絡むとそうはいかなくなる。つまり、地方分権を進めるということは、霞が関・永田町の仕事がなくなるということである。

 霞が関からすれば、仕事がなくなれば、省庁の縮小・廃止が行われる。当然ながら、官僚の抵抗が予想される。
 永田町としても、今回のアベノミクスを例に見たら分かるように、地方分権を行えば、できない政策なのである。第一の矢は金融政策なので、道州制を導入しても可能かもしれないが、第二・第三の矢は打てない。国で財政支出を拡大しようとしても、国の予算権限が縮小すれば、無理な話である。規制緩和などを行おうとしても、それぞれの道州で規制が行われていれば、国による規制緩和という論理自体、存在しなくなる。

 つまり、道州制と地方分権の2つを実現するにあたって、ボトルネックになるのは、地方分権のほうなのである。逆に、地方分権を担保しなければ、道州制は導入されたとしても、地方分権は進まないという形になる可能性が高い。
 結果、道州制は行われたけれども、単に都道府県合併が進んだだけに終わることになってしまうだろう。

 道州制法案の前にやるべきことがある。まずは、どこまで地方分権を行うかを担保しなければ、道州制は骨抜きになるに違いない。







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