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大企業は設備投資を行い、中小企業は借金を返す。


 北海道の記事だが、興味深いものがあった。

外部リンク日本経済新聞 2013/06/28「道内中堅・中小、設備投資が停滞 日銀札幌支店まとめ

 内容によると、大企業ではリーマンショックで設備投資は落ち込んだが、その後回復傾向にあるが、中小企業では持ち直しの傾向が見られないというものだ。大企業よりも中小企業のほうがいいわけではないが、中小企業でも利益や金融機関の貸し出し姿勢も悪くない中、中小企業では設備投資に積極的ではない。その理由として、記事では、大企業は借金を増やして設備投資を行う傾向が見られるが、中小企業では借金を返済しているのではとしている。

 なるほど。
 景気に大きな影響を受ける中小企業では、今後の見通しが不透明な中、設備投資を行うことよりも、借入金返済を行うほうが合理的だ。特に、ここ10年・20年、様々な厳しい状況を生き抜いてきたわけだから、リスクに対しては回避的にならざるを得ない。
 また、金融円滑化法が終了し、その影響はあまりないようだが、いつ金融機関の姿勢が変わるかもしれず、今のうちに借入金を返済し、貸借対照表を改善しておいたほうがいいだろう。

 このように見ると、次の2つのことを考えなければならない。

 1つは、中小企業の設備投資をいかに回復するかである。日本の90%は中小企業である。また、特に製造業にあっては、設備投資は企業の競争力の源泉である。この点で、何とか中小企業の設備投資を増やしていくかがポイントだろう。

 もう1つは、現在は景気回復というよりは、かつて失われたものを取り戻す時期なのかもしれない。消極的な企業のマインドや借金など、過去の厳しい状況の中、多くの負の遺産をもつに至った。現在は、その負の遺産を返し、まずは適正な水準に戻っている段階なのだろう。円安・株高が進んでいると言われるが、思えば、これまでは行き過ぎて円高・株安が進んでいたのであり、これが通常の水準に戻ったに過ぎない。金融市場はすぐに指標に表れるが、実物経済では緩やかに変わっていく。現在、中小企業では、緩やかに適正水準に戻っているという過程を経ているのだろう。

 このように見ていくと、大企業は設備投資を行い、中小企業は借金を返しているという状況は、適正な水準に戻っている過程であり、適正水準以上に景気を上昇させるには、中小企業の設備投資をいかに増やすかが重要と言えよう。








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