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地域にとって重要な公設試


概要

 国に様々な研究機関があるように、地方自治体にも試験研究機関がある。いわゆる公設試験場と呼ばれるもので、公設試と略称されている。またかつては、「○○試験場」という名称が多かったが、現在では「○○センター」などというものになっている場合も多い。
 このは多くは、都道府県レベルで設置されており、どこの都道府県でも工業、農業、水産、林業などの分野の公設試がある。同時に、都道府県によっては、高知県高知県海洋深層水研究所のように、力を入れている分野に特化した機関を設置しているところもある。

参考公設試の都道府県別一覧


業務

 公設試の主な業務は、2つに分けられる。
 1つは、研究である。公設試にはマスターやドクターの学歴を有する技術者も多くおり、様々な研究を行っている。分かりやすい例などは、イチゴのあまおうなどは、福岡県農業総合試験場で開発された品種で、「福岡S6号」で種苗法の品種登録されている(なお、「あまおう」の名称は商標登録に基づく名称)。そのため、学会に所属している者もおり、単独もしくは大学の先生などとの共同研究で発表している場合も多い。
 もう1つは、試験・調査業務である。民間企業などが新しく材料・製品などを開発した場合など、強度や耐久性などその品質が問題となる。公設試では、その試験を行っている。また自ら試験を行う場合など、その設備を貸している。かつて、「○○試験場」と呼ばれた場合が多いように、有料の場合がほとんどだが、地域の企業にとっては、昔から重要な行政サービスである。また、環境・保健関係などの分野で多いのが、調査である。水質などの環境状態について、調べている。


機能

 また、業務ではないが、公設試の重要な機能として、2つ挙げられる。
 1つは、共同研究・アドバイスである。地域の中小企業が単独で研究開発を行うのは難しい。そのようなとき、公設試の研究者と共同研究で新商品の開発などを行っている場合がある。民間企業が共同研究として費用を負担している場合もあれば、手弁当のアドバイスなどの形で行っている場合もあり、様々だが、地域の中小企業にとっては重要な機能である。
 もう1つが、コーディネート機能である。中小企業が研究開発を行う場合、技術面をいきなり大学へ相談するというのはハードルが高い。また、大学の研究者はアカデミックな研究をしており、中小企業の現場に応じた研究開発、実用化が難しい面もある。他方、公設試の職員が、実際の通常業務で相談を受けるのは、地域の中小企業である。また上記で述べたように、公設試の技術者は大学などのアカデミックな分野とつながりが多い。そのため、中小企業の現場を知り、大学の状況もよく分かっているのが、この公設試である。そこで、中小企業と大学をうまくつなぐコーディネート機能が公設試にはある。

 以上のように、公設試は、地域経済にとって重要な機関だ。時代は変わろうとも、中小企業などの研究開発の必要性は変わらない。むしろ、地域の研究開発の拠点・窓口として、公設試の重要性は高まっているのではないかと思う。








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