地域経済・地域政策について、批評・分析しています!!

自分の地域には人がいない…。本当に地域をおこす人がいないか?


 よく地域おこしの成功要因として、よく馬鹿者・若者・よそ者の存在が挙げられる。馬鹿者とは新たな発想・新たな行動をおこす存在を、若者は地域おこしの勢いを加速させる存在を、よそ者は外部の視点で地域のものに新たな価値を見出したり、外部の情報を提供してくれる存在を意味しているのだろう。

 しかし地域にそのような人はなかなかいない。地方に行くほど高齢化が進んでいるため、そもそも若者が少ない。若手といって40・50代なんてのはざらである。馬鹿者についても、馬鹿者と呼べるような発想力・行動力を持った人がいない。また地方の人にとっては、よそ者である外部の人は受け入れがたい。結局、地方には地域おこしを成功させる基盤すらないのだ。

 そしてこれはある程度は正しいが、本当の理由は違うところにある場合が多いと思っている。
 よそ者は、ある程度見つかると思う。地方であっても、都道府県庁所在地の市などには、(その力量は個人差によるが)そのようなことを行う大学の先生やコンサルタントなどがいるものである。全くのよそ者ではないが、半よそ者として機能はしうる(また、そのような人は本来は県外の人であったり、学生時代や勤務先として首都圏などにいた人が多い)。
 問題は、馬鹿者や若者である。しかし実際は、その地域に馬鹿者や若者がいるのである。ただ、そのような人たちがいることが見えていなかったり(もしくは見ない振りをしたり)、そのような人が行動することを制限しているのである。役所・商工会などで、地域活性化について話し合われながら、若者についてはチャンスを与えず、馬鹿者についてはそのような人の話を避けたり、「あの人は特別だから」と済まされ、無難に行われる。国や都道府県などの補助金を使って、結局は地域は変わらずという形である。逆に、地域おこしに成功した場合を考えると、馬鹿者・若者・よそ者の陰には、それを認める・支える人たちの存在を忘れてはならない。

 例えば、(分かりやすい評価が載っていたため)石川県羽咋市の神子原米の事例について述べると、公務員が過疎の町のコメのブランド化を図ったという事例がある。詳細は、「企業誘致より人心誘致」を参考にしてほしいが、ポイントは、その課長の存在である(産経ニュース2012/5/20「高野誠鮮さん 日本の農業は可能性十分」)。地域おこしといっても、組織に所属して入れば上司や上役がおり、自ら会社をやっていても、地方に行けば狭い社会である。そのような地方で、むしろ重要なのは、地域おこしを支える人であり、実は地域おこしを成功させるためにはそのような基盤が重要である。

 ただ同時に感じているのは、地方で現在元気な企業でも、昔、地域・業界団体などから、(大げさな言い方だが)村八分にあったり、白い目で見られていた人も多い。そして、疲弊する地方経済にあって、そのような人が成功していることを見て、結局はそのやり方を真似ているというパターンも多い。

 その意味で、地域で地域おこしを支える立場にある人は、いかに馬鹿者・若者が活躍できる環境を作るかが重要であり、地域で自ら地域おこしをやりたいと思う人は、ある程度、覚悟をもって地域おこしに取り組むしかないようだ。








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