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伝統工芸のゆくえ


伝統工芸の状況

 現状、伝統工芸は非常に厳しい状態にある。

 若干古い資料だが、下は平成20年8月の経済産業省の「伝統的工芸品産業をめぐる現状と今後の振興施策について」を抜粋したものである。バブル期を頂点に、生産額はもとより従事者数も右肩下がりで大きく落ち込んでいる。


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 伝産法ができたのは昭和49年で、それ以来、国は伝統工芸の支援を行ってきた。現在でも「伝統的工芸品産業支援補助金」という補助金などの形で支援を行っている。しかし好転の兆しは見えない。


伝統工芸のゆくえ

 とはいえ、数年前から伝統工芸にも、新しい動きが出てきている。
 伝統工芸というと、高くて昔ながらのデザイン、利用しようと思っても現在の生活スタイルに合わないという印象がある。そのため、伝統工芸は厳しい状況が続いている。しかし数年前から、伝統工芸には新たな動きがでてきた。大量生産の商品に比べれば値段は高いが、比較的安価で、漆塗りのスプーンなど、現在のライフスタイルに合わせた製品が生まれている。非常においしいお米を炊くという、南部鉄器を使った電子ジャーも登場している。また、デザインも一見すると伝統工芸品とは分からないようなスタイリッシュなものも多く登場している。
 例えば最近のニュースでは、岐阜産の升がNYで注目を浴びているという。

2013.2.12 朝日新聞「岐阜産の升、NYが注目 ポール・スミスが販売、人気」

 記事を読むと、升として利用されているのではなく、おしゃれ雑貨として人気を集めているという。この升の例などは、このような近年の伝統工芸の動きが結実した結果なのだろう。

 これらの中には、従来の伝統工芸の定義にあてはまらないものも多い。そしてこのような取り組みがあっても、伝統工芸の状況が厳しいことには変わりがない。
 しかし、技術や材料などの「和」というコアな部分を残しながら、現在のスタイルに合わせ、新たな価値を生み出す。この伝統工芸の動きに見ると、地域が生き残る一つのヒントを感じる。







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