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進む、道路灯の大量LED照明化

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道路灯のLED化

 LED照明は、言うまでもなく、従来の照明に比べ、価格は高いが、寿命は長く、電気量も少なくて済む。
 この意味で、道路灯などはどんどんLED照明にしていけば、節電にもつながり、環境負荷が少ない。そして何より、ランニングコストが下がるので、どんどんと道路灯をLED照明にしていけばいいだろう。

 そして、あくまでも印象だが、多くの自治体では、徐々にLED照明に取り換えているというのが、現状だろう。


大量取り替えのメリット

 ただここにきて、1年ぐらいで、大量取り替え行う自治体が出ているようである。

 一気に大量にLED化を進めることで、2つのメリットが挙げられるだろう。

 1つは、徐々に行うことに比べ、早く替えたほうが、その節電効果は大きくなり、その結果、電気量コストが安く済む。

 2つは、大量に取り換えを行うと、スケールメリットが働き、LED照明の調達などに関して、安価に取り換えることができる。

 このように、一気に大規模にLED化を進めたがほうがいいことが多いように思う(勿論、一気に行うと、大きな資金が必要となり、その資金調達コストなどがかかる)。

 しかし現実的には、一気に取り替えると、大きな予算が必要となるので、計画的に徐々に進めていく形になるのだろう。また、実務的には道路照明などは、特別な事業費という位置づけではなく、慣習的な道路の維持管理費の中で取り替えなどが行われており、特別な予算としては扱われにくいという面もあるのかもしれない。

 その結果、大量にLED化を進めたほうがいいにもかかわらず、徐々にという形になるのだろう。


リースとESCO

 ただ、私もあまり意識的ではなかったが、どうも、リースやESCO(エスコ)などで、一気に大量のLED化を進めている自治体が出てきているようだ。

 リースはその名の通りで、事業者とリース契約を結び、LED化を進めるというものだ。リースで複数年計画でやれば、一度に大きな予算は必要なく、分割払いができる。
 例えば、千葉や高槻などで、このような方法を採っているようである。

高槻「道路照明灯のLED化で約1,500万円の経費を節減!」

日刊建設新聞「1万2500灯をLED化 市管理の道路照明灯 リース方式で交換 年間5000万円の経費節減」


 もう1つのESCO(エスコ)は、もともと省エネに関するものである。ESCO自体は、十年以上前から、行われてきた仕組みであり、環境面から進められてきたものである。
 仕組みとしては、省エネなどを行えば、電気料金の削減ができるが、その削減費用で、省エネなどを実現するための設備の取り換えなどを行うというものである。言いかえると、初期投資などを無料などにする代わりに、電気料金削減分の一部をESCO事業者に支払うことになる。
 細かな点は別として、大きく言えば、経済的には、上記のリースとやり方は大きくは変わらない。ただ、ESCO事業の場合、通常、維持管理なども行うため、LED化にあたっても、維持管理業務を含めた募集となっている。

環境ビジネス「横浜市、市内の道路灯11万基をESCO事業でLED照明に切替え 提案募集中

三浦市「三浦市防犯灯LED化事業に係るESCO事業提案募集」


まとめ

 自己資金・借入などで安価に資金調達できれば、その財源から、一気にLED化を進めてもいい。ただそのような自治体は多くはないだろう。
 勿論、上記のリースやESCOでは、初期投資費を民間事業者が負担することになるので、金利負担などで割高になる面もある。この面で、増加する金利負担などのコストと、削減コストの費用対効果を計算する必要はある。

 いずれにせよ、上記のように、一気に大量のLED化のメリットがあると思うので、リースやESCOのようなやり方も含め、まだLED化が途中の自治体などは、検討してもいいと思う。

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