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安易に変えてはいけない、空港名

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「鳥取砂丘コナン空港」が誕生

 鳥取県では、観光客の誘客などを図るため、空港名を「鳥取空港」から「鳥取砂丘コナン空港」に改めた。

2014年11月13日 日本海新聞「鳥取砂丘コナン空港」に決定 鳥取空港の愛称

 名前の由来は、言うまでもないが、鳥取の観光地である鳥取砂丘と、鳥取出身者によるマンガ「名探偵コナン」にちなんだ形だ。
 鳥取県では「鳥取空港愛称化推進キャンペーン」を行い、今回の「鳥取砂丘コナン空港」の誕生に至った形である。

 正直、この愛称については、どうとも思わないが、これまでも「高知龍馬空港」や「米子鬼太郎空港」など、新たな空港名が生まれていることを考えると、今後も、他の空港で改称・愛称化が進むだろう。


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鳥取空港愛称化推進キャンペーンチラシ(鳥取県HPより)


改称の2つの意義

 はっきり言って、改称を行ったところで、大きな効果はあまりないと思う。
 ただ、あえて意義を整理すると、2つの意義があると思う。

 1つは、親しみを感じてもらい、利用促進や誘客などにつなげようとすることである。
 名前が変わったからといって、改めて利用しようと思う人がどれだけいるか分からないが、このような効果を狙い、今回の鳥取空港を始め、他の空港でも改称が行われてきた。

 もう1つは、あまり意識はされてこなかったように思うが、対外的・政治的に重要なことで、空港名を変えるという行為を通じて、やる気や意気込みを見せることができる。

 例えば、大きな観光イベントやキャンペーンを行うに当たり、空港名を変えれば、それだけで首長や役所は、そのイベントやキャンペーンに対する意気込みを示すことができる。観光ビジョンなどを示し、大きな観光対策を行うんだという際にも、この改称は利用できる。また、映画・ドラマなどを誘致する際に、(実際はたいしたことではないが)空港名を変えるとアピールすることもできるだろう。

 そして私は、空港名を変えるという行為については、実は後者のほうが重要ではないかと思う。


安易に改称してはいけない

 改称してしまえば、しばらくは別の名前にはできない。
 その点で、上記のことを考えると、改称のタイミングが重要となってくる。何もないときに改称しても、上記のうち、親しみを感じてもらうなどの1つの意義しか満たすことはできない。

 空港名に関しては、どんな名前であっても構わないし、好きに行えばいいと思うが、タイミングが重要だ。
 その意味で、安易に空港名を改称してはいけないし、これは空港名だけの問題ではなく、道路などの他のインフラにも同じことが言えるだろう。

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