早稲田大学高等学院中学部の学生が、修学旅行で、佐賀を訪れたそうだ。
早稲田と言えば、大隈重信であるが、その出身地は佐賀である。そのような関係から、今回の修学旅行になったのだろう。
思えば、多くの偉人が各地が学校を設立しているが、その出身地とその学校がある地域は異なることが多い。例えば、慶応大学の設立者である福沢諭吉の出身地は、大阪である(ただ、あまり大阪に福沢諭吉関連の観光地はあまりないかもしれないが…)。
学校としては、その学校の先人について学ぶ場を提供し、学校への愛着心を強めることができるし、出身地の地域の人にとっては、観光客増加につながるので、両方にメリットがあるだろう。
ただ、学校の設立者というと限られる部分もあり、その学校の出身者などでもいいかもしれない。
例えば、千代田区立お茶の水小学校の前身は、錦華小学校・小川小学校・西神田小学校であるが、錦華小学校の出身者として、夏目漱石がいる。お茶の水小学校で夏目漱石がどのように扱われているか分からないし、小学校の旅行としては遠距離になってしまい難しいだろうが、夏目漱石にゆかりのある松山市や熊本市などは、このような点に着目すべきだろう。
また、学校だけに囚われる必要はない。その地域を代表とする人などでもいいだろう。
例えば、伊達政宗と言えば、宮城県仙台をイメージするが、出身は山形の米沢である。豊臣秀吉に転封を命じられる1591年までは、米沢を居城としていた。米沢にどれだけ伊達政宗関連の観光地があるか分からないし、もしかしたら行われているかもしれないが、仙台の小中学生を呼び込むような仕掛けなどが考えられる。
誰もが、学校や地域を代表するような歴史上の人物が好きとは限らない。ただ、学校や地域には、その学校・地域を代表し、アイデンティファイするような歴史上の人物がいるものである。子供などに、そのような人物をもっと知ってもらうことは、学校・地域への愛着心と繋がる。
そこで、出身地と活動地が異なるような歴史上の人物がいる場合、このような切り口で、ターゲットを定めて、観光PR・営業を行っていってもいいのではないだろうか。
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