スポンサーリンク

霊山のクライミング、地域活性化の手堅い戦略である。

スポンサーリンク

 福島県の伊達商工会青年部で、ボルダリングの名所としてアピールすべく、「霊山ボルダーランド」として、全国にPRを始めたそうだ。

外部リンク2013/09/04 福島民友「霊山を「ボルダリング」の名所に 冊子作り全国へPR」


 正直言って、ボルダリングという競技についてよく知らないが、ロッククライミングの一種のようである。
 一部のボルダ―の間で、霊山はボルダリングの適所として知られていたが、それでは危ないということから、「公設の岩場」を用意し、合わせて地域活性化ため、PRを始めるそうである。

 どのくらいボルダリングを行う人がいるのか、私は知らないが、そう多くはいないだろう。若干、若者の間でブームになっているそうだが、若干危険も伴い、誰もが気軽にできるものではないから、決してメジャーなスポーツにもならないだろう。

 マリンスポーツのように、体験型のレジャーとして売り込むことも考えられるが、一般的な人が行うには、競技自体の楽しさだけでなく、違う要素も重要である。例えば、マリンスポーツのスノーケリングなどは、スポーツという要素よりは、海の景色を楽しむといった部分が強い。しかし、このボルダリングの場合は、数m岩などを登るだけなので、このような要素は少ないと思う。

 この意味で、この地域活性化策は、非常にニッチであり、大きな場(今回の場合は、伊達への集客)は期待できないと思う。

 しかし、ニッチであるがゆえ、戦略的には非常にスタンダードで、正しい方向性だとも思っている。

 決してメジャーとは言えないとはいえ、ある程度のコアな競技者がいるということである。しかも、その人たちは、通常は都内などのジムで行っているため、ジムでPRすれば、非常にPR効果が高い。

 すなわち、爆発的な集客は望めないが、ターゲットとしてPRが非常にやりやすいことから、この地域活性化策は非常に手堅く、効果も表れやすいということだ。

 どうしても地域活性化というと、大きな集客などを狙ったりしてしまう。しかし、このような戦略も非常に重要だ。
 日本の多くの地域で、ある分野で「知る人ぞ知る」といったものがあると思う。市場としては決して大きくはないが、それを磨き上げ、しっかりと訴求することで、手堅く地域活性化を図ることができるのではと、この例を見て思うのである。

コメント